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ソラシドエア、創客創人がコンセプトの宮崎県日南市PR機「ウィーラブニチナン号」就航

2019年11月1日 就航

11月1日に就航した、ソラシドエアの「ウィーラブニチナン号」

 宮崎県日南市とソラシドエアは、11月1日から地域振興・機体活用プロジェクト「空恋~空で街と恋をする~」第26弾として、宮崎県日南市による「ウィー●(ラブ)ニチナン号」(●はハートマーク)の運航を開始した。そして、11月1日に就航を記念し、宮崎空港において記念セレモニーを開催した。

 空恋プロジェクトは、飛行機の機体や機内を利用して九州や沖縄の自治体を全国にPRするもので、宮崎県では綾町、西米良村、宮崎県、宮崎市、宮崎県北部9市町村、高原町、都城市に続き8番目となる。

 空恋プロジェクトでは、観光推進を目的としたものが多いが今回のウィーラブニチナン号は、日南市が掲げる、“創客創人、人作りこそが街づくり”というコンセプトをキーワードとして、観光だけでなく移住も含めて日南市に訪れてもらいたいという想いが込められている。

 その想いを表わすように、ウィーラブニチナン号として運航されるソラシドエアの「JA801X」号機には、創客創人のキーワードとなる“人からハート”をイメージして、人を逆にした意味も込めたハートマークとともに、ハートマーク内には日南市へ移住した移住者105名の顔写真をちりばめている。

 また、CA(客室乗務員)は「ウィーラブニチナン」のロゴの入ったエプロンを機内で着用するほか、シートポケットに日南市の情報誌を設置するなどして日南市のPRを行なう。

ソラシドエアのウィーラブニチナン号。登録記号はJA801X
機体前方左側入り口には、「ウィーラブニチナン」のロゴを用意
機体後方には、創客創人のキーワードとなる”人からハート”をイメージし、日南市へ移住した移住者105名の顔写真をちりばめたハートが描かれている
CAは、「ウィーラブニチナン」のロゴの入ったエプロンを機内で着用する
機内のシートポケットには日南市の情報誌を設置

 宮崎空港で開催されたセレモニーは、11月1日のSNA54便(宮崎~羽田線)の搭乗口前で行なわわれた。

 主催者を代表してあいさつした、宮崎県日南市長の﨑田恭平氏は、「今回のウィーラブニチナン号のポイントは、ハートマークです。日南市は、“創客創人、人作りこそが街づくり”といコンセプトで、人にこだわって取り組みを進めてまいりました。人が街を創っていく、という考え方です。そのコンセプトムービーを作っていただいたのが、ウィーラブニチナン号のデザインを担当した日南市特命大使でもある志伯健太郎さんです。人という字をひっくり返してハートに見立てていて、そのハートの中には、日南市に移住された人たち、たくさんの顔の写真がちりばめられています。最近、若い世代の移住者が日南市は増えています。ソラシドエアさんは、若い世代の女性の利用が多いそうですので、そういった方にも受けるデザインにするとともに、移住者が空を飛んで日南市にやってくるイメージで、こういったデザインとなっています。志伯健太郎さんは、大手企業のブランディングや広告を手がける、日本を代表するデザインやクリエイティブ分野の第一人者です。こういった方に日南市の特命大使となっていただき、今回デザインしていただいたことも大変うれしく思っております」と、ウィーラブニチナン号のコンセプトや機体デザインについて紹介した。

 そして、ウィーラブニチナン号就航について「今回デザインしていただいた機体が大空を飛んで、日南を愛する方々の笑顔と一緒に、まさにソラシドエアのコンセプトでもある“空から笑顔のたね”を一緒にまくことができるとうれしく思っております」と感想を述べるとともに、期待感を示した。

宮崎空港で開催されたセレモニーであいさつする、宮崎県日南市長の﨑田恭平氏

 続いて、ソラシドエア代表取締役社長の髙橋宏輔氏が登壇し、「空恋号は、1年間機体を使って宣伝するというものです。日南市というと、大変有名な観光地がたくさんありますが、市長からもご紹介いただいたように、“創客創人、人作りこそが街づくり”という取り組みに大変感銘を受けましたし、そういったコンセプトでウィーラブニチナン号を企画していただいたことは、我々にとっても大変光栄です。また、創客創人とい部分は、我々航空会社にとっても人作りが大切ですので、大変勉強になりますし見習いたいと思います」と、ウィーラブニチナン号のコンセプトを高く評価するコメントを述べた。

 そして、「日南市は鵜戸神宮ををはじめとした有名な観光地はもちろん、油津商店街の再生などで注目を集めていますし、美味しい食べものもたくさんあって見どころが多い地域」と日南市の観光地としての魅力を紹介するとともに、ソラシドエアが9月に宮崎県で行なわれた「ISAワールドサーフィンゲームス」のスポンサーを務めたことを取り上げつつ、「日南市は、(プロ野球の)西武ライオンズと広島カープが常にキャンプを張っていることでも有名ですし、スポーツのメッカとしても恵まれています。我々社員にも日南市のファンが多くいますので、これから1年間、いろいろな知恵を出して宣伝していきたいと思います」と、取り組みへの意気込みを述べた。

セレモニーであいさつする、ソラシドエア代表取締役社長の髙橋宏輔氏
セレモニー参加者で記念撮影。左から、日南サンフレッシュレディの照井絢子さん、日南市特命大使の志伯健太郎氏、日南市長の﨑田恭平氏、株式会社ソラシドエア代表取締役社長の髙橋宏輔氏、ソラシドエアCAの空閑光咲さん、日南サンフレッシュレディの田村梨子さん、日南市観光イメージキャラクター「にちなんぢゃ様」

 セレモニー終了後、乗客の搭乗が開始となったが、今回のウィーラブニチナン号初便となったSNA54便は、“九州・沖縄らしさ”を感じてもらうという思いから、搭乗開始前の搭乗口と機内でのアナウンスを宮崎弁で行なう、「方言ジェット」として運航された。これは、ソラシドエアの若手社員が企画したとのことで、搭乗口では緊張の面持ちながら、穏やかな宮崎弁で案内が行なわれた。

 また、搭乗客にはウィーラブニチナン号の搭乗証明書とともに、日南市の観光ガイドや、「ウィーラブニチナン」のロゴを彫り込んだ木製コースター、2019年2月に開催されたリアル宝探し・謎解きイベント「にちなんde宝探し」でもプレゼントされた、バット型ボールペンにダイアリーノートなどが入った記念品が手渡された。

 その後、セレモニー参加者は機体の横へと移動し、出発する機体に手を振ってお見送り。SNA54便は、雲一つない青空のなか、定刻通り10時35分に出発し、羽田に向けて飛び立っていった。

ウィーラブニチナン号初便となったSNA54便は、「方言ジェット」として搭乗口と機内のアナウンスが宮崎弁で行なわれた
セレモニー参加者が搭乗口に並び、乗客に記念品をプレゼントした
ウィーラブニチナン号の搭乗証明書とともに、日南市の観光ガイド、「ウィーラブニチナン」のロゴを彫り込んだ木製コースター、バット型ボールペンにダイアリーノートなどがプレゼントされた
乗客の搭乗終了後、セレモニー参加者は機体横へと移動
ウィーラブニチナン号の乗客を、手を振ってお見送り
SNA54便は、定刻どおり10時35分にゲートを出発
雲一つない青空のなか、SNA54便は羽田に向けて飛び立っていった