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錦織選手がJALの「スポーツ能力測定会」に参加。向いているスポーツは卓球/バドミントン/テニス

「JALさんにはすごく助けてもらっている。スカイタイムがめっちゃ好き」

2018年7月17日 実施

JALは「Fly for it! JALネクストアスリートプロジェクト with Kei Nishikori」を駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館で実施。プロテニスプレーヤーの錦織圭選手がゲストで参加した

 JAL(日本航空)は、オフィシャルエアラインパートナーとして「東京2020オリンピック・パラリンピック」開催への機運を高めるため、「JALネクストアスリートプロジェクト」をスタートしているが(関連記事「JAL、東京2020オリンピック・パラリンピックに向け『JALネクストアスリートプロジェクト』始動」)、その取り組みの一環として「Fly for it! JALネクストアスリートプロジェクト with Kei Nishikori」を駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館(東京都世田谷区)で、7月17日に実施した。

 JALでは「スポーツを通じて夢や目標を持ち、それを実現させるサポートをしていきたい。子供たちが自分たちの可能性に気付き挑戦する夢をいただいてほしい」という目的から、小学生を対象に「スポーツ能力測定会」を全国各地で行なっている。

 DOSA(スポーツ能力発見協会)の協力のもと、専用の測定機器を使い6種類の能力を測定し、その結果から個々人の長所と短所を明確にして、適切なトレーニングや、69種目から自身の特徴を活かせるスポーツなどをアドバイスするもの。2017年4月から全国47都道府県での実施を目指し、これまで11の都道府県で実施。3000名以上の子供が参加しているという。

 今回は、プロテニスプレーヤーの錦織圭選手がゲスト参加して一緒にスポーツ能力測定を受ける特別な回として「Fly for it! JALネクストアスリートプロジェクト with Kei Nishikori」を実施。当選した50名以上の子供が参加した。

プロテニスプレーヤーの錦織圭選手がイベントに参加した
錦織圭選手が「スイングスピード」に挑戦

 参加した子供たちはJALアスリート社員である、陸上・短距離走の土井杏南選手と三段跳の山本凌雅選手たちと一緒に準備体操をしたあと、各コーナーに分かれて能力測定を開始した。子供たちはそれぞれにIDが割り当てられ、各コーナーの担当者が測定データを入力。6種類の測定を終えると、スタッフからアドバイスを聞くことができる。

JALアスリート社員である陸上・短距離走の土井杏南選手(右)と三段跳の山本凌雅選手(左)
土井杏南選手や山本凌雅選手と一緒にみんなで準備運動
体育館の各コーナーに分かれて能力測定を開始
「スポーツ能力測定会」で計測する6種の能力

スイングスピード: センサーを付けたバットをスイングして、腕を振る力を計測
視覚反応ステップ: 目の前にディスプレイにボールが映し出された瞬間を目で認識次第ステップを開始しその反応速度と、その後10秒間でどれだけ細かく足を動かせるのかを計測
ジャンプ力とバネ力: さまざまなスポーツで必要になる「高く跳ぶジャンプ力」と「素早く跳ぶバネ力」を計測する
リカバリーバランス: 片足ずつ立ち、体勢を維持する力、体勢を崩してもとに戻る力を計測
10mスプリント: 10mの距離のスプリントタイムを計測
敏捷性: 方向転換を含めた10mの切り返し走(2.5m→5m→2.5m)のタイムを計測。10mスプリントと比較して敏捷性を評価

子供たちはそれぞれにIDが割り当てられ、各コーナーの担当者が測定データを入力して記録していく
6種類の測定を終えると、スタッフから適したトレーニング方法やスポーツの種目などのアドバイスを聞くことができる

錦織圭選手がスポーツ能力測定に挑戦

 子供たちの測定会が終わったところで錦織圭選手が登場。代表した4人の子供とともに「スイングスピード」「視覚反応ステップ」「ジャンプ力」「リカバリーバランス」に挑戦した。

錦織圭選手が登場して大きな歓声と拍手が起こる
錦織圭選手が代表した4人の子供とともに「スイングスピード」「視覚反応ステップ」「ジャンプ力」「リカバリーバランス」に挑戦した
錦織圭選手が「視覚反応ステップ」に挑戦
錦織圭選手が「ジャンプ力」に挑戦
錦織圭選手が「リカバリーバランス」に挑戦

錦織圭選手に向いているスポーツは「卓球」「バドミントン」「テニス」

錦織圭選手のスポーツ能力測定の結果が発表された
錦織圭選手のスポーツ能力測定の結果

スイングスピード: 104.52km/h(一般成人男性の平均は102.34km/h)
視覚反応ステップ: 反応は0.43秒/ステップ数は108回(同、0.45秒/81回)
ジャンプ力: 45.67cm(同、40.53cm)
リカバリーバランス: 右は35.42cm/左は25.33cm(同、右は52.85cm/左は50.48cm)※数値が低いほどブレずにバランスがとれている

 錦織圭選手のスポーツ能力測定の結果はいずれも一般成人男性の平均を上回るものに。そしてこれらの数値から導き出された適したスポーツの種目は……「カーリングかな?」と錦織圭選手がふざけつつ掲示されたものは「卓球」「バドミントン」「テニス」の3種目。「卓球台は家に置いてありますし、バドミントンは小さいころよくやっていたので好きなスポーツです。バドミントン選手に転向することは……ないか」と笑って応えた。

錦織圭選手に向いているスポーツは「卓球」「バドミントン」「テニス」

 続いて子供たちから錦織圭選手への質問コーナー。「負けているときに気分を上げる方法はなんですか?」という問いに、「負けているときは気分は上がらないですね(笑)」と受けて、気分を上げようとするより解決策を考えること、落ち着いてプレイすることの重要性を挙げた。いくつかの質問に答えたあとにはプレゼント抽選会が行なわれ、JALのモデルプレーンなどに目の前で錦織圭選手がサインをして、当選した子供に手渡しして握手を交わした。最後は参加した子供たちと記念撮影をして、「Fly for it! JALネクストアスリートプロジェクト with Kei Nishikori」は終了した。

子供からの質問に答える錦織圭選手
プレゼント抽選会では、錦織圭選手がJALのモデルプレーンなどに目の前でサインをして、当選した子供に手渡しして握手を交わした
記念撮影を終えて子供たちとハイタッチする錦織圭選手

JALさんにはすごく助けてもらっている。スカイタイムがめっちゃ好き

イベント終了後に囲み取材に対応する錦織圭選手

 イベント終了後、錦織圭選手が報道陣の囲み取材に対応した。

――向いているスポーツが「卓球」「バドミントン」「テニス」という結果の感想は

錦織圭選手:想定内の結果だったので、もうちょっと違う新しいスポーツだったらうれしかったです。卓球もバドミントンも普段からできますし。テニス選手はうまくできるスポーツなので、近い3種目が選ばれたかなと。

――2020年のオリンピック・パラリンピックまであと2年だが

錦織圭選手:楽しみですよ。日本でオリンピック・パラリンピックという大きなスポーツの祭典が開かれるのは、先日の(サッカーの)2018 ワールドカップで盛り上がったように、日本が盛り上がるよい機会なので、大切にこの2年を過ごしたい。

――今回のウィンブルドン選手権を振り返って

錦織圭選手:充実して今までで一番内容もよかったし、芝でよいテニスができたのがうれしかったです。もうちょっと上に行きたかったですけど、来年に希望が見えてきて、また来年がんばりたいと思います。

 自分のテニスを磨いていくうえで、少しずつテニスが変わってよい方向にいっていると思います。サーブはやっとよくなってきましたね。最近安定してきましたし、ガラッと変えたので数カ月は慣れるのにかかりましたけど、とくに芝というサーフェスではサービスがキーだったので。ハードコートでもよいサーブを打てるようにしていきたいです。

(敗退した試合の対戦相手だったノバク・ジョコビッチ選手は)正直いつ勝てるのかなというのはありますね。強かったなというのはあらためて感じましたし、決勝でも安定していました。強くなって戻ってきました。自分もいつか勝ちたいです。

(大会中気にしていた右腕は)ちょっと痛いですけど、日に日によくなっているので、ワシントン(シティ・オープン)にはたぶん間に合うと思います。

――選手活動ではJALのサポートを受けているが

錦織圭選手:JALさんにはすごく助けてもらっているので、移動は非常にストレスのかかる、自分の生活のなかでストレスのかかる一部ではあるので、そのなかでよいサポートをしていただいています。僕、スカイタイム(JALが機内で提供するオリジナルドリンク)がめっちゃ好きで、1回のフライトで3回ぐらい頼んでいます。

「みんなが活躍できる社会」を作っていきたい

日本航空株式会社 代表取締役副社長執行役員 藤田直志氏

 イベント終了後に、JAL 代表取締役副社長執行役員の藤田直志氏にイベントの企画意図などについて聞いた。

 東京オリンピック・パラリンピックがあと2年後となり、国内でスポーツに対する興味が高まるなかで錦織圭選手が登場することは、子供たちがスポーツに興味を持つためにも大事であり、「スターを身近に感じて、自分にも可能性があるんじゃないかと思ってもらえたら」と述べた。

 また、2019年のラグビーワールドカップ、そして2020年のオリンピック・パラリンピックなどで海外チームが日本各地でキャンプを行なうため、JALグループとしてもサポート活動を行ない、地方創成を推進していきたいという。そして2020年に向けて盛り上げることも大事だが、とくにパラアスリートを応援することで「みんなが活躍できる社会」を作っていきたいとも語った。