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星野リゾート「界 由布院」8月3日開業、宿の中心に棚田が広がる

2022年8月3日 開業

星野リゾートが「界 由布院」を8月3日に開業

 星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」は、大分県の由布院温泉に「界 由布院」(大分県由布市湯布院町川上398番)を8月3日に開業した。

 コンセプトは「棚田暦で憩う宿」。大分という地名は「大いなる田」から由来しており、田んぼや棚田にゆかりのあるエリアとなっている。宿の中心に棚田を配置することで、田植え前の水鏡や田植え直後のみずみずしい新緑、豊かに実る稲穂の金色、晩秋の藁こづみなど、季節の移ろいが映し出される温泉宿となった。施設の設計・デザインは、建築家の隈研吾氏が担当している。

 客室は全6タイプで、すべてがご当地部屋の「蛍かごの間」となる。螺旋状の形が特徴的な「蛍かご」から着想を得た照明には、大分県の国東半島で栽培される希少な七島藺を採用。由布院の清らかな水辺に生息する蛍をイメージし、籠の中に蛍が生きているかのような淡い光が点滅する。また、竹を使用した設えをヘッドボードやソファに取り入れた。

 大浴場では、四季折々の花や紅葉で色づく由布岳を眺められる。内風呂には、源泉掛け流しの「あつ湯」とゆっくり浸かれる「ぬる湯」の2つの浴槽を用意した。また露天風呂では、豊後富士とも呼ばれる由布岳を目の前に臨むことができる。泉質は単純温泉。

 夕食は、半個室の食事処で、猪肉や穴熊肉などの野山の恵みを堪能できる。

 ご当地の文化を体験する「ご当地楽」では、由布院の農閑期に行なわれる手仕事「わら綯い」でお守りづくりを体験。藁をより合わせて作る縄は、手を合わせて行なうことから「祈りのかたち」を表すとされる。手を合わせて藁を綯い、最後に稲穂や水引などの飾りをつけて完成させる。

 宿泊料金は、1泊3万5000円~。