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JAL、「新・JAPAN PROJECT」2018年1月は岡山。倉敷の老舗旅館が監修した機内食を市長も絶賛

1月~3月は「中国・四国地方」を特集、機内食/機内誌などで地域の魅力を発信

2017年12月18日 発表

JALは地域活性化プロジェクト「新・JAPAN PROJECT」において2018年1月~3月に「中国・四国地方」を特集。1月は岡山県の魅力を機内食や機内誌などを通じて発信していく

 JAL(日本航空)は12月18日、地域活性化プロジェクト「新・JAPAN PROJECT」において2018年1月~3月に「中国・四国地方」を特集すると発表。1月は倉敷市を中心にした岡山県の魅力を機内食やラウンジ、機内誌、機内ビデオなど、JALのさまざまなチャネルを通じて発信していく。

 JALが2011年5月から実施している「JAPAN PROJECT」、2015年9月から実施している「新・JAPAN PROJECT」のなかで、岡山県が取り上げられるのは2013年以来となる。

 発表当日には倉敷市 市長の伊東香織氏出席のもと、「料理旅館 鶴形」において記者発表会を開き、企画概要を説明した。

倉敷市 市長 伊東香織氏(中央)を招いて「新・JAPAN PROJECT」の記者発表会を開いた

 会場となった料理旅館 鶴形は、岡山県倉敷市の美観地区にある老舗旅館。八代将軍徳川吉宗の時代、1744年に建てられた商家を利用した歴史ある建物では、将棋の名人戦なども開かれている。

記者発表会の会場となった「料理旅館 鶴形」
料理旅館 鶴形は岡山県倉敷市の美観地区にある

外国人が取材した岡山の魅力を機内誌の記事に

 会の冒頭、JAL 執行役員 国内路線事業本部長の本田俊介氏がマイクを持ち、出席者への感謝を述べたあと、企画のきっかけから説明した。倉敷市は高梁川(たかはしがわ)流域を中心にした地域活性化の取り組みを行なっており、2016年夏にJAL 執行役員 西日本地区支配人の中野星子氏が倉敷を訪れた際、伊東市長がその取り組みを中野氏に「熱く」語り、それをJALに持ち帰り検討、今回の企画実現となった。

 本田氏は、倉敷市には伝統工芸があり、自然、食があり、これらは外国人旅行者を誘客する要素であり、「高梁川を軸にした観光資源」としていくことに興味を持ったと説明した。

 JALでは国内線でも外国人旅行者が増えていることから、10月から国内線機内誌「SKYWARD」でも英語の記事を掲載することをトライアルとして進めており、1月号では岡山の魅力を外国人に取材してもらい、それを英語の記事にまとめるという初の取り組みを行なう。

 また、国内線ファーストクラスでは、会見会場にもなっている料理旅館 鶴形の料理長である甲谷省治氏監修による機内食を提供すること、岡山城をマスキングテープで彩ったことで知られる「カモ井加工紙」が、空港をマスキングテープでデコレーションする話が進んでいることなどを紹介して、スピーチを終えた。

日本航空株式会社 執行役員 国内路線事業本部長 本田俊介氏
JALの機内誌「SKYWARD」では外国人が取材した岡山の魅力を、国内路線版でも英語の記事で紹介する

高梁川流域の魅力を国内外へ発信

 続いて伊東市長がマイクを握り、倉敷市は地方創生という観点から高梁川流域7市3町と連携し、岡山県内の各地とも連携し、地域の歴史、伝統、文化、自然の魅力を発信する取り組みを行なっていると説明。

 国内初の地理的表示(GI:Geographical Indications)保護制度に登録された連島牛蒡(つらじまごぼう)など地域の産品を使った料理、矢掛町産特別栽培米きぬむすめ「きぬ姫」のご飯、100年以上の歴史がある「菓子処 ひらい」の「くらしき あんてまり」などの茶菓を機内食で提供すること、機内誌「SKYWARD」で国内外に地域の魅力を発信することに感謝を述べた。

倉敷市 市長 伊東香織氏

倉敷の老舗旅館「料理旅館 鶴形」が監修する国内線ファーストクラスの機内食

 料理旅館 鶴形 料理長の甲谷省治氏が、監修した機内食について説明した。「岡山県には素晴らしい食材がたくさんあるので、その食材を壊さないようなシンプルな和食を心がけた」とのことで、合わせて1月のメニューであるため「お正月のおめでたい要素」を盛り込んだという。

料理旅館 鶴形 料理長 甲谷省治氏

 これらのメニューは羽田と新千歳(札幌)、伊丹、福岡、那覇間で提供している国内線ファーストクラスの夕食として提供されるもので、羽田~新千歳/伊丹/福岡線は17時以降の出発便、羽田~那覇線は18時以降の到着便が対象。1月上旬(1日~10日)、中旬(11日~20日)、下旬(21日~31日)で内容は変化する。

羽田発便1月1日~10日/羽田着便1月21日~31日

小鉢

・連島蓮根と連島牛蒡の煮しめ 鶏つみれ 絹莢
・牛窓白菜と浅利豆乳煮 梅生麩 七味

主菜

・鰆味噌田楽風 玉葱 鉄火味噌 ブロッコリー
・海老と黒豆金箔矢羽根串 紅白なます酢橘漬け

そのほか

・俵御飯(矢掛町産きぬむすめ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 くらしき あんてまり

羽田発便1月1日~10日/羽田着便1月21日~31日のメニュー

羽田発便1月11日~20日/羽田着便1月1日~10日

小鉢

・小松菜と占地煮浸し 薄揚げ クコの実
・白身魚の身入り飛龍頭 柚子胡椒餡 木の芽

主菜

・岡山県美星産豚ロール照り焼き 岡山県産黄ニラ
・隠元 もやし 飯蛸煮 南京 絹莢 連島蓮根金平
・梅麩 まこもだけ金山寺味噌掛け山葵葉入り

そのほか

・俵御飯(矢掛町産きぬむすめ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 くらしき あんてまり

羽田発便1月11日~20日/羽田着便1月1日~10日のメニュー

羽田発便1月21日~31日/羽田着便1月11日~20日

小鉢

・連島蓮根葛豆腐 美味出し 木の芽
・岡山県産黒毛和牛すき焼き風 牛蒡 玉葱 青葱 粉山椒

主菜

・鯛梅干し煮、根菜白菜味噌 大根 人参 厚揚げ
・蒟蒻 梅生麩 岡山県産黄ニラ入り出し巻玉子
・ほうれん草と榎木茸煮浸し

そのほか

・俵御飯(矢掛町産きぬむすめ)
・焼きばら海苔の味噌汁
・茶菓 くらしき あんてまり

羽田発便1月21日~31日/羽田着便1月11日~20日のメニュー
俵御飯(矢掛町産きぬむすめ)
茶菓 くらしき あんてまり
岡山県・白菊酒造の純米大吟醸 雄町「大典白菊(たいてんしらぎく)」

 伊東市長と本田氏が機内食を試食した。市長は「さすがファーストクラスの機内食。お正月料理のようですね。きぬむすめはもちもちしていて美味しい!」と感想を述べ、「連島牛蒡は砂地で栽培されて真っ直ぐ育つ。倉敷の観光も真っ直ぐ伸びてほしい」と期待を込めた。

「米屋の息子なんです」という本田氏は、きぬむすめを絶賛。「美味しいお米は甘さと食べたあとの風味がありますね。もちもち感もあって美味しかった。連島牛蒡も『これが牛蒡?』と驚くぐらい美味しい」と感想を述べた。

伊東市長と本田氏が機内食を試食
伊東市長も本田氏も「俵御飯(矢掛町産きぬむすめ)」を絶賛

そのほかのプロモーション企画

 そのほかの取り組みとしては、お笑いコンビ「パックンマックン」がその土地ならではのお勧めスポットやグルメを紹介する機内ビデオ番組「パックンマックンのなるほど日本! 旅サーチ」において、山口県萩市の学問の神様がまつられている松陰神社と、絶景が楽しめる長門市の元乃隅稲成神社をはじめ明治維新ゆかりのスポットを訪ねる。

 機内誌「SKYWARD」では、歴史学者・磯田道史氏による、明治150年の特集寄稿をスタート。 今から150年前、幕末から明治へと変わる日本各地でいったい何が起こっていたのか、磯田氏の案内で、時代を動かした志士たちゆかりの場所を1年間かけて巡る企画。初回の1月は山口県萩市を取り上げる。

 JALカード会員誌・国際線ファーストクラス機内誌「AGORA」の1・2月合併号の特集記事「愛しき町の、ローカルフード」では、世界遺産・安芸の宮島を対岸に望む広島県の宮島口駅の駅前参道で100年あまり愛され続ける「あなごの笹めし」を紹介。

 旅のプロモーションサイト「OnTrip JAL」では、山口県出身のCA(客室乗務員)2人が、県内創業の焼肉店で味わう黒毛和牛や地産食材を使った自家製スモークタンのピザなどの「肉料理」と、煮魚や地魚を堪能できる鮨御膳などの「魚料理」のどちらがいいか、地元を旅しながら紹介するWebコンテンツ「Beef or Fish?山口編」を1月11日から公開する。

 2018年1月1日から3月31日までの期間の登場を対象に、山口宇部、岡山発着のJALグループ便に対象運賃で登場すると、抽選でボーナスマイル(1000マイル、100名)などが当たるキャンペーンを実施。

 JALと三越が共同で企画・運営する「JALとっておきの逸品」では、1月4日から3月31日までの期間限定特集として、貯めたマイルを「とらふぐ刺身セット」など山口県の特産品、名物と交換できる。

 ジャルパックでは、産業革命遺産の街「萩」、123基の赤い鳥居がある長門市の元乃隅稲成神社、戦国大名大内氏創建の国宝である山口市の瑠璃光寺五重塔など、山口県の人気スポットをめぐるツアー「世界遺産 明治日本の産業革命遺産の街 萩を訪ねる 2/3日間」を販売。

 徳島県内の指定宿泊施設への宿泊と徳島空港への往復航空券がセットになったダイナミックパッケージを販売。1人につき1万円引きになる特別料金プランを、人数限定で用意する。