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楽天LIFULL STAY、ブッキング・ドットコムを通じて国内民泊施設を供給

2018年開設の民泊仲介サービス「Vacation STAY」全登録物件が対象

2017年12月11日 発表

楽天LIFULL STAYとブッキング・ドットコム・ジャパンが民泊事業で提携した

 楽天LIFULL STAYとブッキング・ドットコム・ジャパンは12月11日、民泊事業での提携を発表した。楽天LIFULL STAYは楽天グループで民泊事業を行なう子会社で、2018年6月の民泊新法施行後に民泊仲介サービスサイト「Vacation STAY(仮称)」を開設し、登録された全物件をブッキング・ドットコムに供給する。

 都内で行なわれた記者会見では、ブッキング・ドットコム・ジャパン 北アジア地区統括 兼 日本地区統括リージョナル・ディレクターのアダム・ブラウンステイン氏が登壇。現在ブッキング・ドットコムには世界150万件以上の宿泊施設が登録されており、ホテルやヴィラ、ホステル、イグルー、ツリーハウスなど30種類以上の形態が存在し、さらに80万件以上のバケーションレンタル(民泊)施設も登録済みであるという。後者は滞在側、提供側としても人気が高まっており、登録のペースはホテルタイプの施設より速いと説明。

 また、日本は重点市場であり、インバウンドが好調、国内地方予約の増加、日本人による国内旅行の増加、民泊施設の増加といった傾向が見られるという。こうした背景を受けて、「ブッキング・ドットコムは日本の民泊市場に本格参入する」とまとめた。

ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社 北アジア地区統括 兼 日本地区統括リージョナル・ディレクター アダム・ブラウンステイン氏
バケーションレンタル(民泊)施設はホテルタイプより速いペースで拡大している
同社のアンケートでは、回答者の5人に1人、21%が自分の部屋や別荘をサイトに掲載したいと考えているとの結果

 楽天LIFULL STAY 代表取締役の太田宗克氏は、7月にHomeAway(米国)とAsiaYo!(台湾)、8月にtujia途家(中国)とインバウンド向けの提携先を開拓してきたが、世界最大規模のブッキング・ドットコムとの提携により、訪日外国人の誘客をより強化すると説明。

 具体的な提携の枠組みとしては、楽天LIFULL STAYが開設する民泊仲介サービス「Vacation STAY」に登録すれば、ブッキング・ドットコムに自動で登録されるようになり、両社は12月から共同マーケティングを開始、2018年6月以降の民泊新法施行後に物件の提供を行なう。ブッキング・ドットコム側が持つ、「最近宮古島の検索が多い」「北海道の予約が増えている」といったフィードバックを受けて、楽天LIFULL STAYが集中して物件を探すなどの協調も容易になると見込んでいる。

 また、ブッキング・ドットコムを通じて民泊施設を供給することで、訪日旅行者はホテル、旅館、民泊施設を横断して見比べることができるようになり、「より多くのアコモデーションスタイル(宿泊施設の形態)を選べるようになることが利点」と強調した。

 なお、今回の提携では、同社が民泊事業者向けにリフォームやアメニティ、ブランディングなどで支援する「Rakuten STAY」の物件も供給することで、民泊ながら施設のクオリティも保証するという(関連記事「楽天とLIFULL、民泊事業者をバックアップする『Rakuten STAY』発表会」)。

楽天LIFULL STAY株式会社 代表取締役 太田宗克氏
楽天LIFULL STAYが集めた物件はすべてブッキング・ドットコムに載せる
訪日旅行者はホテルや旅館だけでなく、民泊施設も一度に比較できるようになる
Rakuten STAYの物件も供給する
業務提携のロードマップ