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Yahoo!検索、スマホの検索結果で約200エリアの「観光AIモデルコース」を提供。ファミリー/女子旅/デートなど最大5パターン

「Yahoo!トラベルや乗換案内との連携も検討」

2024年7月4日 提供開始

LINEとYahoo! JAPANの検索結果で「観光AIモデルコース」を提供開始

 LINEヤフーは7月4日、「Yahoo!検索」の検索結果において、生成AIが観光のモデルコースを最大5パターン提案する「観光AIモデルコース」の提供を開始した。「LINE」「Yahoo! JAPAN」アプリ(iOS版/Android版)、Webブラウザ版「Yahoo! JAPAN」(スマホのみ)で表示する。

 これに伴い、同社の検索統括本部担当者に、開発の経緯や機能の詳細を伺った。

左から、LINEヤフー株式会社 検索統括本部 検索ローカル プロダクトリード 大城将範氏、観光領域プロダクトマネージャー/プロジェクトマネージャー 久芳紘子氏、観光領域 企画 村上雅哉氏、観光領域 企画 大谷夏季氏、プラットフォーム開発本部 チームリーダー 於保勝之氏

 Yahoo!検索の検索結果においては、以前からお勧めスポットやグルメ、宿泊先、イベントなど、検索ワードに応じてさまざまな観光情報を掲出している。

 検索ローカル 観光領域プロダクトマネージャー/プロジェクトマネージャーの久芳紘子氏によると、直近では「イベント」「夏 イベント」「花火大会」などの検索キーワードで、特定ジャンルのイベントも探せるとのこと。過去にはお花見やいちご狩り、紅葉などのシーズン情報にも対応している。

 それらの機能を改善するなかで、自社調査(2023年8月実施、回答数4000人)を行なったところ、観光や旅行、お出かけを検討する際、ガイドブックのような地域紹介やモデルコースのニーズが高いことがわかったという。

「東京 キャンプ場」「夏 イベント」「花火大会」検索例

 そこで今回、検索結果から各ユーザーの好みに合った旅行計画を検討できるよう、OpenAIのAPIを活用した観光モデルコースの掲出を開始した。「地名 観光」(例:京都 観光)と検索すると、該当エリアの概要など観光情報に加えて、生成AIが社内データをもとに観光モデルコースを提案する。

 モデルコースは「王道」「ファミリー」「女子旅」「友達」「デート」の最大5パターンで、コースの地図と拠点間の移動手段、移動時間が確認できる。1コースの所要時間は1日程度で、約200のエリアに対応。移動手段について、ファミリーではクルマを、そのほかのコースでは公共交通機関を優先して表示するとのこと。

 プラットフォーム開発本部 チームリーダーの於保勝之氏は、生成AIの利用について「開発当初は、現実的に回れないようなコースの提案が多かった。現在対応している地域では、そのようなコースは表示しないよう調整を行なっている」と説明。

 また今後の取り組みについても、「ユーザーの反応を聞きつつ更新頻度を高め、出発日を考慮した内容や、Yahoo!トラベルや乗換案内など関連サービスとの連携も検討したい」と語った。

モデルコースは「王道」「ファミリー」「女子旅」「友達」「デート」の最大5パターン
モデルコースの概要、地図、拠点間の移動手段と時間を表示する