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オリックス不動産、新たな旅館・ホテルの運営事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」を発表
同時に宿泊券の当たるプレゼントキャンペーンも実施
2019年2月4日 16:04
- 2019年1月31日 発表
オリックス不動産は1月31日、新たな旅館・ホテルの運営事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」を発表した。
発表会では、同社の代表取締役社長である高橋豊典氏が事業概要やブランドについて、取締役副社長である似内隆晃氏が同社の強みや今後の展開について説明した。
まずはオリックス不動産 代表取締役社長の高橋氏が登壇し、事業概要を説明。同社の事業としては、温泉旅館やホテルを始め、水族館、高齢者住宅、研修施設などの施設の運営業務や再生業務があり、そのほかマンションや戸建て住宅の分譲なども行なっている。また、オリックスグループのシナジーを活かした大型都市再開発として、大阪駅北口、グランフロント大阪、うめきた2期開発などにも関わっている。
ホテルや旅館の運営事業は2002年からスタートさせており、直営や運営委託なども合わせ、現在では全国で23施設、5400客室を擁する事業規模になっている。今回発表された同社の新ブランドである「ORIX HOTELS & RESORTS」は、急成長する観光事業の追い風を受けて、今後ますますの市場拡大が予想されることから、運営事業をさらに発展させ、より一層のサービス強化のために立ち上げたと高橋氏は説明。新ブランドの旗のもと、今後は「ご利用していただいたお客さまに“また行きたい!”と思っていただけるホテルにしていきたい」と語った。
今回のブランドを掲げるのは13施設であり、「温泉旅館」「シティ」「パークサイド」「温泉リゾート」の4つに区分けし、最適な滞在スタイルを提案していく。そのほかの運営委託やフランチャイズ先は以前のままの運営とし、外資系ホテルブランドやフランチャイズ先のナレッジやノウハウを吸収し、経験や実績を積んでいく考えを示した。
ブランドを立ち上げた背景について高橋氏は「オリックスのブランドを冠することで安心を提供したい」と述べた。2002年、大分県別府市の「杉乃井ホテル」の取得からスタートし、2007年からは自社ブランドとしてクロスホテルを立ち上げている同社だが、今回のブランド立ち上げによって旅館の名称を変更することはなく、「温泉旅館は元々の屋号を残し、地域で築いてきた絆を大切にしていきたい」と話し、今後も屋号の変更はしない旨を説明した。
続いて急激な観光需要の増加も挙げ、政府が目標とする2030年に6000万人のインバウンドも視野に入れていることも解説。また、働き方改革の推進によるライフスタイルの変化も見逃せないところであり、旅行プランの多様なニーズが生まれることを想定して、これらに応えていきたいとしている。
温泉旅館(7か所): 函館・湯の川温泉 ホテル万惣、会津・東山温泉 御宿東鳳、黒部・宇奈月温泉 やまのは、信州・蓼科グランドホテル 滝の湯、箱根・芦ノ湖 はなをり、熱海・大月ホテル 和風館、ホテル ミクラス
シティ(3か所): クロスホテル札幌、クロスホテル大阪、クロスホテル京都
パークサイド(2か所): ホテル ユニバーサル ポート、ホテル ユニバーサル ポート ヴィータ
温泉リゾート(1か所): 大分・別府温泉 杉乃井ホテル
今後の展開については取締役副社長である似内氏が説明した。最初に壇上に登場した高橋氏と同じく、とりあえず泊まれる場所ではなく、思い出に残る“また行きたいと思える場所”を用意することに注力していく考えだ。
そのリピーターを増やすことに取り組むうえで、同社の強みを紹介。まず「自由な発想力」を挙げた。「オリックスグループは行動指針にクリエイティビティとインテグレーションを掲げています」とし、先見性と柔軟性を持ち、絶えず新しい試みにチャレンジする人材が多く在籍していると似内氏は語る。それを実現できる人事制度「キャリアチャレンジ制度」があり、これは自らが志願することで転属を希望する部署(グループ企業の別会社でもOK)に応募できる。運営事業はオリックスグループ内でも人気があり、毎年各社から多くの志願者が集まるそうだ。例えば、自動車関連や生命保険など、まったく事業基盤の異なる分野でキャリアを積んだ社員が、旅館の総支配人の補佐をしたり女将になったりするなど、ユニークな事例も見られるようになったとのことだ。
次に挙げたのが「力強いリーダーシップと個性豊かな総支配人を中心とした多様な人材を抱えている」こと。同社のホテル・旅館運営事業は再生事業からスタートしている。オリックスグループは金融ノウハウや全国の営業ネットワークに強味があることから、再建先の財務体質の改善や仕入れルートの見直しなど、経営課題を整理し着実に解決してきた。それと同時に多様な人材が活躍することで業績が伸長している。
一例としては、北海道の「函館・湯の川温泉 ホテル万惣」では、同グループの高級和食料理店の春帆楼の料理人であった人を総支配人として配置。料理人出身とあって、道内各地から人気のある食材を集めたビュッフェのアイディアを企画して、自ら地元業者と仕入れ交渉を重ねることで、名産品が集まる仕組みを構築。今では道内ナンバーワンの評価を得るまでになっているそうだ。
それに加えて、館内の温浴施設のリニューアルなどを行なうことで、利用客1人当たりの売上は旧体制と比べて約2.5倍まで伸長。経営が軌道に乗ることでサービスも充実し、利用客からお礼の言葉が届くことで、スタッフのモチベーションが上がって育つようになるなど好循環であることを紹介。ここまでは旧体制から離脱者が1人もいないことも話していた。
3番目に挙げたのは「ニーズへの対応力」。本当に求めるサービスを突き詰めて特化することで、利用客に満足してもらえるような仕組み作りに注力しているそうだ。例えば、食事はあえて部屋食にせず、温かいものを提供するためにビュッフェ形式に変更している。部屋食に必要な時間やオペレーション、コストをかけるよりも、その分を食材やラインナップに追加投入し、子供から大人まで満足できるような食体験を提供している。
そのほか、施設ごとに独自のサービスを提供していることも紹介した。「クロスホテル札幌」では、ジャズの街である札幌市が持つ地域の特性に合わせて、地元のアーティストを招いた演奏会を定期的に開催。宿泊するだけのホテルでなく、街の思い出を提供している。「別府 杉乃井ホテル」では、ターゲットをファミリーではなくあえて子供に設定。多数の遊具を設置した屋内プールやキッズランド、汽車が走るレストランを用意し、子供が楽しめるような施設やサービスを提供し、将来的なリピーターにつなげていく戦略をとっている。同じ事業ブランドでありながらも、総支配人による施設運営に裁量がある点も特徴だと似内氏は解説した。
今後のブランド展開としては、会員組織などを構築して、同社施設利用のベネフィット分かりやすく感じてもらえる施策も用意する意向であることを述べている。また、現在は4つにカテゴリー分けされているが、こちらもしばられずにトレンドに柔軟に対応し、時代の半歩先を行くホテルとして運営していきたいと語った。
今回のブランド発表とともにプレゼントキャンペーン「ORIX HOTELS & RESORTS誕生記念キャンペーン くつろぐ・あそぶ・ふれる宿プレゼント」も実施する。Webサイトのキャンペーンページから応募することで、抽選で計100組、200名に1泊ペア宿泊券をプレゼントするものだ。応募期限は3月31日までとなっている。
ORIX HOTELS & RESORTS誕生記念キャンペーン くつろぐ・あそぶ・ふれる宿プレゼント
応募期間: 2019年1月31日~3月31日(※宿泊券の利用期間は、2019年5月6日~2020年2月28日)
応募方法: キャンペーンページの応募フォームから
内容: 「ORIX HOTELS & RESORTS」運営施設の宿泊券を抽選で、100組200名にプレゼント
当選発表: 2019年4月中旬~下旬に当選者に発送
Webサイト: ORIX HOTELS & RESORTS誕生記念キャンペーン くつろぐ・あそぶ・ふれる宿プレゼント