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チェジュ航空、日本就航10周年のPR懇談会。4月から成田/新千歳/福岡~仁川線を増便

2018年3月14日 実施

プレス懇談会の説明を行なったチェジュ航空 PR最高責任者 Yang Seong-Jin氏

 チェジュ航空は3月14日、国際線および日本路線就航10周年を記念してプレス懇談会を開催し、同社PR最高責任者のYang Seong-Jin氏が日本路線の成長と今後の路線拡大計画などについて説明した。

 チェジュ航空は、大韓航空とアシアナ航空に次ぐ3番目の航空会社として、2005年に設立した韓国のLCC(格安航空会社)。日本への乗り入れは、2008年の済州国際空港~広島空港線のチャーター便で、この路線は同社初の国際路線でもある。その後、2009年に仁川国際空港(ソウル)~関西国際空港(大阪)線の定期便を就航したのを皮切りに、セントレア(中部)/福岡/成田/那覇(沖縄)/新千歳(札幌)の順に主要都市を中心に路線を拡大。さらに2017年には松山と鹿児島にも就航するなど、現在日本では8都市13路線を運航している。

チェジュ航空の日本路線の現状。現在は8都市13路線で運航している

 冒頭ではチェジュ航空の2017年の運航実績について説明があった。近年韓国では、日本を訪れる韓国人の数が高い伸び率を見せているという。実際に2017年に日本を訪問した韓国人の数は約2600万、また日本政府観光局(JNTO)によれば、訪日外国人(中韓国人比率)のなかでも韓国人が占める割合は全体の24.9%、約714万人となり中国に次ぐ第2位であったことを報告した。

 これにより、LCC利用者数も増え、チェジュ航空が2017年までに運航した日本路線の運航回数は1万5000回、送客数は約264万1000人に達したことを発表。これはFSC(フルサービスキャリア)を含めた日韓線を運航する航空会社のなかでも、3番目の送客実績になるという。

 またチェジュ航空は、2008年に仁川~関空線を就航して以来、ジンエアー、ティーウェイ航空、エアプサンなど韓国の6つのLCCとともに供給座席数を増やすことに力を入れており、こちらも順調に推移していることを報告した。

訪日客の増加について
日韓線の就航航空会社別実績
供給座席数も順調に伸びている。国別搭乗客数を見ても日本が2番目に多いことが分かる
LCCのなかでもチェジュ航空が成長しているのが分かる

 日本マーケットにおけるマーケティングにおいても、チェジュ航空では日本でも馴染みのある韓流スターを起用しているが、長期的な投資という観点から今後も続けていく見通しを示した。また新たな取り組みとして、バニラエアを含むアジア・太平洋地域を代表するLCC8社とともに、LCCの航空連盟であるバリューアライアンスを結成。2月には、バニラエアとチェジュ航空で連携路線販売を開始している。

 この連携路線販売とは、韓国からチェジュ航空を利用して日本へ、日本国内はバニラエアを利用してバニラエアの就航地に行けるというもの。チェジュ航空は、路線拡大にもメリットがあるとして期待感を示した。

日本マーケットにおけるマーケティングにおいて、馴染みのある韓流スターを起用
2017年は東方神起。東方神起が塗装された飛行機に乗ることを希望して、チェジュ航空を選ぶ日本人も多いという
バリューアライアンス。韓国からチェジュ航空を利用して日本へ、到着地点からバニラエアを利用してバニラエアの就航地に行けるという「連携路線販売」を2月から開始した

 2018年の日本路線拡大戦略においては、主要路線の増便と韓国の地方空港を出発する日本路線の拡大を行なうと発表。4月から福岡~仁川線で週7便、成田~仁川線と新千歳(札幌)~仁川線を週5便ずつ増便する。

 また、4月末には朝鮮半島の南端にある務安(ムアン)~関空線も就航予定となっているほか、清州線なども視野に入れていきたい考えを示した。

 機材については、今後3年間で7~8機を投入するとしている。5月には8機が投入予定となっており、2020年までには合計56機の機材を運用していく予定となっている。

 説明を行なったYang Seong-Jin氏は「今後韓国LCCは、日本路線供給拡大をアグレッシブに行なっていくので、現状からみても、2018年の訪日外国人の割合は韓国人が多く占めるのではないかと予測している」とコメントした。

機材は2020年までに56機を運用予定
供給拡大による日本路線拡大計画
チェジュ航空が機内で提供している済州島で採れたオレンジを使用したオレンジジュース