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国交省、首都圏の高速道路料金の新方針。外環利用促進や、ETC専用化を見据えた首都高料金見直しなど。2022年4月導入予定
2021年3月12日 16:25
- 2021年3月12日 発表
国土交通省は3月12日、「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」の改訂版を発表した。2015年9月11日に策定した方針を見直したものとなる。
首都圏の高速道路料金については、料金体系の整理・統一、起終点を基本とした継ぎ目のない料金、政策的料金の導入といった原則に基づいた見直しを検討。2016年4月から車種区分を各高速道路で統一するとともに、主に圏央道(首都圏中央連絡自動車道)利用時に料金が割高とならないよう、対距離制を基本とした料金体系へ移行した。
今般新たに策定した方針は2022年4月からの導入を予定しているもの。
都市部において5年程度の期間でETC専用化などを概成することなども考慮し、首都高速の上限料金を見直す一方、物流などに影響することがないよう、大口/多頻度割引の拡充を図る。また、料金割引も時間帯別の交通状況を考慮したうえで、深夜割引を適用する。
なお、車種区分の統一にあたって、首都高では新たな車種区分と車種間料金比率への移行を段階的に実施しているが、2012年3月末となっている現行の暫定料金比率を2022年3月末まで延長することになった。
対距離制料金の見直しについても検討が進み、2018年6月に外環(東京外かく環状道路)千葉区間が開通したことを踏まえ、都心を避けた通行を促進するため、外環経由が料金面で不利にならないように圏央道と同様に最短距離を基本とした料金へと引き下げる。ただし、混雑が増加するおそれがある区間は料金の引き下げは行なわれない。
圏央道で実施しているETC2.0搭載車を対象とした料金割引については、効果をさらに高めるために、ETCからETC2.0への車載器交換促進に必要な購入助成実施を検討することとしている。