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OYO リテシュ・アガルワルCEO、25歳で世界2位のホテルグループに。AIを活用した事業戦略を説明
「SoftBank World 2019」基調講演
2019年7月18日 18:30
- 2019年7月18日~19日 開催
ソフトバンクグループは7月18日~19日の2日間にわたって、同社の法人向けソリューションを展示・紹介する「SoftBank World 2019」を都内ホテルで開催。その初日となる7月18日、ソフトバンググループ 代表取締役会長 兼 社長 孫正義氏による基調講演が開催された。
基調講演では、ソフトバンクグループが運用する「SoftBank Vision Fund」出資企業のなかから4企業を紹介。その1つとして、世界第2位のホテルグループ OYO 紹介し、OYO リテシュ・アガルワルCEOがAI(人工知能)を活用した事業戦略について説明した。
OYOはインドで2012年創業。現在提供客室数は約110万室となっており、提供客室数で世界第2位のホテルグループとなっている。ホテルグループには100年を超える老舗もあるが、OYOは設立からわずか7年。リテシュ・アガルワルCEOも現在25歳(まもなく26歳とのこと)で、驚異的なスピードで成長している。孫会長は、「26歳で世界一のホテル王になるのでは」とリテシュ・アガルワルCEOを紹介していた。
このOYOの成長を支えるのがAIになる。OYOは独自の基準によるホテルサービスを提供しており、それは既存のホテルとの契約などで行なっている。既存のホテルの部屋をOYO基準にリニューアルし、OYO基準のサービスを提供していくわけだ。
その契約判断は早く、従来のホテルグループが6か月~12か月かかっていたのに対し、「最短で会議3回、長くても5日間」だという。そしてOYOの持つデザインアルゴリズムによって最適な家具を選択、客室の稼働率を倍にする例などを紹介。稼働率を過去3か月にわたって85%以上にしたホテルもあるという。
また、OYOがこだわっているのが清掃が行き届いていること。そのためにも客室清掃アプリを開発。アプリ活用によってスタッフ1人あたりの清掃客室数が4室から10室へと、生産性が2.5倍になる例も紹介された。
価格戦略についてもAIを活用。ホテルでは周辺のホテル価格との比較も多く、需要に応じた価格はホテル運営で大切な要素となっている。ここにAIを活用することで、1秒あたり730件の最適化を行なっているという。
AIの活用は、この動的な価格設定のほか、監査やイメージ評価、収益予測など代表的なもので6項目あり、AIの活用がホテル&不動産事業のあり方を変えていくという。これらによって高い成長力を実現しており、現在の世界2位の地位を築いた。
リテシュ・アガルワルCEOはOYOのミッションを、「32億を超える世界中のミドルクラスの人々の暮らしに変革をもたらす」と紹介。AI活用によって事業の成長を続けていく。