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米運輸省、米航空会社への羽田発着枠の割り当てを仮決定。2020年増枠の米国便向けスロット。航空会社各社は声明発表
2019年5月17日 15:15
- 2019年5月16日(現地時間)発表
米国運輸省(U.S. DOT/Department of Transportation)は5月16日(現地時間)、2020年夏に予定されている羽田空港の発着枠拡張について、米航空会社への暫定割り当てを発表した。
2020年に予定されている羽田空港発着枠の増加分のうち24枠を米国便とし、日米それぞれの航空会社に12枠ずつ割り当てることで、1月に日米当局で合意している。その後、米運輸省では羽田便開設を希望する航空会社からの申請を受け付けていた。
仮決定の内容は下記のとおりで、アメリカン航空に2枠、デルタ航空に5枠、ハワイアン航空に1枠、ユナイテッド航空に4枠を割り当てる。
アメリカン航空: ダラス・フォートワース、ロサンゼルス
デルタ航空: シアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルル
ハワイアン航空: ホノルル
ユナイテッド航空: ニューアーク、シカゴ、ワシントンD.C.、ロサンゼルス
今回の仮決定を受けて、路線開設を予定する各社は以下のようなコメントなどを発表している。特に2016年10月の発着枠拡大時に、「羽田空港は競争が制限され、厳しく規制された空港」と指摘したデルタ航空は、今回の暫定案に対しては「画期的な決定で、市場の競争に参加できるもの」として歓迎する意向を示している。
アメリカン航空
アメリカン航空は、米国運輸省による羽田空港発着枠の暫定決定を歓迎します。
「私たちは最大の拠点であるダラス・フォートワース国際空港からの新しい羽田路線と、ロサンゼルスからの追加便がもたらすユニークな機会を理解しており、2020年のフライト開始時には世界クラスのカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)を提供するでしょう」(アメリカン航空 社長 ロバート・イソム氏)。
デルタ航空
デルタ航空は、羽田空港とシアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルルを結ぶ5路線の仮承認を獲得し、実現すれば、羽田空港で最大の運航規模を持つ米国航空会社となります。
現在デルタ航空が羽田から運航しているロサンゼルス線とミネアポリス線の2路線に、新たに5路線が追加されることにより、デルタ航空のお客さまにより便利なアクセスを提供することができるようになります。また、東京都心に近い羽田空港において、ほかの米国航空会社とその提携パートナーとの競争についても、これまでよりも優位になります。
デルタ航空に5枠を割り当てた米国運輸省の仮決定は、デルタ航空にとっては非常に画期的なものであり、最終決定がなされた際には、お客さまの選択肢が増え、この重要な市場の競争は激しくなると予想されます。これまで羽田へのアクセスに関しては、日本の航空会社とJV(共同事業)提携をしている航空会社の方が有利でしたが、今後はデルタ航空も競争に参加できるようになります。また、大韓航空との提携関係を通じて、さらにアジア路線を拡大し、お客さまにより包括的なサービスを提供することができるようになります。
「この仮承認は、市場の競争を促進し、米国と東京を往復するお客さまの選択肢を増やすという米国運輸省の方針に沿ったものです。これにより、デルタ航空の優れたサービスとプロダクト、高い運航の信頼性と、都心に近い羽田空港の利便性との組み合わせが実現し、お客さまにとって大きなメリットとなります」(デルタ航空 執行副社長兼最高法務責任者 ピーター・カーター氏)。
ハワイアン航空
1つの新しいスロットが暫定決定したことで、早い時間帯に羽田に発着する便が可能になり、日本各地との接続便が大幅に増えることになります。JAL(日本航空)とのコードシェアを通じて、東京を越えた地点、主に日本のほかの都市への流動を劇的に拡大し、サービスの選択肢の量と質を高め、サービスが行き届かない地域での競争を促進します。
「この新しいサービスにより、ホノルルと羽田の間を旅行するお客さまや、これらのゲートウェイ都市で接続便を利用するお客さまのニーズによりよく対応できるようになります」(ハワイアン航空 社長兼CEO ピーター・イングラム氏)。
ユナイテッド航空
今回の発表は、米国と日本の間のユナイテッド航空の幅広いネットワークとエンド・ツー・エンドのネットワークを強化するものです。合弁パートナーであるANA(全日本空輸)を介して、日本の37都市へ接続でき、ユナイテッド航空の既存ネットワークが強化されます。
「米国最大のアジアへの航空会社として、より多くのアメリカ人が私たちの国と日本の首都との間を移動できるようになる。アメリカ国民にとっても私たちの経済にとっても最善であることを提唱してくれた米国運輸省に感謝します」(ユナイテッド航空 社長 スコット・カービー氏)。