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タイ ライオンエア、成田~バンコク・ドンムアン線に就航。セプトロ会長「お客さまの安全と喜んでもらえる料金を約束」
2018年12月7日 15:51
- 2018年12月7日 就航
タイのLCCであるタイ ライオンエアは12月7日、成田国際空港~バンコク・ドンムアン国際空港線に就航した。同社による日本就航は初めてのこと。初便を記念し、成田空港の搭乗ゲート前でセレモニーが行なわれた。
タイ ライオンエアは2013年に設立されたLCCで、11月2日に国土交通省より外国人国際航空運送事業の経営許可を受け就航。この日の成田就航ののち、2019年1月16日にはセントレア(中部)路線、2019年3月2日には関空(関西国際空港)路線の開設も計画している。
使用する機材はエアバス A330-300型機で、LCCながらプレミアムエコノミークラスを設定しているのが特徴。60インチ(約152.4cm)のシートピッチと24.5インチ(約62.2cm)のシート幅を持つ大型のシートで、機内エンタテイメントを楽しめるシートモニターや機内食、預け入れ荷物30kgまでのサービスなどが付随しており、18席を設ける。エコノミークラスはシートピッチ31インチ(約78.8cm)、シート幅19インチ(約48.3cm)で、374席を備える。
成田空港では第1ターミナルの北ウイングを使用。Dカウンターでチェックインが行なわれた。プレミアムエコノミー向けには専用のチェックインカウンターも設けられている。
タイ・ライオン・エアの成田~ドンムアン線
SL301便:成田(11時00分)発~ドンムアン(16時15分)着、毎日運航
SL300便:ドンムアン(01時00分)発~成田(09時10分)着、毎日運航
ちなみに、2018年12月時点の成田~バンコク線は、スワンナプーム国際空港を使用する路線としてタイ国際航空が1日3便(成田発TG641/643/677便、バンコク発TG676/640/642便)、ANA(全日本空輸)が1日2便(成田発NH807/805便、バンコク発NH808/806便)、JAL(日本航空)が1日2便(成田発JL717/707便、バンコク発JL708/718便)の3航空会社が1日7便を運航。
ドンムアン国際空港を使用する路線として、スクートが1日1便(成田発TR869便、バンコク発TR868便)、ノックスクートが1日1便(成田発XW101便、バンコク発XW102便)、タイ・エアアジアXが1日2便(成田発XJ607/601便、バンコク発XJ606/600便)を運航しており、今回のタイ ライオンエアの1日1便を加えると1日5便。スワンナプーム、ドンムアンの両空港を合わせて、1日12便が運航される路線となった。
搭乗ゲートで行なわれた就航セレモニーでは、タイ ライオンエア 取締役 会長・キャプテンのダーシット・ヘンドロ・セプトロ氏があいさつ。来賓各位への謝辞を述べたあと、「2015年9月にはIATAの安全監査プログラム(IOSA)に認定されたオペレータとなり、登録を継続している。IOSAに登録していることは安全運航が最優先事項であることを表わしている」と最初にコメント。グループ会社のライオンエアの航空機事故もあってか、安全性を強調した。
成田路線は52の就航地の一つであると紹介し、「両国の観光促進のみならっず、交流拡大につながるものと確信している。お客さまの安全と、喜んでもらえる料金の提供を約束し、ネットワークを利用して安全で楽しい旅行をしていただければと思う」と呼びかけた。
来賓として参列したタイ国政府観光庁 東京事務所 所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏は、「このニュースは日本国民だけでなく、タイ国民にとっても、日本から親愛なる皆さんを私どもの美しい国に迎え入れられる」と喜びを示したうえで、「二国間は長い歴史的関係と、相互の観光交流により緊密な結び付きがある。タイ ライオンエアの成田~バンコク就航により、両国の観光産業がますます発展することを期待する」と述べた。
そして、「タイで素晴らしい思い出を作っていただけることを祈念している」と渡航者へも言葉を贈った。
続いてあいさつしたJNTO(日本政府観光局) 海外プロモーション部長の藤田礼子氏は、成田市副市長を務めていた際に観光プロモーション団の団長としてバンコクを訪れたことがあるとのことで、「個人的にも今回の就航を喜ばしく思っている」とコメント。
タイからの訪日客は国別の訪日者数で6位の市場となっており、2017年が過去最高となる約98万7000人、2018年1月~10月の累計は前年比16%増の約90万1000人となっているとの数字を挙げ、「今年はいよいよ初の100万人の大台に乗るだろう」と期待。また、12月という就航時期についても言及し、「タイのお客さまにとっては4月のソンクラーン(タイの旧正月)に続き、(12月は)第2の訪日ピークの時期。その時期に就航することは、一層の来訪促進を図る意味でも非常に大きなチャンス」とした。
一方、日本からの渡航者は2017年が約154万人で、「タイからの訪日客よりも多くの日本人がタイを訪れている。JNTOとしてはタイと日本の相互交流が一層発展し、タイからより多くの方起こしいただけるようにプロモーションをしっかり展開していきたい」とした。
その後、セレモニーでは主催者と来賓の計7名によるリボンセレモニーが行なわれ、閉幕。搭乗口にはタイ ライオンエアのマスコットキャラクターも表われ、搭乗客から記念撮影を求められていた。
タイ ライオンエア 取締役 営業本部長のナタポン・コモシッチヴェイト氏によると、初便のバンコクから成田への便は約320名が搭乗、成田からバンコクへの予約者は約300名という。
初便の成田発SL301便は、定刻より20分ほど遅れてスポットを離れ、滑走路へ向けて地上走行を開始。11時40分ごろにA滑走路(34L)から、バンコク・ドンムアン国際空港へ向けて飛び立った。