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毎日ヨーグルトを食べる人は新型コロナ・インフルの抗体価が高いと判明

明治らによる「神奈川県産官学共同 新型コロナウイルス抗体価社会調査プロジェクト」中間報告

2023年11月30日 発表

「神奈川県産官学共同 新型コロナウイルス抗体価社会調査プロジェクト」の中間報告が発表された

 神奈川県立産業技術総合研究所が中心となり、神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター、神奈川県立保健福祉大学、メタジェン、明治で進めている共同研究の中間報告が行なわれた。

 同プロジェクトでは、今後発生する可能性がある新たなパンデミックへの対策に向けた化学的知見を得る目的で、新型コロナウイルス抗体保有者の生活習慣や腸内環境を解析している。今回の調査により、ヨーグルトの摂取が抗体価やさまざまなウイルスに対する免疫機能を向上させる可能性があることが明らかになったという。

 ヨーグルトを毎日食べている人は、毎日食べていない人に比べて新型コロナウイルスワクチン抗体価が高く、新型コロナウイルスに反応する免疫細胞(T細胞)の割合も多いことがわかった。これらの結果は、新型コロナウイルスワクチン摂取回数、新型コロナウイルスの感染の有無、年齢などの影響を除いた多変量解析でも同様に認められたことから、ヨーグルト摂取習慣の効果がより明確に示されたと考えられている。先行研究では、ヨーグルトの摂取がインフルエンザワクチンの抗体価を高めることも報告されており、ヨーグルトの摂取がさまざまなウイルスに対して免疫機能を高める可能性が示唆された。

 同プロジェクトでの研究成果を起点とし、新型コロナウイルスをはじめとする新興ウイルス感染症に対する新たな予防習慣の提唱を目指すという。

ヨーグルトを食べる頻度とワクチン抗体価、新型コロナウイルスに反応する免疫細胞の関係