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ANA、国内線に再利用可能な保冷剤を導入。梱包材年間約30t削減・コスト年間約2億円減

2021年9月20日 開始

ANAグループは、繰り返し使用可能な保冷剤を導入する

 ANAグループは、国内線に搭載される機内食や飲料の保冷に使用しているドライアイスに代わり、繰り返し使用可能な保冷剤を9月20日より導入する。

 同社はこれまで、機内食や飲料の保冷をドライアイスで行なうことによる大気中への年間約1700tのCO2排出や、コストなどが課題となっていたことから、代替品として保冷剤の導入を検討し、地上や旅客便で保冷効果や温度維持、冷却物品の品質状態の変化などの検証を約1年間重ね、国内線のドライアイスを保冷剤へ切り替えることとした。

保冷剤(左)とドライアイス(右)
旅客便でドライアイスと保冷剤の温度変化を比較している様子

 新たに導入する保冷剤は、液剤に触れても害のない食品添加物を使用しており、長時間の保冷効果によって安定した温度での機内食や飲料の提供が可能となる。また、資源を繰り返し使用することで、ドライアイス使用後に出る梱包材、敷きマットなどは年間約30t減り、コスト面ではドライアイスに対し年間約2億円減(約80%)の費用抑制効果が見込まれる。さらに、ドライアイスのように作業時の接触による凍傷の恐れが低いことから、地球環境への配慮、経済性、安全性において持続可能な取り組みとなるという。