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東北道の新しい蓮田SA(上り線)完成式典。休憩地、商業施設、防災の3つの顔を持つ東日本最大のSAに

2019年7月28日 実施

2019年7月29日13時 開業

東北道 蓮田SAの完成式典が行なわれた

 NEXCO東日本(東日本高速道路)とネクセリア東日本が東北自動車道(E4)に建設していた、新しい蓮田SA(サービスエリア)が7月29日13時にオープンした。

 新しい蓮田SAは、広い用地を確保するために従来の蓮田SAより東京寄りに約2.5kmほど移動したところに作られた。従来と比較して駐車マスは約3倍、商業施設の規模は約2倍。商業施設は話題の店舗や注目度の高い商品を集め、バラエティ豊かなサービスを提供するためNEXCO東日本が運営している「Pasar(パサール)」となり、名称を「Pasar蓮田」とした。

 また、首都圏に広域災害が発生した際には、緊急出動機関の前線基地となるための防災機能も備えているなど、新しい蓮田SAはNEXCO東日本のSAでは最大級の規模となっている。なお、Pasar蓮田を含む新しい蓮田SAの施設詳細については別記事で紹介している(関連記事「NEXCO東日本、東北道 蓮田SA内覧会レポート。東日本最大級SAの22店舗をすべて紹介」)。

7月29日にオープンしたNEXCO東日本 東北自動車道 蓮田SA(上り線)

 NEXCO東日本は、新しい蓮田SAのオープン前日に、メディア向けの内覧会と関係者向けの完成式典を実施。完成式典はNEXCO東日本 会長の岡本國衛氏の主催者あいさつから始まった。

 登壇した岡本氏は「この蓮田SAは東北自動車道の最も都心寄りに位置するSAとして、これまで多くのお客さまにご利用していただきましたが、このたび、上り線のSAを当地に移し、さらに喜んでいただけるNEXCO東日本最大級の商業施設としてオープンを迎えることになりました」と切り出した。

 そして「生まれ変わった蓮田SAは現在考えられる最高の利便性と安全性、安心を兼ね備えた施設です。また、SAをとおした沿線地域との振興に加え、地域の救急医療の支援や、自然災害に対応する防災拠点としての機能などを飛躍的に向上させています。さらに埼玉県は関越道、東北道、常磐道、圏央道、外環道と5つの高速道路が通る、交通の要であることから、当社もその点を重視してこの蓮田SAの建設のみならず、研究、技術開発、現場力の向上の推進となる総合技術センターを岩槻に設立するなど、埼玉県を中心にとして、関東、ひいては東日本全体の高速道路の管理、建設の高度化を進めていきます」と語った。

東日本高速道路株式会社 会長 岡本國衛氏

 続いて登壇したのは、埼玉県知事の上田清司氏。「岡本会長が言われたように埼玉県には多くの高速道路が通っておりますが、それだけではなく新幹線も6つ、大宮に乗り入れております。そういったことからこの埼玉県の位置付けは交通の要ともいうべき地域だと考えています。また、埼玉県には企業の本社がこの10年間で743社と増えていて、これは日本一の数字となります。人口増加率も全国で第3位ということで大変勢いのある県であります。こうした埼玉に東日本エリアで最大級のSAができました。しかも防災拠点としての機能が充実したものとなればとても頼もしいものであります」と語った。

 続けて「蓮田SAでは地元の食材を使ったグルメがあり、あるいは県の名産品などの販売もあります。このようの大変、地元のことを考えた内容になっていて、SAを訪れた多くの皆さまに楽しんでいただけるものであると思います。この新しい蓮田SAが蓮田市だけでなく、埼玉県、そして東日本の拠点として大きく発展することを期待します」と結んだ。

埼玉県知事の上田清司氏
完成式典の登壇者。衆議院議員 土屋品子氏
衆議院議員 大島敦氏
衆議院議員 神山佐市氏
衆議院議員 三ッ林裕巳氏
衆議院議員 村井英樹氏
参議院議員 熊谷裕人氏

 最後に登壇したのは蓮田SAがある蓮田市長の中野和信氏だ。中野氏は「平成24年(2012年)2月4日に現在運用中の蓮田スマートIC(インターチェンジ)が開通となりました。この事業の完成をきっかけに蓮田SAの新設、移転の話が持ち上がりました。蓮田SAは東北自動車道で都心へ入る前の最後のSAということで、慢性的な混雑が続いていて、これが大きな課題となっておりました。そんなときに新たな場所で上り線専用のSAの建設を行なうという話をいただきました。お話では規模が東日本では最大級ということでした。そのSAがいよいよオープンします」と来場している関係者に向けてあいさつ。

 次に「蓮田SA内の商業施設では、地元で営業している店舗や地元農産物の販売なども行なわれます。そしてこの施設は高速道路からだけでなく一般道からも利用できることが大きな特徴です。この蓮田SAは蓮田市の街作り、知名度向上、蓮田市からの情報発信において、大きな影響力を持つ施設になると考えております。また、現在、関係者との話し合いが進んでいる蓮田スマートICのフルIC化が実現しますとさらなる利便性の向上や氏の活性化に大きく寄与するものと思います。さて、蓮田SAですが、この施設が地元に根付きさらに発展できるよう、地元の市といたしましてがんばっていきたいと思います」と語った。

蓮田市長の中野和信氏
代表者によるテープカットの模様