ニュース

ソラシドエア、国際線仕様のボーイング 737-800型機導入について言及

2019年度までに増機する2機のうち1機

2017年7月24日 実施

都内において開催された「ソラシドトーク」。報道陣向けに中期経営戦略や就航15周年記念サービスなどの説明が行なわれた

 ソラシドエアは7月24日、都内において「ソラシドトーク」と題した記者懇親会を実施。その中で、2019年度までに増機する2機のボーイング 737-800型機のうち1機を国際線仕様とする可能性について言及した。

 このソラシドトークは、6月22日に開催された株主総会により決定した髙橋宏輔代表取締役社長をはじめ新役員体制のお披露目を兼ねたもの。6月22日にソラシドエアの本拠地となる宮崎県で記者会見を実施(関連記事:ソラシドエア、新役員体制の発表会見。新社長は地元宮崎出身の髙橋宏輔氏)しており、今回は主に在京の報道陣向けに行なわれた。

株式会社ソラシドエア 代表取締役社長 髙橋宏輔氏

 本イベントでは、2017年8月1日に就航15周年を迎えるソラシドエアについて髙橋社長が解説。中期経営戦略や就航15周年を機に導入する新サービスを紹介した。

 ソラシドエアのブランドコンセプトは「空から笑顔の種をまく。」で、社名のソラシドエアは、空(sola)と種(seed)に加え、音階の「~ソラシド♪」から来ているという。コーポレートカラーはピスタチオグリーンで、髙橋社長はピスタチオグリーンのネクタイをしてきたとのこと。

 路線は1日10路線34往復68便を運航しており、使用機材はボーイング 737-800型機を12機保有。このボーイング 737-800型機は順次導入していったもので、2015年10月にすべて新機材になったという。

 そのため機内仕様は全機同仕様で、ヘッドレスとカバーにブランドカラーであるピスタチオグリーンを採用。シートピッチは平均81cmで、一部地域では踊る力士のCMで余裕あるシートピッチを訴求している。

 また、インバウンドの増加などを見据え、2017年1月には日本と韓国を結ぶ(羽田~仁川)国際線チャーター便を何度か運航するなど、将来の定期便就航に向け運航スキル向上を図っている。

ソラシドエアについて
就航路線
業績推移
ユニットコスト
使用機材
機内環境
機内サービス
空恋について
これまで実施した空恋での機体塗装
地域との連携について
国際線チャーター便について

2020年度までの中期経営戦略

2020年度までの中期経営戦略

 2020年度までの中期経営戦略に関しては、「らしさの追求」「フィールド拡大」「将来を見据えた組織・機能・人財」という3つの重点課題を挙げ、経営ビジョンに「地域と世界を繋ぐグローバルエアライン進化する」を掲げる。宮崎空港と那覇空港を拠点とする同社だが、インバウンド増加を意識した成長戦略を描いているのが分かる。

 機材についても、2019年度までに現在のボーイング 737-800型12機に加え、同機をさらに2機増やす予定とし、1機は国際線を考慮した仕様にしたいとのことだ。これは同社の中期経営計画で、2019年度の国際線定期便化という目標とも合致している。新路線については、「2018年度を目処に国内線を拡充」としており、低く効率的なユニットコスト(1座席あたりの1km移動コスト)を武器に、国内線を増強し、国際線チャーター便運航の経験を積むことで国際線の定期航路確立を目指すことになる。

重点課題
機材計画
路便計画
チャーター便について
損益計画
サービス・プロダクト戦略

就航15周年サービス第1弾として

就航15周年キャッチコピー「つぎのソラへ。」

 中期経営戦略の説明後は、就航15周年関連の新サービスが紹介された。就航15周年のキャッチコピーは「つぎのソラへ。」。ソラシドエアが目指すのは「九州・沖縄」へのこだわりであるといい、8月1日から機内ドリンクサービスとして就航地沖縄のオリオンビールをそら豆のおつまみとともに500円で提供。機内で沖縄気分を味わえるという。この機内ビール提供については、九州の地ビールなども検討したものの、生産量などの観点から第1弾は沖縄のオリオンビールにしたとのことだ。

 そして、第2弾としては8月限定の機内販売商品として宮崎県の飫肥杉(おびすぎ)を使用したモデルプレーンを販売。1つ1つ飫肥杉の木目や風合いが異なるものになっている。

 就航15周年の今後の取り組みとしては、ボーディング時のBGMをリニューアルするほか、九州出身のスポーツ選手とスポンサー契約することなどを予定しているという。スポーツ選手とスポンサー契約の説明スライドにゴルフボールが表示されていたため、「プロゴルフ選手との契約か?」と質問してみたものの、契約確定前のためなにも答えることはできないとのことだった。

 髙橋社長は最後に新役員となる取締役副社長 峯尾隆史氏、取締役 西尾敏氏を紹介。簡単な挨拶を行なった。

ソラシドエアらしさ
新サービスとしてオリオンビールを提供
飫肥杉モデルプレーン
機内誌「ソラタネ」リニューアル
ボーディング時のBGMをリニューアルするほか、スポーツ選手とのスポンサー契約を実施
株式会社ソラシドエア 取締役副社長 峯尾隆史氏
株式会社ソラシドエア 取締役 西尾敏氏

 新サービスの紹介後、髙橋社長に新路線について確認してみたが、「要望の強いところをやる。みなさんからの要望がほしい」とのことで、さまざまな側面から検討中のようだ。

【お詫びと訂正】記事初出時、導入機種名に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。