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写真で見る、連節バス メルセデス・ベンツ「シターロ G」

 ダイムラーグループの三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)とドイツのエボバスが新型連節バス、メルセデス・ベンツ「シターロ G」の右ハンドル仕様を発表した。発表会の模様は「連節バスのメルセデス・ベンツ『シターロ G』の新型を日本初公開」をご覧いただきたいが、こちらでは写真で車両を紹介する。

 シターロ Gは2008年から国内で営業運行を行なっているが、今回の新型は、ユーロ6に対応したことでさらに燃費を改善、国内の従来型に対して燃費を15%改善しているなど、さまざまな改良が加えられた。また、新開発の連節角度制御システム(ATC)を採用、連節バス特有の車両の挙動をさらに安定させたことが特徴となる。

 新型のシターロ Gのサイズは1万8175×2550×3120mm(全長×全幅×全高)で、最小回転半径は9.6m。エンジンは「OM470」で直列6気筒、排気量は10.7リッター、出力は265kW(360ps)、最大トルクは1700Nm。トランスミッションは4速ATが組み合わされ、最後部の3軸目を駆動する。

 シターロ Gのブランドはメルセデス・ベンツだが、製造は同じダイムラーグループのバス製造を担当するエボバス。そして、国内販売は今モデルからダイムラーグループであるMFTBCが行なう。

エクステリア

連節バスのメルセデス・ベンツ「シターロ G」
全長は約18m
エンジンは最後部左側にある
後部。右半分は座席で後部座席から振り返ると後方が見える
左後部はエンジンがあり、冷却のエアの取り入れ口がある
連節部分の蛇腹
ドアは左側に集中
右側に乗降ドアは一切なし
ヘッドライトとフロントまわり。中央にスリーポインテッド・スターが輝く
新型の特徴、ユーロ6に対応した証として「6」が入ったBLUETECのエンブレムが最前部のドアの横にある

インテリア

最前部のドアから車内に入り、後方まで見たところ
右側、運転席のすぐ後ろは2人掛け
その後ろは、2人掛けが並ぶ。室内のシートレイアウトはオーダー時に決めることができる
左側の一番前の席
左側の前タイヤのすぐ後ろには向かい合わせの席があり、車いすなどのスペースとして収納型のシートがある
右側、2番目のタイヤの上まで座席
2番目のドア
連節部分から前方を見たところ
連節部分から後方を見たところ
連節部分。車両が折れる場合、円形部分が動く
後部車両
最後部。写真右のスペースはエンジンが入っている。最後部の座席に着席するまでの段差は1段だ
非常口はないが、ガラスを割るハンマーが車両の各所に装備される
ハンマーにはワイヤーが付いており、持ち去りは不可能。また、ホルダーから外されたことを検知するスイッチが付いている
2番目のドアにはスロープが内蔵されている

運転席

運転席。路線バスとしての料金箱等がまったく装着されていない状態。車内を見るミラーは大型のものがインテリアと一体化している
運転席
ステアリングホイールとメーターパネル、操作スイッチ類
前進後退の切り替えはここのD、N、Rを押す。ハザードスイッチの下はドアの開閉ボタン
運転席右側にホイールパークがある
そのほかの操作スイッチ類。
ステアリング右側の操作スイッチ。ヘッドライトもこちらにある
運転席の天井。ミラーも見える
ペダルはAT車なのでこちらの2ペダルとなる

エンジンなどそのほかの部分

直列6気筒エンジンは最後部左側にある
上部のガラスリッドを開くと冷却系が見える。ちなみにクーラントの投入は天井から
左側面後方にある取入口。ここは吸気となり、外の空気を取り入れてラジエーターを冷やす
給油口は後部車両の左側にある。日本人だと顔の高さくらいになる
アドブルーの注入口は前部車両の最後部
バッテリーも前部車両側にある
フロントのメンテナンスためのハッチを開いたところ。ウインドウウオッシャー液の補充やフロント部のメンテナンスはこちらから。ヘッドライトは別に開く
ヘッドライトまわりの電球交換もここを開いてすぐに対応できる。なお、パーツは樹脂を多用している
非常時の被牽引時は下半分だけ開くとロープを引っ掛けるところがある
右側側面のガラスには非常時はガラスを割るという意味のステッカーが貼られる
左側ミラー。車両前部の下を見るミラーも一体化
運転席左側にあるプレートにはエボバスであることの表記があるほか、メルセデス・ベンツの文字やスリーポインテッド・スターもある

スラローム走行

報道公開では、スラロームをデモ走行した。限界ぎりぎりというわけではなかったが、スムーズにパイロン間を駆け抜けた
スラロームを走行するシターロ G