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JAL、「新・JAPAN PROJECT」2月は高知特集。「高知の食文化の豊かさが伝わってくる」と尾﨑知事も機内食を絶賛

機内食や機内誌などで高知県の魅力を発信

2018年1月30日 発表

2018年2月 実施

JALは地域活性化プロジェクト「新・JAPAN PROJECT」において2月は高知県を特集。機内食やラウンジ、機内誌、機内ビデオなど、JALのさまざまなチャネルを通じて高知県の魅力を発信していく

 JAL(日本航空)は地域活性化プロジェクト「新・JAPAN PROJECT」において2018年1月から3月の期間「中国・四国地方」を取り上げているが、2月は「高知県」を特集すると発表した。機内食やラウンジ、機内誌、機内ビデオなど、JALのさまざまなチャネルを通じて、高知県の魅力を1カ月間発信していく。

 発表当日には高知県知事の尾﨑正直氏、JAL 取締役会長の大西賢氏出席のもと、高知駅近くのホテル「土佐御苑」において記者発表会を開いた。

高知駅から徒歩5分ほどのところにあるホテル「土佐御苑」

高知県を日本全国に、世界に発信する機会を得られて感謝

高知県知事 尾﨑正直氏

 会見で尾﨑知事は、2016年8月に高知県とJALの間で包括連携協定を結んでいること、同年9月には高知県観光特使に大西会長が就任していること、そして旧来のJAPAN PROJECTから始まり2011年6月、2014年6月、2015年10月、2016年10月に続く5回目の特集であることを紹介。

 そして「今回は高知県の西部地域を、JALさまの機内誌や機内食などを通じて日本全国に、世界に発信する機会を得られて感謝いたします」と挨拶した。

高知県は非常に多くの魅力があり今後も特集を続けたい

日本航空株式会社 取締役会長 大西賢氏。会見する2人の前には高知県の代表的な花である「グロリオサ」が飾られていた

 大西会長は5回目の高知県特集が実現したことについて関係者へ感謝を述べたあと、企画の概要を説明した。

 JALの国際線/国内線の機内誌「SKYWARD」では、「土佐ウエストサイド物語」と題して、高知県の西南部、3市町1村からなる「幡多(はた)地域を特集。「清流の四万十川、太平洋沿岸を流れる黒潮、森林の広がる里山と、自然の恵み豊かな環境における美景と美食」を、ジョン万次郎の物語も交えて紹介するという。

 また、「お遍路グルメ紀行」として高知のお遍路のグルメを紹介。地域の多彩な自然や食、その土地に育まれた人々に関する物語に加え、幕末明治維新150年を迎える年ということで歴史を意識した構成にしているとのこと。さらに、歴史学者・磯田道史氏が坂本龍馬についてのエッセイを寄稿している。

JALの国際線/国内線の機内誌「SKYWARD」で高知県を特集する

 お笑いコンビ「パックンマックン」がその土地ならではのお勧めスポットやグルメを紹介する、国内線の機内ビデオ番組「パックンマックンのなるほど日本! 旅サーチ」では、坂本龍馬縁の地を巡り龍馬の人物像と魅力を伝え、4月にグランドオープンする坂本龍馬記念館を紹介する。

 羽田空港のJAL国内線ラウンジでは、生産量日本一で高知県の代表的な花である「グロリオサ」を2月15日から1週間ほど展示。受付を南国の花で彩る。

 機内で提供する夕食は、会見場にもなっているホテル「土佐御苑」の総料理長である渡邉晋一氏が監修。ドリンクメニューに高知県・酔鯨酒造の日本酒「酔鯨 純米大吟醸 象 sho」が加わる。

 昼便(10時30分~16時~59分)の国内線ファーストクラスでは、羽田発便で城西館の「しっとり生ようかん 沢渡茶味・柚子味」を、羽田着便ではイルローザ「ポテレット」を提供する。

 また、高知県との包括連携協定では「観光振興」のほかに高知県農水産物に関する「地産外商」も含まれており、3月~5月にはJALの国際線ビジネスクラスにおいて、仙頭酒造場の日本酒「土佐しらぎく 純米吟醸」を提供、大豊町名産の「銀不老(ぎんぶろう)豆」を使った茶菓を羽田空港内の売店「BLUE SKY」で販売している。

「今後もより一層の連携を深めて参りたいと思っております。JALグループは高知県の魅力を日本各地、世界へと発信し、高知県を全力で応援させていただきます」と述べて、説明を終えた。

 高知県が5回目の特集であることについての質問を受け、これまで北海道が7回、沖縄が6回と特集し、それに続く回数であることは「高知県がいかに観光に力を入れているか」の表われだとし、「JALから見ても高知県は非常に多くの魅力があり、もっとJALのチャネルで発信できると思い、この両者からのアプローチが合わさってこの頻度になっていると思う。これまで紹介できていないところがまだいっぱいあるので、高知県の特集を今後も6回、7回と続けていきたい」と答えた。

高知県・酔鯨酒造の日本酒「酔鯨 純米大吟醸 象 sho」
高知県・仙頭酒造場の日本酒「土佐しらぎく 純米吟醸」
高知県・城西館の茶菓「しっとり生ようかん 沢渡茶味・柚子味」

土佐御苑が表現する高知県の郷土料理を機内食に

株式会社土佐御苑 代表取締役社長 横山光寿氏

 続いて機内食を監修した土佐御苑から、代表取締役社長の横山光寿氏が、「JALさまのファーストクラスの機内食を監修させていただくことに感謝しております。数カ月前から試食、検討を続けてきまして、すばらしいメニューができあがりました。ファーストクラスをご利用するお客さまに、高知の食と文化をお伝えできればと思っておりますと挨拶。

 総料理長の渡邉晋一氏は、「空の上のお食事ということでの制限はありましたが、冬の2月に安定供給できる高知県の食材を厳選し、献立を作りました。コンセプトを『土佐御苑が表現する高知県の郷土料理のデザイン』として、ローカルガストロノミーを大切に思い取り組みました。高知県ではポピュラーな食材、伝統的な郷土料理を、和食の技法で土佐御苑流に仕上げました」と述べ、料理を解説した。

料理を説明する総料理長の渡邉晋一氏

 土佐御苑が監修する機内食は、羽田と新千歳(札幌)、伊丹、福岡、那覇間で提供している国内線ファーストクラスの夕食として提供される。羽田~新千歳/伊丹/福岡線は17時以降の出発便、羽田~那覇線は18時以降の到着便が対象。2月上旬(1日~10日)、中旬(11日~20日)、下旬(21日~28日)で内容は変化する。

羽田発便2月1日~10日/羽田着便2月21日~28日

小鉢

・高知しし唐とじゃこの炒め物
・乙女鯛と蕪の煮物 ほうれん草 柚子

主菜

・土佐御苑名物 土佐あかうしのしぐれ煮 生姜
・土佐田舎寿司(おから寿司 茗荷 椎茸)
・沖うるめフライ タルタルソース 檸檬
・梅人参含め煮 菜の花

そのほか

・俵御飯(土佐 天空の郷 ヒノヒカリ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 土佐御苑オリジナル ジロちゃっぷりん(土佐ジローの玉子と沢渡茶使用)

羽田発便2月1日~10日/羽田着便2月21日~28日のメニュー
主菜は「土佐御苑名物 土佐あかうしのしぐれ煮 生姜」「土佐田舎寿司(おから寿司 茗荷 椎茸)」「沖うるめフライ タルタルソース 檸檬」「梅人参含め煮 菜の花」
「高知しし唐とじゃこの炒め物」
「乙女鯛と蕪の煮物 ほうれん草 柚子」

「高知しし唐とじゃこの炒め物」に使われているシシトウは、高知県が全国1位の生産量。「乙女鯛と蕪の煮物 ほうれん草 柚子」の乙女鯛は高知県のブランド真鯛で、付け合わせにほうれん草と柚子を使っているが、ユズも収穫量全国1位とのこと。

 主菜にある「土佐あかうし」は高知県内だけで育てられているブランド牛。「土佐田舎寿司」は高知を代表する伝統的な郷土料理で、「土佐の人は野菜でもなんでもお寿司にしてしまう」とのことで、このメニューでは、ミョウガとシイタケを乗せている。シャリは米だと乾燥して固くなってしまうので、おからを使用している。

 俵御飯は、高知県本山町産の特別栽培米ヒノヒカリ「土佐 天空の郷(さと)」を機内で再加熱しても美味しいように炊き上げている。

羽田発便2月11日~20日/羽田着便2月1日~10日

小鉢

・うつぼのたたき 縦切り野菜 ミニトマト ポン酢
・四万十鶏くわ焼 仁淀川山椒の香り 玉葱炒め

主菜

・長太郎貝マヨ素焼き
・じゃこ山葵おろしの舟盛り ラディッシュ
・有頭海老 菜の花
・大丸 いたどり炒め煮

そのほか

・俵御飯(土佐 天空の郷 ヒノヒカリ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 黒潮物産 土佐芋けんぴ(ゆず 四万十川青のり)

羽田発便2月11日~20日/羽田着便2月1日~10日のメニュー
主菜は「太郎貝マヨ素焼き」「じゃこ山葵おろしの舟盛り ラディッシュ」「有頭海老 菜の花」「大丸 いたどり炒め煮」
「うつぼのたたき 縦切り野菜 ミニトマト ポン酢」
「四万十鶏くわ焼 仁淀川山椒の香り 玉葱炒め」

羽田発便2月21日~28日/羽田着便2月11日~20日

小鉢

・高知ニラと烏賊の辛し酢味噌掛け ラディッシュ
・四万十うなぎ玉子とじ 仁淀川山椒の香り

主菜

・四万十鶏 仁淀川山椒焼き
・土佐鰹生節 青さ海苔 縦切り野菜 パプリカ
・乙女鯛味噌漬け焼き高知茗荷酢
・味付け高野 高知しし唐土佐和え

そのほか

・俵御飯(土佐 天空の郷 ヒノヒカリ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 黒潮物産 土佐芋けんぴ(ゆず 四万十川青のり)

羽田発便2月21日~28日/羽田着便2月11日~20日のメニュー
主菜は「四万十鶏 仁淀川山椒焼き」「土佐鰹生節 青さ海苔 縦切り野菜 パプリカ」「乙女鯛味噌漬け焼き高知茗荷酢」「味付け高野 高知しし唐土佐和え」
「高知ニラと烏賊の辛し酢味噌掛け ラディッシュ」
「四万十うなぎ玉子とじ 仁淀川山椒の香り」

高知の食文化の豊かさが伝わってくるお料理だと思います

 メニューの紹介を終え、尾﨑知事が「羽田発便2月11日~20日/羽田着便2月1日~10日」のメニューを試食。「高知の食材がふんだんに使われていて美味しいです。高知の食文化の豊かさが伝わってくるお料理だと思います」と感想を述べた。

 そして「高知の皆さんが食べてらっしゃる郷土料理が抜群に美味しいんです。それを機内食に見事にしてくださっていると思う。高知の『歴史』『自然』『食』をこのように紹介していたでけることがありがたい。皆さんに高知の豊かさをこうやって知っていただいて、『高知へ行ってみよう』と思ってもらえたら」と「新・JAPAN PROJECT」に期待を寄せた。

JALのCA(客室乗務員)の小堀氏が、「羽田発便2月11日~20日/羽田着便2月1日~10日」のメニューをサーブ。尾﨑知事は「高知の食材がふんだんに使われていて美味しいです。高知の食文化の豊かさが伝わってくるお料理だと思います」と感想を述べた

高知県とJALによる日韓児童交流事業

日本航空株式会社 高知支店 支店長 磯村康志氏

 途中、JAL 高知支店 支店長の磯村康志氏から、高知県とJALによる日韓児童交流事業について説明があった。韓国の木浦(モッポ)共生園に対しJALは施設の寄贈や毎年の寄付などを行なっており、2017年10月からは高知県と木浦共生園との児童交流に協力。児童の訪日の際の航空券の無償提供や、紙ヒコーキ教室の開催、羽田空港でのJAL工場見学などを実施している。2018年には高知県の児童が韓国を訪問する予定があり、「JALは引き続きこの事業への協力を通じ、高知県と全羅南道、日本と韓国の草の根交流に協力してまいります」と、取り組みを紹介した。

尾﨑知事は、明治政府の国づくりに影響を与えたジョン万次郎を尊敬

握手する大西会長と尾﨑知事

 会見の最後に大西会長と尾﨑知事へ「土佐縁の歴史上の人物で好きな人は?」という質問があり、大西会長は「JALの破綻から再生を経験した私としては、山内家が非常に苦労して藩の財政を支えてきたという歴史が大好きなので、山内家が好きです」と答えた。

 尾﨑知事は「坂本龍馬は当然として、吉村虎太郎さん。この方は土佐藩の最初の脱藩者で、その勇気にしびれます。あとはジョン万次郎。彼が西洋の世界を深く理解して日本に持ち帰ってくれたおかげで、日本の民主主義、貿易立国が早まったと思う。土佐藩の志士に影響を与え、明治政府の国づくりに影響を与えたと思う。ジョン万次郎を尊敬しています」と答え、会見は終了した。