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進化するホテルのセルフチェックイン機~国際ホテル・レストラン・ショー

2021年2月16日 取材

アルメックスのテーブルトップ型KIOSK

 近年、ホテルのフロントでよく見かけるようになってきたセルフチェックイン機。新型コロナウイルスの影響で、対人での接客を回避したいという心理も働き、こうしたシステムへのニーズが高まっている。

 2月16日~19日にかけて東京ビッグサイトで開催されている展示会「第49回 国際ホテル・レストラン・ショー(HCJ2021)」でも、さまざまなセルフチェックイン機が展示されているが、卓上化がトレンドの一つになっているようだ。

 アルメックスでは、これまでスタンド型KIOSKを提供してきたが、新たにテーブルの上に置けるテーブルトップ型KIOSKを開発。クレジットカード決済に対応するほか、QRコードやパスポートの読み取りに対応するスキャナー、ルームキーの発行機能などを備える。現金決済機能を省略することで、小型化を実現するととともにコストダウンを図っている。

 このほか同社では、顔認証ユニットを組み合わせたソリューションも披露。スマートフォンなどを利用し、事前に名前や住所などとあわせて顔写真を登録しておくことで、ホテル到着後、カメラの前に立つだけで、ルームキーが発行される。こうしたソリューションは技術的にはすでに提供可能になっているものの、保健所ごとにチェックイン時に求められる要件が異なるなどの課題もあるため、旅館業法を含め、環境が整い次第、順次導入が進んでいくものと見られる。

システムギアのビルトイン型 マルチ決済KIOSK
汎用のタブレットとカードリーダーを組み合わせたコンパクトなソリューションも

 同じくセルフチェックイン機を提供するシステムギアでは、卓上型に加え、フロントのカウンターに埋め込むビルトイン型を披露。一般的なテーブルと比べ、高さがあるカウンターで卓上型を使おうとすると、操作しづらくなるという課題があったため、カウンター内に埋め込めるタイプを開発したという。

 さらに同社では、タブレット端末とカードリーダーのみでセルフチェックインを可能とするタブレット型も開発。システム構成上、現金決済には非対応だが、それ以外は従来型とほぼ同等の機能を備えており、汎用デバイスを用いることで導入コストを大幅に抑えている。こちらは6月をめどに商用化が予定されているという。

アルメックスの顔認証ソリューション
ネットシスジャパンの卓上型ソリューション