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JAL、日本代表を描いた特別塗装機でラグビーイヤーを応援。植木会長「描かれた選手の名前を多くの人に覚えてもらう」
2019年3月19日 23:03
- 2019年3月19日 就航
JAL(日本航空)は3月19日、ラグビー日本代表とウィルチェアラグビー日本代表を片面ずつに描いた特別塗装機の就航を発表。
初便のフライトに先立ち、羽田空港の格納庫でラグビー関係者を招いたお披露目と記念式典を実施した。
主催者を代表して、まずはJAL 代表取締役会長である植木義晴氏が、「JALはラグビー男子日本代表のオフィシャルエアライン、またウィルチェアラグビー連盟のオフィシャルパートナーとして、選手、そして競技のサポートに関わらせていただいております」とあいさつ。
秋には「ラグビーワールドカップ2019日本大会」(9月20日~11月2日)が開催されることから、同社としても機運を高めるべく特別塗装機を用意。機体の左側にはラグビー日本代表を、機体の右側にはウィルチェアラグビー日本代表をデザインしていることを紹介した。
植木氏の記憶では、片面ずつ異なる競技をデザインした機体は初めてのことではないかとのことだ。「ここに描かれている選手の名前を多くの人が答えられるよう、日本全国を飛び回りたい」と抱負を述べた。
また、現在沖縄で合宿を行なっている日本代表が明日帰途につくことから、こちらの機体を帰京用に用意。その際はぜひ、選手の皆さんにSNSで拡散してもらいたいとお願いした。
来賓あいさつでは、日本ラグビーフットボール協会 会長の岡村正氏が登壇。長年オフィシャルパートナーを務めているJALに感謝を述べると同時に、「素晴らしい機体を用意してもらった」と言及。使用するボールや競技様式は違えども、ラグビーのマインドは同じであるとし、ワールドカップ開催期間中にウィルチェアラグビーの世界大会も開催されることを喜んだ。
最後に「成績だけで言うと、ウィルチェアラグビーの方が優勝経験もあるので格段に上です。我々15人制ラグビーは現在世界ランクで11位ですが、早く追い付けるように頑張りたいと思います」と話した。
続いて、「ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019」(10月16日~20日)を主催する、日本障がい者スポーツ協会の会長である鳥原光憲氏がステージに登場。岡村氏と同じく、オフィシャルパートナーを務めるJALに対して礼を述べた。
スピーチでは2つの大会が同時期に開催されることに触れ、「今年は共生社会の実現を象徴するような、2つのワールドラグビーが世界で初めて開催される記念すべき年になります」として、日本ラグビーフットボール協会や協賛各社の支援によって実現したことも紹介。今年の世界的なラグビー大会を成功させ、続く東京オリンピックに寄与できるよう、万全の体制で臨みたいと抱負を語った。
ゲストトークには、ヤマハ発動機ジュビロ所属の五郎丸選手とウィルチェアラグビー日本代表の池崎選手が登場し、ラグビーイヤーにかける意気込みなどを話した。
五郎丸選手は、「開催まで残り200日を切りましたが、まだまだラグビーを知らない人にもアピールしていきたいと思います」とし、池崎選手は「ラグビーワールドカップの予選リーグと決勝リーグの間に試合ができるので、ウィルチェアラグビーの魅力を発信しながらも、ラグビーの熱を上げていけるように頑張りたいと思います」と話した。
代表がペイントされた機体については、五郎丸選手は「サッカーの代表がペイントされている機体は何度か見たのですが、ラグビーの代表が描かれるとは夢にも思ってなく、感激しています」と語り、手違いで自身の塗装の出来について聞かれると、「私は今回は描かれておりません。が、翼の端っこにちょっこっとでもいいので追加でお願いします(笑)」と、ユーモアたっぷりに答えていた。池崎選手は「自分たちが描かれているのにまずは感動して、さらに反対側にはラグビー日本代表が描かれていて、それが一緒になって飛んでいくというのが夢のような出来事です。こうしていただいたJALさんや、試合を楽しみにしていただいている人たちに成績で恩返ししたいと思います」と話した。
最後に見どころについて聞かれると、五郎丸選手は「国籍ではなくユニオン制であり、外国籍でも日本代表になれます。リーチ・マイケルのように外見は外国人でも日本人らしいのもいますし、そのようなメンバーが日本のために集まって戦う部分が魅力の一つです」と答え、池崎選手は「男女混合の競技であることと、唯一パラリンピックの正式種目のなかでコンタクト(接触)が認められているスポーツなので、その激しさであったり、障がいの程度による駆け引きといった多くの見どころがあるところですね」と話した。