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キオスク端末でホテルに“顔パス”チェックイン、日本NCRビジネスソリューションがデモ

日本NCRビジネスソリューションの顔認証対応セルフチェックイン機

 2月15日~18日にかけて東京ビッグサイトで「国際ホテル・レストラン・ショー」が開催されている。ホテル向けのシステム・ソリューションを手掛けるタップのブースでは、日本NCRビジネスソリューションが顔認証対応のセルフチェックイン機のデモンストレーションを披露していた。

 顔認証の仕組み自体はかなり実用化が進んでおり、空港などでも導入され始めているが、ホテルへの導入にあたっては旅館業法による本人確認の要件を満たす必要があり、技術的には導入可能でも、商用化にあたってのハードルは依然として高い状況にある。

 今回披露されたデモは、事前にホテルチェーンの会員登録した上で、セルフチェックイン機で顔データを登録しておくと、次の利用時からは顔認証によるチェックインが可能になるという流れ。

 同社のシステムは大手のホテルチェーンに導入されており、例えばアパホテルの場合、会員登録していればセルフチェックイン機にQRコードをかざすだけでチェックインが完了し、ルームキーを受け取れる仕組みがすでに確立されている。

 顔認証ソリューションは、これをさらに進化させたもので、QRコードを表示するためにスマートフォンを取り出して操作することを省略し、“顔パス”を実現する。

ディスプレイの上部に顔認証用のカメラを搭載している
会員データと顔データを紐付けておくことで顔パスでのチェックインが可能になる

 今回のデモは決済機能付きのキオスク端末上で実施されていたが、アパホテルなどに導入されているルームキー発行に特化したチェックイン機の正面右上にはパンチホールが存在しており、担当者によれば、将来的にカメラを搭載し、顔認証対応にアップグレードできることを見据えて準備していたという。

アパホテルなどのホテルチェーンに導入されている小型のセルフチェックイン機もアップグレードで顔認証に対応できる構造になっている

 近い将来、セルフチェックイン機を使い、顔パスでホテルにチェックインするのが当たり前になるのかもしれない。

 タップでは、これとは別にスマートフォン向けのアプリ「tapAppli」を使い、顔認証で部屋のドアを解錠したり、館内のレストランやショップでの支払いを行なったりするソリューションのデモも行なっていた。

tapAppliを使って部屋のドアを解錠するデモ