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特急「パンダくろしお」3編成目は親子パンダ! JR西日本が「サステナブルSmileトレイン」車両公開。7月23日運行開始
2020年7月20日 14:22
- 2020年7月19日 車両公開
- 2020年7月23日 運行開始
和歌山のテーマパーク「アドベンチャーワールド」を運営するアワーズは、JR西日本(西日本旅客鉄道)と共同で、ラッピング列車「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」を開発、7月23日から運行を開始する。
2017年に発足30周年を迎えたJR西日本と、2018年に開園40周年を迎えたアドベンチャーワールドが、2017年8月からラッピング列車「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」1編成の運行を、京都駅~新宮駅間で開始。2019年12月にさらに1編成を追加し、2020年3月以降は特急くろしお3号、6号、25号、26号で、この2編成を固定している。今回の「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」は、3編成目として加わることになる。
JR西日本「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」
運行期間: 2020年7月23日~2023年冬ごろ(予定)
※運行予定は前日に公式Twitterで告知
※初日の7月23日はくろしお3/6/25/26号で運行
運行区間: 東海道本線 京都駅~紀勢本線 新宮駅(新大阪・天王寺・和歌山経由)
使用車両: 287系1編成(6両編成)
※グリーン席、女性専用席に装飾なし
Webサイト: JRおでかけネット「パンダくろしお」
Webサイト: JR西日本「パンダくろしお」運行スケジュール公式Twitter
JR西日本「パンダくろしお」各列車の運行期間
・「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」(1編成目):2017年8月5日~2023年冬ごろ(予定)
・「パンダくろしお『Smileアドベンチャートレイン』」(2編成目):2019年12月26日~2022年冬ごろ(予定)
・「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」(3編成目):2020年7月23日~2023年冬ごろ(予定)
「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」運行記念企画
開催日時: 2020年7月23日「くろしお3号」出発時/到着時
企画:
[新大阪駅]
・コンコースに和歌山観光ブースを設置(ポスター、パンフレット、大型モニター、ビーチパラソル)
・駅係員のお見送り(パンダくろしおの旗と横断幕を使用し、距離をとってお見送り)
[天王寺駅]
・駅係員のお見送り(パンダくろしおの旗と横断幕を使用し、距離をとってお見送り)
[白浜駅]
・コンコースでのアドベンチャーワールドの映像放映
・駅係員のお出迎え(パンダくろしおの旗と横断幕を使用し、距離をとってお出迎え)
・和歌山観光PRシンボルキャラクター「わかぱん」のお出迎え
パンダくろしお「サステナブルSmileトレイン」のデザインコンセプト
「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」のコンセプトは「SDGs たった1つの地球 人、動物、自然が共存する世界」。2019年9月に国連サミットで採択された「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」17の目標(ゴール)から6つをテーマに、「人と動物と自然が豊かに暮らす世界」をデザイン。
先頭車両の正面に「サステナブルSmile」を次の世代に贈り継ぐ象徴としてジャイアントパンダの親子を、6両編成の各車両ごとにSDGs 6つのテーマをデザインし、車両をつなぐリボンで「世界をつなぐパートナーシップ」「世代をつなぐバトン」を表現している。各車両がテーマに合わせたカラーに変化することで、SDGsそれぞれの目標に取り組むことがすべてつながり、作用しあって豊かな社会を実現することを意味しているとのこと。
既存の「パンダくろしお」2編成の先頭にもパンダは描かれているが、サステナブルSmileトレインでは「子パンダ」が加わったことになる。
パンダくろしお「サステナブルSmileトレイン」1号車
1号車は、先頭部分とリンクするように側面にもジャイアントパンダをデザインした。また人間の親子のイラストを組み合わせ、「ジャイアントパンダも人も健康で安心して暮らせる世界を実現し、親から子へと贈り継いでいくデザイン」としている。
パンダくろしお「サステナブルSmileトレイン」2号車
2号車はジェンダー平等、女性や女児が平等に権利を持つ社会がテーマ。キリンとライオンのそれぞれオスとメスを描き、「性別に関係なくそれぞれが輝く社会をデザイン」とした。
パンダくろしお「サステナブルSmileトレイン」3号車
3号車のテーマは「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」。クリーンなエネルギーで走る電車にはふさわしいテーマといえる。子供が笑顔で遊ぶ様子を描き、未来が明るい世界になるようにとの想いを込めた。
パンダくろしお「サステナブルSmileトレイン」6号車
6号車には1号車と同じくジャイアントパンダを描いているが、テーマは異なる。こちらはSDGsの目標の1つ「緑の豊かさを守ろう」がテーマだ。陸上生態系の保護・回復や持続可能な利用、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止と逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図るというもの。
SDGsの認知度を列車とともに高めていきたい
JR西日本 鉄道本部 営業本部 和歌山営業部長の上段貴司氏によると、2017年8月の運行開始から現在までに編成も増え、季節の臨時列車などでも前年度を上回る乗車実績を残してきたという。また、これまでに旅行社が販売したパンダくろしお貸切ツアーなどはすべて完売しており、また沿線ではこの列車や乗務員に手を振る子供たちの姿も見かけるなど、人気も高く好評だという。
新型コロナウィルス感染症対策は、「パンダくろしお号、その他の特急列車すべてで、お客さまが触れる部分については定期的に消毒を行なっています」とのこと。さらに、車両の換気装置により車内の空気を6分~8分程度で入れ換えていることや、内装に抗菌・抗ウィルス加工を施すなど、ウイルスを不活性化する取り組みを紹介した。
アドベンチャーワールドを運営するアワーズ 経営企画室 室長の金崎伸一郎氏は、パンダくろしおがSNSなどで話題になることもあり、これまでアドベンチャーワールドを知らなかった全国の人に、列車とともにその存在を知ってもらえ、雑誌などでの特集やグッズの製作などで、「予想以上に多くのSmileをお届けできた」と振り返った。
「サステナブルSmileトレイン」がSDGsをテーマにしていることについて、「日本でもこのSDGsの認知度を、我々も一緒になって高めていきたいと思います。これにより、より豊かな社会が実現できればと考えています」と話した。