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太陽光発電機能付きの浄水器「GoSun Flow」、クラウドファンディング実施中

2020年8月 出荷予定

GoSun Flow(同社のYouTube動画より)

 太陽光エネルギーを使ったアウトドア製品を手がけるGoSunは、新製品の「GoSun Flow」のクラウドファンディングプロジェクトをIndiegogoで展開している。

「GoSun Flow」はモバイルバッテリーで動作する簡易浄水器。ケースについている太陽光発電パネルで発電した電力で浄水できるようになっている。現在はクラウドファンディングの段階で、一般販売ではなく、出資に対するリワードという扱いだが、最小構成で149ドル、折りたたみシンクや簡易蛇口付きで199ドル、GoSunの主要製品のフルセットで1349ドルなどとなっている。

 出荷予定は8月となっているが、新型コロナウイルスの影響で国際的な生産・物流に影響が出ている。もともと1か月や1年は遅れて当たり前のクラウドファンディングにも大きな影響が出ており、今年の夏休みには(ヘタすれば冬休みにも)間に合わないものと思った方が良いかもしれない。

GoSun Flowの中身(クラウドファンディングページより)

 本体は太陽光発電パネル付きのケース、浄水フィルター、電動ポンプ、モバイルバッテリーから構成されており、ポンプ側から伸びている取水チューブを川や貯水槽に入れ、電源を入れるとフィルター側のチューブから浄水が出るという、シンプルな構成となっている。手動のアウトドア用浄水器に比べると、浄水速度も速く、時間のかかる大量の浄水の確保も半自動でできるため、作業はかなり簡単になる。

 浄水能力は1分に1リットル程度で、付属バッテリーは満充電で100ガロン=約380リットルの浄水を得られる。交換可能な内部フィルターは1000リットル浄化できるという。

折りたたみシンク付きセットも用意される(同社YouTube動画より)

 電動ポンプを内蔵しているため、アウトドアでは簡易シャワーとしての用途も紹介されている。同社の太陽光オーブンやバッテリー駆動のヒーターで水を加熱することで、電源なしで温水シャワーにもなる。

 GoSunはもともと太陽光エネルギーを使ったアウトドア製品を展開している新興メーカーで、これまでも新製品をクラウドファンディング発で商品化した実績がある。

GoSun Go(筆者私物)

 主力商品は太陽光オーブンで、こちらは湾曲したミラーで断熱ガラスチューブに太陽光を収束させ、内部を加熱するというもの。ソロキャンプにも使えるコンパクトな「GoSun Go」、やや大きくバーベキュースタイルで使える「GoSun Sport」、バッテリーからの補助でハイパワーあるいは夜間の加熱調理ができる「GoSun Fusion」をシリーズ展開している。

 そのほかには太陽光発電パネル「SolarPanel」シリーズ、12Vシガーソケット出力のできるアウトドア用モバイルバッテリー「PowerBank」、12Vシガーソケット給電で動くクーラーボックス型冷蔵庫「Chill」、天板に太陽光発電パネルを内蔵するアウトドア用テーブル「SolarTable」などが商品化されている。

 いずれの製品も電気やガスなどのインフラがない場所、いわゆるオフグリッドで利用可能で、キャンプなどのアウトドアでも活躍するが、発展途上国や大規模災害発生時の利用も想定されている。新製品の「GoSun Flow」が浄水を作り出すことで、GoSunの製品全体で「オフグリッドキッチン」を構成していく、というわけだ。

Full Kitchenの内容(クラウドファンディングページより)

 なお、現在実施中のクラウドファンディングプロジェクトでは、さまざまな製品とのバンドル提供が提示されているが、FusionやChill、SolarTableなどが含まれる「Full Kitcken」は、通常だと1399ドルのセットにFlowなどが追加されて1349ドルと、非常にお値打ちなものとなっている。