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新幹線試験車両「E956(ALFA-X)」完成!! 営業運転速度360km/hを見据えて約400km/hまでテスト

2019年5月10日 試験運転開始

新幹線試験車両「E956(ALFA-X)」が完成した。写真は川崎重工業が担当した1号車

 JR東日本(東日本旅客鉄道)が日立製作所、川崎重工業とともに開発・製造を進めていた新幹線試験車両「E956」、愛称「ALFA-X(アルファエックス)」が完成した。

 ALFA-Xは10両編成で、先頭車両には東京駅寄りの1号車と、新青森駅寄りの10号車で異なるエクステリアデザインを採用している。川崎重工業が担当した1号車はE5系とほぼ同じ先頭長(約16m)としながら、トンネル突入時の圧力波を抑えることと、室内空間を確保することの両立を目指している。

 日立製作所が担当した10号車はE5系よりも長い先頭長(約22m)にして、トンネル突入時の圧力波を抑え、環境性能を追求。先頭部は台車部を覆うせり出した造形、運転士を包み込む造形、後方に向けてなめらかにつなぐ造形の3つの造形から構成されている。

日立製作所が担当したE956(ALFA-X)の10号車

 ALFA-Xの名前には、「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation:最先端の実験を行なうための先進的な試験室(車)」という意味が込められており、新しい新幹線を開発するための実験を行なうための車両という位置付け。

 研究開発のコンセプトとして、「さらなる安全性・安定性」「快適性の向上」「環境性能の向上」「メンテナンス性の革新」の4つを掲げ、営業運転の最高速度「360km/h」を見据え、5月10日から「400km/h程度」までを目安に試験運転に入る。

先頭車の先頭長は1号車(東京駅寄り)が約16m、10号車(新青森駅寄り)が約22m。ちなみにE5系は約15m
E956(ALFA-X)の1号車の運転台
E956(ALFA-X)の10号車の運転台
ALFA-Xのロゴ