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南海バス、関空ターミナル間で運行開始する、一挙100名を運べる連節バス公開

4月28日運行開始、メルセデス・ベンツの「シターロG」導入

2017年4月28日 運行開始

第2旅客ターミナル線に導入されるメルセデス・ベンツ シターロG

 関西エアポートと南海バスは4月21日、関西国際空港内を運行する第2旅客ターミナル線(エアロプラザ 第1ターミナル~第2ターミナル) に、4月28日から導入する連節バスを報道向けに公開した。

 導入するのはメルセデス・ベンツ「シターロ G」で、2つの車体をつなげた連節構造を採用しているのが特徴。一般的なノンステップバスの乗車人数が50名程度なのに対し、連節バスは100名程度と約2倍の輸送力を備える。

 第2旅客ターミナル線の利用客数は1日平均約1万人以上とされており、連節バスの導入で待ち時間の短縮、車内混雑の緩和など、利便性や快適性の向上が期待されるという。

 報道向けの試乗会を前に行なわれた記念セレモニーには、関西エアポート、国土交通省 近畿運輸局、大阪バス協会、大阪府警察、ピーチ(Peach Aviation)、Spring Japan(春秋航空日本)、田尻町長、南海電気鉄道、南海バスの代表者が列席した。

南海バス株式会社 取締役社長 桝元政明氏

 主催者を代表して挨拶した南海バス 取締役社長の桝元政明氏は、2017年で5周年となる第2旅客ターミナル線の連絡バス輸送について、「当初はエアロプラザでチェックイン後に一般道をバスで走って移動する特殊な輸送形態だった」と振り返った。その後、ピーチの増便、Spring Japanをはじめとする国際線などにより、「今後、(第2ターミナルを)ご利用いただけるお客さまが増えていくと期待している」とし、こうした旅客需要に対応するために連節バスを導入したと説明した。

 連節バスについては「大阪府下では初めて」「空港内を走る路線バスとしても初めて」の導入であるとするとともに、通常の倍近い18mほどの全長があるため、「倍近いお客さまに乗っていただける」「車内もほとんどフラットな状態なのでゆったりと快適に乗っていただける」「3枚の扉から自由に乗り降りいただけるため乗降もスムーズ」と特徴を説明。

 また、欧州排出ガス規制の「ユーロ6」に適合した優れた環境性能により、関西エアポートが取り組んでいる「環境にやさしい空港」にも貢献できるとした。最後に「ピーチアビエーションさま、春秋航空さまにおいては今後ますます路線を拡大し、このバスを利用していただけるお客さまが増えることを期待しています」とスピーチを締めくくった。

関西エアポート株式会社 執行役員 升本忠宏氏

 続いて、「全国初の空港内路線バスとしての運行ということでセレモニーを楽しみにしていた」という関西エアポート 執行役員の升本忠宏氏が登壇。

 関西空港の利用客について「2016年は開港以来最多の約2500万人、インバウンドは約1200万人を超える」「3月末から始まった国際線夏期スケジュールについてもピーク時には過去最高となる週1260便が見込まれるなど、アジア方面の旅客需要の伸びを受け旅客数、旅客便数ともに引き続き好調」と、順調な伸びを見せているとコメント。

 南海バスについては「島内の循環バスやリムジンバス、連絡バスなどを運行していただいており、関西空港を利用するお客さまをはじめ、空港内従業員にとっても欠かせない存在」だとして、「ここ数年の関西空港の成長を支えていただいたといっても過言ではない」と同社のサポートに感謝の意を表わした。

 第2旅客ターミナル線については「先般の第2ビル国際線エリアの拡張により、今後も一層多くのご利用が見込まれる状況」であることから、「輸送力が増強され、待ち時間の短縮、車内混雑が緩和されるなど、お客さまの利便性や快適性が向上するものと期待している」と、連節バスの導入を歓迎した。

乗務員への花束贈呈も行なわれた
関係者によるテープカット

メルセデス・ベンツ シターロG

導入台数:2台
車両寸法(全長×全幅×全高):1万8120×2550×3100mm
輸送力:従来の標準ノンステップバスの約2倍(100名程度乗車可能)

1号車(右)と2号車(左)
外観
連節部
後方から
追い越し注意の表示がある
バックカメラ
運転席
確認用のモニターが並ぶ
視界はとてもよい
運転席が回転しドライバーの乗り降りがしやすい。「長さには注意するものの取り回しは通常バスと変わらない」「バックは難しい」とのこと
最前部から後方の眺め
フロントタイヤ後方は荷物置場
後方から見た連節部
1人用のシートがある
後部ドア後方にあるシート
奥に向かって段差がある
第2ターミナル国内線前に設けられた乗降場
田尻町のマスコットキャラクター、たじりっち