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Jackery、最大容量の太陽光発電+ポータブル電源のセット。車中泊や連泊キャンプ・災害時に堪える大出力を見てきた!

「Jackery Solar Generator 2000 Pro」

2022年5月13日 発売

ラインアップ最大容量の「Jackery Solar Generator 2000 Pro」を発表

 ジャクリジャパンは5月13日、ソーラーパネルとポータブル電源を組み合わせた、オールインワンの個人向けの太陽光発電セットとして、同社ラインアップ最大容量の「Jackery Solar Generator 2000 Pro」を発表した。発表会当日に発売しており、公式オンラインストアとAmazon.co.jp、楽天市場、PayPayモールの各公式ショップで購入できる。

ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせ「Jackery Solar Generator 2000 Pro」
「Jackery Solar Generator 2000 Pro」で「Solar Saga 200」を6枚接続して使用するイメージ(写真提供:ジャクリジャパン)

 同時に、これまで同社ではソーラーパネルとポータブル電源のセット商品を「Jackery ポータブル電源ソーラーパネルセット(容量別型番)」としていたが、今回の発表からはすべてを「Jackery Solar Generator(容量別型番)」に変更する。

「Jackery(ジャクリ)」は、2012年に米国で誕生したポータブル電源やソーラーパネルのブランド。創立メンバーにAppleの元バッテリーエンジニアが加わっていることも話題となったが、一貫してクオリティの高い製品を提供し続けている。2019年に日本法人となるジャクリジャパンを設立し、日本での販売とサポートを開始している。

「Jackery Solar Generator 2000 Pro」は、ポータブル電源「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」(28万5000円)とソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」のセット商品。

 パネル枚数の違いで6枚(76万8000円)、4枚(61万9000円)、2枚(44万6000円)の3種のセットを用意する。「Jackery SolarSaga 200」のパネル単品販売(5万5000円)もあるが、単品は販売開始当初はSolar Generatorセットのものとやや仕様が異なっている。

 これまでの製品は2年保証だが、「Jackery Solar Generator 2000 Pro」と「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」では3年の保証が付き、さらに公式サイトにてユーザー登録をすると追加で2年の延長保証を受けることができる。サイクル1000回で80%の容量を保証する。

「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」で家電を動作させるデモ。ここにある家電はすべて動作させることができた
洗濯機周辺で使用する様子。ドライヤーも問題なく動作する
小型のプロジェクタを投影するデモ。アウトドアでも使うと楽しそうだ

「Jackery ポータブル電源 2000 Pro(JE-2000A)」は、容量2160Whのリチウムイオン電池で定格2200Wの出力(瞬間最大4400W)が可能となり、これまで最大容量だった1534Whの「ポータブル電源 1500 PTB152」(17万9800円)と比較して大容量かつ高出力を実現している。サイズは384×269×307.5mm(幅×奥行き×高さ)で重量は19.5kg。

 出力は、AC100Vコンセントを3口(純正弦波、50Hz/60Hz切り替え対応)、USB Type-A(Quick Charge 3.0対応、5~6V/3A、6~9V/2A、9~12V/1.5A、各ポート最大18W)を2口、USB Type-C(5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/5A、各ポート最大100W)ポートを2口、シガーソケット(12V/10A)を1口搭載する。

 新たにバッテリーチップをデュアルで搭載し、万一の破損に備え冗長化しているほか、安全性を高める4つの温度管理センサーも進化し、停電時に使えるLEDライトも搭載された。ほかにも、AC100Vコンセントからの充電も高速化し、約2時間で満充電できるとのこと。AC100Vコンセントからの充電時にACアダプタも不要になり、ACケーブルを接続するだけでよくなっている。

「Jackery ポータブル電源 2000 Pro(JE-2000A)」
USB Type-A×2、USB Type-C×2の出力
純正弦波のAC100Vコンセント3口
シガーソケットを1口搭載する
インジケータが見やすくなった
定格に近い1900W近くを出力中
充電をしながら出力することもできる
LEDライトを搭載。SOSのモールスを点滅発信できる
収納式ハンドルのデザインを改良
入力ポートは背面にある。AC入力はケーブルのみ
ソーラーパネル入力は2口。それ以上は分岐させる

「Jackery SolarSaga 200(JS-200A)」は、最大200Wで充電することができる持ち運び可能なソーラーパネル。

 変換効率が高い単結晶シリコンセルを2枚搭載し、22%という高いセル変換効率を実現している。出力端子部分以外は防水防塵で、性能はIP67(水深1m未満で30分程度まで)。Jackeryポータブル電源全シリーズの充電に対応している。

「ポータブル電源 2000 Pro」は最大で1400Wまでの充電に対応するため、Solar Saga 200を6枚接続することが可能。この状態なら、天候に左右されるが2.5時間以内に100%まで充電することができる。残念ながら発表会当日は雨天だったので、実際の性能を確認することはできなかったが、多少曇っていても日中に充電が完了できるはずだ。

 これまでのシリーズ最速は「ポータブル電源 1500」に 「SolarSaga200」を2枚つないだときだったが、これだと約5.5~6時間で満充電可能だったので、半分以下の時間になったことになる。

「Jackery Solar Generator 2000 Pro」ではソーラーパネルが2/4/6枚のセットになっているが、充電自体は1枚でも可能で、2/3/4/6枚と組み合わられる。

「Jackery SolarSaga 200(JS-200A)」展開した幅は2330mmある
折りたたんで持ち運ぶことが可能。収納時サイズは540×615×40mm
パネルは単結晶シリコンセル
背面に簡易なスタンドが付いている
電源側の接続ポート。コードは標準で3m
従来製品との互換性からコネクタが着脱式になっていて変換している
パネル側の接続ポート
別売りの「Jackery SolarSaga 5M延長ケーブル」(2999円)も用意する

 アウトドア、車中泊、ワーケーションなど屋外作業の人気、災害に備える意識の高まりなどにより、大容量ポータブル電源の需要は高まっている。ジャクリジャパン 事業統括部 マーケティング課 課長の平松孝太氏は、「もっと大容量をという声は大きく、今回はそれに応えた形になります。コンセントでは1500Wまでの制限がありますが、こちらは2200Wまでとそれを超えた使用もできてしまいます。ほとんどの家電が使用できると考えてもらってよいでしょう。

 これまでも、キャンプ連泊の用途も多いと聞いています。日中は太陽光発電で充電しながらも使えますので、かなりの余裕をもってアウトドアで活用できます」と、大容量ならではのメリットを説明した。

株式会社ジャクリジャパン 事業統括部 マーケティング課 課長 平松孝太氏
平松課長が実際の動作を詳しく解説

 ソーラーパネルが6枚のセットはさすがに高価だが、自宅屋根に設置する太陽光発電や家庭用蓄電池システムなどと比べると、持ち運びが可能でシンプルな作りなこともありリーズナブルにも思えてくる。アウトドアや災害時だけの活用ではもったいないので、ぜひ日常的にフル活用したいところ。なお「ポータブル電源 2000 Pro」の19.5kgある重量はなかなかの重さだ。実際に持ちあげて移動することができるか、店頭などで確認することをお勧めしたい。大人2人で移動させるのが現実的だ。

 また今回は、アメリカ、ヨーロッパともに同時発表で即日発売となり、ニューヨークで開催された発表会「JackeryDay 2022」では、ハリウッド俳優のクリス・プラットさんも登場した。アーカイブも公開しており、Jackery Solar Generator 2000 Pro」をクリス・プラットさん自身がアウトドアで実際に楽しむシーンやリモートでのトークを見ることができる。