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NEXCO東日本、常磐道 守谷SA(下り)に「Pasar守谷」をオープン、ひと足先に全施設とグルメをじっくり見てきた
(2015/7/1 19:37)
- 2015年7月1日10時オープン
NEXCO東日本(東日本高速道路)は7月1日、長らく整備を進めていた、常磐自動車道 守谷SA(下り)の道ナカ商業施設「Pasar守谷(下り)」をオープンした。正式オープンに先立ち、6月29日にプレス内覧会が開催されたので、その様子をリポートする。
まず、常磐道の下りから守谷SA(下り)に入るまでの様子を写真で簡単に紹介する。常磐道のこのあたりはほぼ直線であり、案内板も定期的に設置されているので分かりやすい。
プレス内覧会では、まず、東日本高速道路 事業開発本部 エリア事業部長の前川潤氏が主催者挨拶を行なった。前川氏は、「NEXCO東日本では“クルマの旅にもうひとつの喜びを”ということをコンセプトに基本的なサービスの向上を目指す礎作り、そして地域の特徴を活かした個性的な店舗を作る華作り、この2つの方向でのSA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)レベルアップに取り組んでまいりました。
礎作りについてご紹介させていただきますと、まずは、老朽化したエリアを順次リニューアルしてまいりました。清潔なトイレですとか、ハード面での改良はもちろんのこと、お食事につきましても、高速道路に乗ったら“あそこのエリアで、あんなものが食べたい”そういったことをおっしゃっていただけるようなものを提供したいということで、品質の向上に取り組むとともに、その土地の食材をメニューに盛り込むなど、テナントとともに取り組んでまいりました。
華作りにつきましては、例えば、首都圏に近いエリアを中心に多店舗型の商業施設、Pasar(パサール)を展開してまいりました。Pasarは、多様化するお客さまニーズに対応できる店作りを目指して、多くの店が並んでいるのが特徴です。JRさんの駅ナカに対抗して、“道ナカ”と私どもは呼んでまいりました。また、地方の拠点となるエリアでは、その土地の雰囲気を建物やお食事、お土産などで感じていただきたく、旅のドラマを演出する“ドラマチックエリア”というコンセプトでリニューアルしてまいりました。現在は13個所の“ドラマチックエリア”がございます。
民営化以降、私どもが取り組んでまいりましたのは、こうした礎作り、華作りを通じて、地域の魅力をSA、PAから発信するということであります。東日本地域というのは、恵まれた自然、歴史、文化など、魅力にあふれています。その土地ならではの魅力をお客さまにお伝えするとともに、お客さまのニーズや時代の要請にしなやかにお応えし、また、高速道路でのドライブに必要な休憩の場としての機能をしっかりと発揮し、安全運転に寄与できるようにグループ一同、力をあわせて務めてまいります。ここは守谷の地ということで、東京を脱出して、これから目的地に向かおうとするときのワクワク感を、このエリアで一層盛り上げていただけるような施設にしてまいりたいと考えております」と述べた。
続いて、Pasar守谷 館長の伊藤竜太郎氏が挨拶を行なった。伊藤氏は、「現在、首都圏近郊で展開しております道ナカ商業施設Pasarは、NEXCO東日本商業施設のフラグシップ施設として、平成20年にPasar幕張(下り)が第1号店として誕生いたしました。当Pasar守谷(下り)が6箇所目のPasarとなります。ここ、Pasar守谷があります、茨城県守谷市は都会の賑わいと常陸の国の温もりが混じり合う地域で、古来より緑豊かな森が広がる、守谷という地名も森に由来すると言われております。このため、建物は木の温もりを感じていただくため、施設の柱などに木を採用するなど、くつろぎの空間を演出しております。一方ソフト面におきましては、昨年3月にひと足先にオープンしたPasar守谷(上り)が、恵みの森をデザインコンセプトとしたものに対しまして、ここPasar守谷(下り)では憩いの森をデザインコンセプトとしまして、常磐道の入り口に位置した旅の始まり、プロローグゲートとしてここから始まる旅への期待感、ワクワク感を表現し、合計17店舗の魅力的な店舗により、魅力的な商品を提供しております。中でも、フードコートは7舗中4店舗が高速道路初出店となり、新橋の焼鳥専門店が手がける丼専門店、恵比寿で創業の本格焼肉店、環状7号線沿いに本店を構える人気ラーメン店など、いずれも東京で話題の名店の味を、ここ守谷で味わっていただくことができます。また、ここPasar守谷では、お客さまにとってより便利な商業施設でありたいとの想いから、施設の裏手側からも利用できるお客さま用の入り口を設置しております。先ほどご紹介いたしました、魅力的なメニューや商品を高速道路に乗らずともお買い求めになることができます。これを機会に近隣住民の皆様に広く長くご利用いただけるような施設を目指しております」と述べた。
フードコート7店舗、ショッピングゾーン6店舗、テイクアウトなど4店舗が並ぶ
Pasar守谷(下り)は、フードコート7店舗、ショッピングゾーン6店舗、テイクアウト、ベーカリー、コンビニ、カフェの合計17店舗から構成されている。
メインとなるフードコートは、そば・うどん店「鼓」、中国料理店「南国酒家 広東麺飯房」、丼専門店「どんぶり子」、本格焼肉店「焼肉トラジ」、ラーメン店「せたが屋」、定食・丼専門店「大かまど飯 寅福 守谷食堂」、とんかつ専門店「とんかつ まい泉」の7店舗だが、このうち、広東麺飯房、どんぶり子、焼肉トラジ、せたが屋の4店舗は高速道路初出店となる。また、多くの店が、茨城産の納豆や梅などの食材を活かしたPasar守谷(下り)限定メニューを提供していることも魅力だ。
名店の寿司職人が目の前で握った寿司も食べられる!
ショッピングゾーンは、東京銘菓や地産地消を取り入れたショッピングコーナー「旬撰倶楽部」、デパ地下グルメゾーンを意識した「gourmet festa IN MORIYA」、ご当地やきとりを集めて提供するやきとりテーマパーク「全国ご当地やきとり 一本列島」、老舗食肉卸問屋直営店「肉の大山」、点心専門店「南国酒家 南包子」、たこ焼き・お好み焼き専門店「楽甚」の6店舗から構成されており、一本列島と肉の大山、南包子、楽甚の4店舗が高速道路初出店となる。
旬撰倶楽部では、地元茨城の名産品だけでなく、東京銘菓やPasar守谷(下り)限定商品も多数販売されているので、田舎に帰るときのお土産を買うにもぴったりだ。gourmet festa IN MORIYAは、デパ地下グルメゾーンをイメージしたコーナーであり、中の商品は定期的に変わる可能性があるとのことだが、現在は、築地の有名寿司店「すし富」が入店しており、持ち帰り寿司はもちろん、目の前で寿司職人が握った寿司をカウンターで食べるという贅沢もできる。カウンターは小さいが、この寿司を食べるために、わざわざここに来るという人も出てきそうだ。
さらに、テイクアウト主体の店舗として、フランスパン専門店「メゾンカイザー」の木村周一郎氏がプロデュースした本格派ベーカリー「PAiN au TRADITIONNEL」、テイクアウト専門店の「TAKE&GO」、コンビニ「ローソン」、スターバックスコーヒーの4店舗がある。PAiN au TRADITIONNELは高速道路初出店であり、パン生地の仕込みから焼き上げまで、すべて店舗内で行なっている。
キッズコーナーやトイレも充実
フードコートの端にはキッズコーナーが用意されており、子ども用のテーブルや椅子も用意されているので、親子連れにも嬉しい。自動販売機コーナーやゴミ箱もきちんと整備されているほか、トイレもPasar守谷(下り)オープンにあわせて一新されており、清潔感があり、非常に快適だ。
実は高速道路を使わずに一般道からも入れる
冒頭の館長挨拶でも触れられていたように、実は、Pasar守谷(下り)は、高速道路からだけでなく、裏側の一般道からも入れるように設計されている。以前のSA、PAは、基本的に高速道路に乗らないと入ることができなかったが、最近はこうしたSAが増えており、昨年3月にひと足先にオープンしたPasar守谷(上り)も、裏側の一般道から入ることができる。もちろん、駐車場は完全に分断されており、一般道から高速道路に進入することや、その逆はできないようになっているが、高速道路に乗らなくてもランチを食べにPasar守谷を利用するといったことが気軽にできるので、近隣住民にとってはありがたい。
Pasar守谷(下り)では、一般道から入るための駐車場として29台分のスペースが用意されているほか、自転車やバイクを駐めるためのスペースも用意されている。駐車場の営業時間は24時間で、最初の1時間は無料で駐車でき、買い物をすることでさらに1時間が無料となる。それを超えると、30分あたり300円(7時~19時)または60分あたり100円(19時~翌7時)の料金がかかるが、家族でご飯を食べてちょっとお菓子を買って帰るくらいなら、2時間あれば十分だろう。