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バニラエア、函館空港で函館~東京(成田)線就航式典を実施

函館の人に「なまらいいっしょ、バニラエア」と言われたいと石井会長

2017年2月19日 実施

函館空港で開催されたバニラエアの函館~東京(成田)線就航式典。価格をアピール

 バニラエアは2月19日、函館空港で函館~東京(成田)線の就航式典を開催した。この式典は成田空港で午前中に行なわれた東京(成田)~函館線の就航式典に次ぐものとなり、成田への折り返し便となるJW954便 函館(14時05分)発~成田(15時45分)着の出発を祝うものとなる。

 この路線開設により、バニラエアは日本のLCC(格安航空会社)で初めて函館線を開設することになり、2月19日の東京(成田)~函館線に続き、3月19日には大阪(関空)~函館線を開設する。

 函館~東京(成田)線の運航は週7便で、毎日運航。ダイヤは、以下のとおり。

JW954便:函館(14時05分)発~成田(15時45分)着 ※2月19日~3月25日、水・木・土曜運航
JW954便:函館(14時20分)発~成田(16時00分)着 ※2月19日~3月25日、月・火・金曜運航
JW954便:函館(14時20分)発~成田(16時00分)着 ※2月19日~3月12日、日曜運航
JW954便:函館(14時50分)発~成田(16時30分)着 ※3月19日、日曜運航

出発案内に掲示されるバニラエアのJW954便

 片道運賃は、20kgの手荷物預け入れまでが無料などのサービスが付いたスタンダード運賃設定のコミコミバニラでは成田~函館線が6990円から、最安運賃設定のシンプルバニラでは成田~函館線が4990円からとなる。

価格をアピールするポスターも掲示されていた

函館~東京(成田)線就航式典

 函館~東京(成田)線の就航式典は、函館空港2階のロビーで実施。最初に挨拶に立ったバニラエア代表取締役会長 石井知祥氏は、前日の雪模様とは打って変わって晴れた天気についてふれたあと、函館就航に対する思いを述べた。

バニラエア株式会社 代表取締役会長 石井知祥氏

「バニラエアは本日より、函館~東京(成田)便を1日1往復で運航いたします。私どもがこの路線の開設を発表しまして、そのとき以来、函館、そして首都圏の非常に多くの皆さまから熱い激励をいただきました。この就航にあたりまして工藤市長をはじめ、関係者の皆さまから多大なるご尽力ご支援いただけましたことを篤くお礼を申し上げます」。

「函館は観光都市としてとっても魅力のある街であります。世界に誇る夜景、港町として美味しい海鮮グルメなど。そして四季折々でその表情を変える街並み、非常にノスタルジックでロマンチックな街。とっても素敵な街です。多分これからもっともっと観光客を呼び込める、そんなポテンシャルを持っている街だと思っています。そして私どもバニラエアのお客さまは、20歳代と30歳代の若いお客さまが中心となります。皆さんがこの函館に来て、FacebookですとかLINEですとか、Twitterですとか、最近はInstagramなどのSNSを駆使して函館の魅力を拡散していただけると思ってますし、多分新しい旅のスタイルを作っていただけると期待しています」。

「バニラエアは成田をハブとしています。ですから私どもが運航している台湾線ですとか、香港線からばかりでなく、多くのアジアからの皆さん、そして欧米からの皆さんを、この函館に観光客として来ていただく、そういう取り組みをぜひやっていきたいと思っています」。

「そして来月、3月18日からは季節運航ではありますが、函館~関空便を運航いたしますので、ますます輪が広がると思っております。そして、函館の皆さんが首都圏のご旅行に思い立ったら気楽に行っていただける環境ができますし、また、函館から成田経由で海外へ行っていただける、そういう路線ができると思っています」。

「工藤市長が掲げられている、『2020年に外国人観光客100万人を達成する』、この目標達成のために、ぜひバニラエアを地元の皆さんのご尽力を得ながら、その一翼を担ってまいります。ぜひ、函館の方が『なまらいいっしょ、バニラエア』と言ってもらえるようがんばりますので、バニラエアをよろしくお願いします」と語り、成田国際空港と函館を直結するLCCであることのメリットを伝えた。

 お祝いの言葉は、函館空港の地元を代表して函館市長 工藤壽樹氏が登壇。工藤市長はバニラエア、関係者にお礼を述べるとともに、バニラエアの函館~成田線開設の期待を語った。

函館市長 工藤壽樹氏

「函館空港としては国内線初のLCC就航になります。石井会長からもお話がありましたように、低価格で新たな層を函館に運んでいただける。首都圏からの交流人口が一層拡大することを期待しておりますし、加えて成田空港でありますから、成田経由でインバウンドが増加することを大いに期待するところであります」。

「この就航にあたっては、地元の経済界が協力してバニラエアを支援するという措置を講じたところでありますが、(市としては)利用促進に力を入れていきたい。そのことによって安定的に運航していただいて、そして乗客を増やしていただいて、できれば1日2便に早くすることによって、函館~成田間の利便性をより高めていきたい。そのために地元としても一所懸命努力をしていきたい」。

「北海道新幹線が開業して函館は観光客が増加をしております。新幹線だけではなく、客船も昨年から5隻増えて、今年は32隻。2年連続で全道一の寄港数になります。インバウンドですが、海外の航空路線の増便、あるいは新設にも取り組んでいきたいなと考えております。先日、台湾に行ってきましたが、台湾のLCCが今は4便。これを6月以降8便に倍増させたいと思っております。また、タイのほうについても、今は制限されておりますが、解除されれば新規路線をということも言われております」。

「陸・海・空にすべての部門において、函館への交流人口の拡大をこれからも作っていきたいと思っております。そういうなかで、バニラエアの成田線の開設というのは、函館に新たな可能性を運んでくれるというものと大いに期待をしているところであります」。

 就航式典では、バニラエア 石井会長から工藤 函館市長にモデルプレーンを手渡すセレモニーを実施したあと、関係者も加わってのテープカットを実施。函館~成田線の初便出発を祝った。

バニラエア 石井会長から工藤 函館市長にモデルプレーンをプレゼント。角度を変えつつ記念写真
関係者によるテープカット。左から函館空港ビルデング株式会社 代表取締役社長 水島良治氏、国土交通省 東京航空局 函館空港事務所 空港長 清水謙次氏、函館市長 工藤壽樹氏、バニラエア株式会社 代表取締役会長 石井知祥氏、函館商工会議所 会頭 久保俊幸、一般社団法人 函館国際観光コンベンション協会 会長 渡邉兼一氏

 この路線開設により、北海道函館市と千葉県成田市が空路で結ばれることから、ロビーには千葉市のマスコットキャラクター「チーバくん」と成田国際空港のキャラクター「クウタン」が登場。成田空港活用協議会スタッフらと成田をアピールしていた。

函館空港に登場した「チーバくん」(左)と「クウタン」(右)
チーバくん
クウタン
ロビーで配られていたパンフレット。ぬれ煎餅も入っている
式典終了直後に成田からの便が到着
雪解け水の残る誘導路を通って進入。6番スポットへ到着し、その後、成田行きのJW954便として飛び立っていった