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ドバイ政府観光・商務局、2018年以降の方針を説明。「ドバイ=富裕層向けだけではない」とアピール
2017年12月15日 12:53
- 2017年12月14日 実施
ドバイ政府観光・商務局は12月14日、旅行業者や報道関係者を招いて、2018年以降の方針と戦略を説明した。
ドバイ政府観光・商務局 日本代表の濱口建氏は、1971年のアラブ首長国連邦(UAE)建国からこれまでの歩みを紹介。特にこの10年の進歩はめざましく、インバウンドの増加をはじめ、828mで高さ世界一の「バージュ・カリファ(ブルジュ・ハリファ)」が2010年に開業、EXPO 2020(ドバイ国際博覧会)の開催権を2013年に獲得。ドバイ国際空港の国際旅客数が2016年に年間8360万人を記録して世界一になり、スカイトラックスによる格付けでエミレーツ航空が2016年にワールド・ベスト・エアラインを獲得するなど、急速に成熟しているという。
また、ドバイは2020年までに訪問者数を年間2000万人にするという「ツーリズムビジョン2020」を掲げている。2017年は年間約1600万人の見込みで、残り4年間で目標達成のための努力を続けるとしているが、この数字が「国家ではなく1都市である」という点を強調した。
インターナショナル・オペレーションズ シニア・マネージャーのシャハブ・シャヤン(Shahab Shayan)氏は、より具体的な数字を引用してドバイの現状を解説した。ドバイは世界で最も訪問された都市第4位であり、2016年の訪問者数(宿泊者)は約1490万人。2016年の1月~10月は約1200万人だったところ、2017年は10月時点で約1287万人となっており、7.25%増加している。このことから、2017年は約1600万人を達成できる見込みであるという。
一方、日本からドバイを訪れる人は2016年で約7万人。2017年は約10万人の見込みとしているが、ドバイのインバウンド全体で見るとトップ10圏外であり、まだまだ伸びしろがあると考えているという。また、5位の中国(約63万人、48%増)、10位のロシア(約35万人、98%増)が急速に伸びているのはビザの緩和が背景にあるとのこと。
宿泊施設は、ホテル、アパートメントホテル合わせて674軒、10万6272室と潤沢。ドバイといえば「バージュ・アル・アラブ(ブルジュ・アル・アラブ)」のような超高級ホテルのイメージが先行して、「ドバイ=富裕層向け」という認識をもたれがちだが、シャヤン氏は「ドバイはあらゆる層のお客さまを迎え入れる用意がある」として、富裕層向けだけではないことを繰り返しアピールした。