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「2018年 ONSEN・ガストロノミーウォーキング グランプリ」は奥飛騨・平湯温泉。ANA平子社長が表彰

2019年2月1日 開催

グランプリの選出について説明する、ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構副会長/全日本空輸株式会社 代表取締役社長 平子裕志氏

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は2月1日、東京都内のホテルで全体総会を開催し、2018年に開催したONSEN・ガストロノミーウォーキングの表彰式を行ない、そのなかでグランプリとして、2018年5月19日に開催した「ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 奥飛騨・平湯温泉」を選出した。

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は、日観振(日本観光振興会)の特別協力を受けて、ぐるなびとANA総合研究所が立ち上げた団体だ。日本が世界に誇る「温泉(ONSEN)」と、日本の誇る「食(酒を含む)」を、その土地固有の地域の魅力とともに「ウォーキング」などを通じて「体感」する事業を進めている。

 会員企業や、趣旨に賛同する自治体が参画し、日本各地で「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」と呼ばれるイベントを開催。2018年には日本各地で24回のイベントが開催されたという。そのなかでANA(全日本空輸)は、就航している国内線の半数が地方路線ということもあり、短期的な収益を求めるものではなく「地域が元気になれば」という思いで参画しているという。

一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は2月1日、東京都内のホテルで全体総会を開催した

 今回の全体総会では、初めてとなるONSEN・ガストロノミーツーリズムの表彰を行ない、充実した内容のイベントを表彰した。

 全体総会の冒頭、ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の会長である、東京都市大学特別教授の涌井史郎氏が登壇し、「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は、急激に大きくなりまして、多くの自治体の方々などのご支援をいただいて、2018年は22の自治体24か所、2019年は30を超える勢いで催しが行なわれる予定です。年々参加者が増えて、会員の企業の皆さまも強力なメンバーになってまいりました。そして、多くの方々の関心を集めているということは、皆さまのご支援のおかげと痛感しております。

 いろいろな意味で、日本がツーリズムを大きな産業として振興させるだけではなくて、地域の個性を際立たせていくのかというところにONSEN・ガストロノミーツーリズムの大きな意味があると思いますし、あえて“ONSEN”とローマ字で表記しているのは、国際的に打って出ようという大きな目論見がありまして、この勢いでいけばインバウンドの牽引役になるだけでなく、世界に対して一つのモデルを示すことになればいいなと考えています」とあいさつした。

一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構 会長/東京都市大学 特別教授 涌井史郎氏

 続いてONSEN・ガストロノミーウォーキング開催地を代表して、岐阜県知事の古田肇氏が登壇。古田氏は、2017年にフランス・アルザスで開催されたガストロノミーウォーキングに参加し、その楽しさに魅了されたとのことで、それを受けて2018年に「ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 奥飛騨・平湯温泉」を開催したという。

 そして古田知事は、「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は、スタートが2016年10月だと記憶しておりますが、あっという間に大変な運動に成長しています。我が国のツーリズムの強者が揃った組織ですので、ものすごい勢いで内外に発信していただいていると敬意を表します。

 私たちは、ONSEN・ガストロノミーウォーキングとはどういうものですか、とよく聞かれるのですが、端的に“歩く宴会”と答えています。歩きながら美味しいものを食べてお酒を飲んで楽しむ、歩く宴会ということですから、この機構も“歩く宴会推進機構”と翻訳されると分かりやすいのではないかと思っております。

 今年もまた2か所で(ONSEN・ガストロノミーウォーキングを)行なおうと準備をしております。これからも新しい日本の魅力として内外に発信していただきたいと思いますし、我々もついていきたいと思います」とあいさつした。

ONSEN・ガストロノミーウォーキング開催地を代表してあいさつする、岐阜県知事の古田肇氏

 古田知事のあいさつに続き、2018年に開催されたONSEN・ガストロノミーウォーキングの表彰が行なわれ、グランプリとして古田知事の地元、岐阜県で開催された「ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 奥飛騨・平湯温泉」が選ばれた。自然、食、地酒、文化、歴史、おもてなし、全ての項目で秀逸な内容であったことや、過去最高の参加人数を記録したことなどがおもな選考理由となっている。

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構副会長である、ANA 代表取締役社長の平子裕志氏は、グランプリの選出について「古田知事とは、アルザスの代表団が昨年お越しになったときにお会いしました。そのときの、非常に満足そうなアルザスの代表団の顔を見まして、海外の方々が日本の温泉を満喫されるということは新しいトレンドではないだろうかと確信いたしまた。そして、今回の受賞に相応しいと思いました。ただ、大変残念ながらまだ私は岐阜県に行ったことがありませんので、なんとしてでも足を運ぼうと思っております」と話した。

2018年5月19日に開催された「ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 奥飛騨・平湯温泉」がグランプリに選ばれた

 また、古田知事は、開催地を代表したあいさつからのグランプリ選出を“できすぎ”と評しつつ、「今日お招きいただいただけでも喜んでいたのですが、グランプリもいただけるのは光栄の至りでございます。歩いて美味しいものを食べてお酒を飲んで楽しんで、挙げ句の果てにグランプリをいただけるというのは、こんなにうれしいことはございません。

 この賞の重みを県内外に発信して、ガストロノミーウォーキングは工夫次第でいくらでも進化していく、そういうコンセプトではないかと思っています。今後も、皆さんのお知恵を拝借しながら、どんどん進化させていきたいという思いをあらたにしました」と、感謝の意を述べるとともに、今後の進化を誓った。

平子氏から、グランプリ受賞の表彰状と楯が古田知事に授与された