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JR西日本、京阪神都市圏の運賃改定2025年4月1日から。大阪環状線内の区分を廃止し適用エリア拡大

2025年4月1日~ 適用

JR西日本、2025年4月1日から京阪神都市圏の改定運賃を適用

 JR西日本は5月15日、京阪神都市圏における運賃体系の見直しについて発表した。

 現在の「大阪附近の電車特定区間」を見直し、新たに「京阪神都市圏」を適用エリアとする共通の運賃水準を設定。大人片道普通旅客運賃を営業キロ1kmにつき15.50円とする(改定率1.3%)。また、現行の電車特定区間の範囲を拡大するとともに、電車特定区間のうち「大阪環状線内」の区分を廃止する。

 本日付で国土交通大臣に認可申請した上限運賃は以下のとおり。これに転落防止のホームドア整備などにかかる「鉄道駅バリアフリー料金」を含んだ改定運賃(詳細PDF)を2025年4月1日発売分から適用する。

現行運賃

大阪環状線内: 1~3km130円、4~6km160円、7~10km180円
電車特定区間: 1~3km130円、4~6km160円、7~10km180円
幹線(拡大区間): 1~3km150円、4~6km190円、7~10km200円

新運賃(大阪環状線内・電車特定区間・幹線が統合)

電車特定区間: 1~3km140円、4~6km170円、7~10km190円
※上記は鉄道駅バリアフリー料金を含まない

定期旅客運賃

 現行の大阪環状線内、電車特定区間および幹線(拡大区間)に適用している運賃を統合し、現行の電車特定区間の運賃から1.3%改定した額に平準化。通学定期運賃については、高校・大学生は1割引、中学生は3割引、小学生は小児運賃の3割引を設定する。

鉄道駅バリアフリー料金(大人)

普通旅客運賃: 10円
通勤定期旅客運賃: 1か月300円、2か月900円、3か月1800円
※通学定期旅客運賃には加算なし
※新幹線利用の場合を含む

普通旅客運賃の改定率と申請運賃(鉄道駅バリアフリー料金を含まない)
改定運賃(電車特定区間のみを乗車する場合に適用する普通旅客運賃)

 京阪神都市圏の運賃体系は、国鉄から継承したまま消費税改定を除いて見直されておらず、都市圏域拡大に伴う輸送サービスや利用状況と運賃水準の不一致がかねてから課題であった。

 シンプルで分かりやすい運賃体系に改定することで、バリアフリー整備加速などのサービス向上に取り組みたいという。なお今回の改定により値上げ/値下げする区間が設けられるが、同社の運賃収入は全体として増収されない想定としている。