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長門市が「JAL向津具(むかつく)ダブルマラソン」を2017年6月に開催。募集は12月から

JALがスポンサーに、安倍昭恵氏が名誉顧問に就任。84.39km/42.195kmのマラソンと約30kmのウォーク

2016年11月29日 発表

2017年6月11日 開催予定

左から、むかつくマラソン実行委員長の長谷川泰生氏、長門市長の大西倉雄氏、JAL CA(客室乗務員)の上松可奈子氏、日本航空株式会社 九州地区支配人の溝之上正充氏

 JAL(日本航空)と山口県の長門市は11月29日、長門市役所で記者発表を開き、2017年6月に開催される向津具(むかつく)ダブルマラソンを、JALが冠スポンサーとして支援することを発表した。これに伴い同大会は「JAL向津具ダブルマラソン」として開催され、内閣総理大臣令夫人である安倍昭恵氏が同大会実行委員会名誉顧問に就任することも明らかにされた。

11月28日に公開された「JAL向津具ダブルマラソン」のプロモーションビデオ

「風光明媚な景観が楽しめる」コースで84.39kmと42.195kmのマラソン、約30kmウォークを同時開催

JAL向津具ダブルマラソンの大会概要を紹介した長門市市長の大西倉雄氏

 長門市長の大西倉雄氏より「JAL向津具ダブルマラソン」の大会概要について説明があった。同大会は、2017年6月11日に第1回大会の開催を予定しているマラソン大会。84.39kmのダブルフルマラソン、42.195kmシングルフルマラソン、約30kmの棚田ウォークが同時に開催される。定員はそれぞれ300人。12月16日から募集を開始する予定となっている。

 同大会のスタートおよびゴールは、長門市油谷地区にある油谷総合運動公園を利用する。コースについては「長門市自慢の1つである向津具半島の風光明媚な観光名所を結び、景観を楽しんでいただけるコースを設定した」という。

 なお、「ダブルマラソン」という名前は、フルマラソン2倍の距離のダブルマラソン競技を実施することと、84.39kmと42.195kmの2つのマラソン競技を行なうということ、2つの意味から名付けたという。

JAL向津具ダブルマラソンのコース図。「長門市自慢の1つである向津具半島の風光明媚な観光名所を結び、景観を楽しんでいただけるコース」(大西市長)だという

「JAL向津具ダブルマラソン」概要

開催日:2017年6月11日(予定)
募集開始日時:2016年12月16日13時(予定)
スタート/ゴール:油谷総合運動公園(山口県長門市油谷河原)

ダブルフルマラソン

距離:84.39km
スタート時刻:6時
参加料:1万2000円
制限時間:13時間
参加定員:300人

シングルフルマラソン

距離:42.195km
スタート時刻:9時
参加料:6000円
制限時間:8時間
参加定員:300人

棚田ウォーク

距離:約30km
スタート時刻:9時5分
参加料:3000円(小学生以下は1500円)
制限時間:10時間
参加定員:300人

ホノルル、千歳に続く第3のJAL冠大会「地域貢献」が狙い

日本航空株式会社 九州地区支配人の溝之上正充氏。「地域に対する貢献」と、JAL向津具ダブルマラソンをスポンサーとして支援するに至った経緯を紹介した
むかつくマラソン実行委員長の長谷川泰生氏。記者のリクエストに応え、マラソンコースの見どころを解説した

 続いて、JALの九州地区支配人である溝之上正充氏より、向津具ダブルマラソンをスポンサーとして支援するに到った経緯が説明された。

 同大会は、JALとしては「JALホノルルマラソン」「千歳JAL国際マラソン」に続いて、3つ目の冠大会となる。ホノルルについては「閑散期の需要喚起」が目的だったが、千歳、およびこのJAL向津具ダブルマラソンは、それに加えて「地域に対する貢献」が大きな動機になっているという。同氏は「経営破綻の際に各自治体に多大な迷惑をかけてしまったが、再建に成功し、恩返しができる状況になってきた」ことが背景にあると語った。

 山口宇部空港は2016年7月で50周年を迎えたのに対し、JALの就航は2002年から14年目とまだ歴史は浅いが、地域に愛されるため、さまざまな取り組みをしてきたことを紹介した。長門市についても、米国のCNNが発表した「日本のもっとも美しい場所31選」に選ばれた元乃隅稲荷神社をはじめとする観光名所を機内誌やWebサイト、ポスター掲示などを通じてPRしたこともあり、2年前には2万人だった観光客が2016年には40万人近くへと増加したという。

 このJAL向津具ダブルマラソンへの支援もそうした一連の活動の一環であり、長門市、向津具半島を含めた山口県のさらなる知名度アップの手助けをしたいという狙いを改めて強調した。さらに今後も継続的に地域活性化、観光誘客に取り組んでいきたいという考えを明らかにした。

安倍昭恵氏が走る可能性も?

 内閣総理大臣令夫人である安倍昭恵氏が実行委員会名誉顧問に就任することも発表された。山口県は安倍晋三内閣総理大臣の先祖代々からの地元といえる地であり、総理大臣自身も長門市に本籍を置いており、令夫人にとっても縁のある地といえる。

 また、安倍昭恵氏は東京マラソンや下関海響マラソンなどを完走した経験もあることから、質疑応答では、令夫人が当日に競技に参加する可能性についての質問が出た際には、大西市長が「何事にも意欲的な方ですから、体調次第で可能性があるのではないか」「走るならシングルフルマラソンでしょう」と冗談交じりに答える場面もあった。

絶景が楽しめるJAL向津具マラソンの魅力を伝えるPR動画を公開

 発表会の後半には、JAL向津具ダブルマラソンの魅力を伝えるためのPR動画が公開された。大会コースを走る女性ランナーを追いながら、コース上の風光明媚な観光名所を紹介していく内容となっている。この動画は、今後JALのWebページに掲載される予定となっている。

 発表会の最後には、今回の提携を記念し、JAL CA(客室乗務員)の上松可奈子氏から、大西市長へモデルプレーンの贈呈が行なわれた。

JAL向津具ダブルマラソンのPR動画は、大会コースを走る女性ランナーを追いながら、コース上の風光明媚な観光名所を紹介していく内容となっている
名所の1つ「立石観音」。立石漁港にそびえ立つ41mと20mの2つの岩峰。前者は沖の島、後者は地の島と呼ばれている
「元乃隅稲荷神社」。2015年3月にアメリカのニュース専門放送局・CNNが発表した「日本のもっとも美しい場所31選」に選ばれたことで一躍注目の観光名所となった
標高333mの小高い丘の上に草原が広がる「千畳敷」。日本海も一望できる絶景ポイントだ
発表会の最後には、今回の提携を記念し、CAの上松可奈子氏から、大西市長へモデルプレーンの贈呈が行なわれた