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三井ガーデンホテル名古屋プレミア、9月16日開業

名古屋駅から徒歩5分、東海エリアで初のプレミアブランド

2016年9月16日 開業

9月16日開業する「三井ガーデンホテル名古屋プレミア」。シンフォニー豊田ビルの18~25階に入る

 三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは、9月16日に名古屋駅前に「三井ガーデンホテル名古屋プレミア」を開業する。これに先立ち報道陣向けに内覧会が実施されたのでレポートする。同社が展開するホテルで「プレミア」を冠するのは「最上位グレード」であり、国内では東京・銀座、大阪・中之島に続いて3店舗目となる。

三井ガーデンホテル名古屋プレミア外観。地上25階建て。1~17階までは映画館とオフィス
別の角度から。奥に見えるのは名古屋駅方面。アクセスは抜群によく、周囲からも分かりやすい
三井ガーデンホテル名古屋プレミアは、シンフォニー豊田ビルの18~25階に入る
ミッドランドスクエアを経由して名古屋駅まで地下街で通じている
三井ガーデンホテル名古屋プレミア

開業日:2016年9月16日
客室数:295室
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅4-11-27 シンフォニー豊田ビル
アクセス:名古屋駅から徒歩5分
TEL:052-587-1131(10時~19時)
Webサイト:三井ガーデンホテル名古屋プレミア

 場所は、名古屋駅桜通口側のミッドランドスクエア近くにあるシンフォニー豊田ビルの18~25階に入る。1階にはエントランスとなるエレベーターホールがあるのみで、18階がロビーとレストラン、スパ(大浴場)が入り、これより上層階が客室となった宿泊主体のホテル。“天空のプレミア”をコンセプトに高層階の眺望を活かした作りになっていて、ロビーを入ってすぐに名古屋の街並みが一望でき、客室によってはガラス窓を大きくとり、眺望と開放感を満喫できるタイプもある。

 なお、同ビルには映画館のミッドランドスクエアシネマ2や、地下階には9月16日開業する飲食店が多数入っている。名古屋駅からはミッドランドスクエアを経由して地下街直結のアクセスも可能で、雨や酷暑の際の移動、ショッピングや食事などに利便性の高いロケーションとなっている。

 インテリアは、日本の和を強く意識しつつ未来を感じさせるデザイン。ポイントにゴールドがあしらわれ、全体にゴージャス感がある。愛知県常滑市を拠点として澤田広俊氏、奈美氏が設立、国内外のハイエンドホテルなどでアートデザイン制作を手がける「STUDIO SAWADA DESIGN」が担当、自然の表情をイメージしたアート作品も随所に展示され、楽しませてくれる。

建物1階部分
銘板奥にエントランスがある
三井ガーデンホテル名古屋プレミアの1階エントランス
エントランスドアを入ると、非日常感漂う大きなエレベーターホールになっている
18階ロビー。エレベーターを降りるといきなり目前に名古屋の眺望が広がる
左側にフロントがある
頭上に美しいアート。「Golden Cloud/黄金雲」。細い真鍮のパイプを手作業で幾何学的につないでいる
ロビーのソファも凝ったデザイン
テーブルは金箔を使っている
日本の文化を伝える展示物も
ロビーと同じ18階にはスパ(大浴場)がある
公開されたのは女性フロア。パウダールーム
パウダールームには、くつろげるソファも
大浴場内部。窓は坪庭になっていてアートオブジェ「Cloud/雲海」が飾られている

 客室は295室あり、全室で2名利用が可能。ベッドは比較的広めで、最も部屋数の多いモデレートでも幅が140cmあり、デラックスダブルでは幅が180cmある。ツイン系は幅が120cmだが、プレミアツインのみ140cm。最も広いプレミアツインとビューバスツインは部屋では窓が広く、バスにも窓があり眺望が楽しめるビューバスになっている。ベッドはすべてサータ社製。オリジナルの枕はロフテーとの共同開発。各室では無料のインターネット接続用Wi-Fiも完備する。

 まず、最も広い「プレミアツイン(60m2)」から紹介する。窓が広くとられたリビングからは名古屋の景色が一望でき、バスルームとパウダールームからも景色が楽しめる。これらとトイレはすべて分離された作りなことと、大きなウォークインクローゼットには化粧台もある。ベッドは幅140cmのものが2つというハリウッドタイプの客室。2部屋用意されている。正規料金は1室9万円(税別)。オープンから2016年末までは、特別料金1名税込み2万9000円から宿泊でき、スパークリングワインと帰りの名古屋市内までのハイヤー送迎が付く「プレミアステイプラン」を実施する。

プレミアツイン。寝室からリビングを見る。全体に窓が広がる明るい部屋
リビングスペースから名古屋の街並みを眺める
しっかりと作業のできるデスクを備える。景色を楽しみながら作業ができそうだ
デスク上にAC100VコンセントとLANコネクタがある
ビバレッジの棚。食器の数が多めで、コーヒーメーカーもある
パウダールームからも眺望を楽しめる
ビューバスタイプのバスルーム。パウダールームとは別室
アメニティの配置
バスアメニティは「John Masters Organics」
トイレも別室で用意
大きなウォークインクローゼットに化粧台が用意される

「ビューバスツイン(34m2)」は角部屋を利用し、窓を広くとった眺望がよく、開放感あふれる客室。パウダールームとトイレが同室になっているが、ビューバスタイプのバスも含め窓からの眺望が楽しめる。プレミアツインを含む、このビューバスツイン以上のバスアメニティは「John Masters Organics」となっている。ベッドは120cmが2つ接続されて並んでいる。12部屋用意され、正規料金は1室5万円(税別)。

ビューバスツイン寝室。角部屋のため部屋全体に窓が大きくとってあり抜群の眺望
ソファと机、間接照明が用意されている
窓と反対側にはテレビと通路
パウダールームとトイレが一体になる。ここも眺望がよい
ビューバスのバスルーム

「モデレートツイン(24m2)」は広めのバスルームのツイン客室。バスと洗面、トイレは一体。バスアメニティが資生堂製のオリジナルのものが用意される。「コンフォートツイン(25.6m2)」もほぼ同じだが、基本2名でベッドを追加し3名利用も可能な客室となっている。1室の正規料金は、モデレートツインが3万5000円(税別)で、コンフォートツインが3万8000円(税別)。

モデレートツイン寝室
冷蔵庫は小型のものが机の中にある
パナソニック製の空気清浄機
大型のクローゼット
セキュリティボックスも全室に備えられている
ツインベッドの間に照明のコントローラとAC100Vのコンセントがある
ベッドサイドの読書灯
1人掛けのソファがペアで用意される
手鏡とモバイル機器充電用のコード
バスと洗面は広めの作り
トイレも一体だが、スペースに余裕がある
トイレはLIXIL製のタンクレス温水洗浄機能付き便座
バスアメニティは資生堂製
アメニティボックス
コンフォートツイン寝室
基本2ベッドだが、もう1つベッドを設置できる作り
窓からモード学園スパイラルタワーズが間近に見える

 部屋数の多いスタンダードな客室2室を紹介する。58室ある「モデレートダブル(18.5m2)」は、24~25階の上層階に位置し、幅160cmのクイーンサイズベッドの部屋。最多となる145室ある「モデレート(18.5m2)」は、ビジネスを想定し大きめのライティングデスクが配され、ソファが無くなる。ベッドサイズは140cm。1室の正規料金は、モデレートダブルが2万7000円(税別)で、モデレートが2万5000円(税別)。

 内覧会では公開されなかったが、客室タイプはそのほかにも「アクセシブルツイン」(25.6m2、車いすに配慮した部屋、1室、正規料金は税別で3万5000円)、「デラックスダブル」(24m2、ダブルで最もハイグレードな部屋、11室、正規料金は税別で3万5000円)、「スーペリアダブル」(24m2、高層階でバスルームが広めの部屋、5室、正規料金は税別で3万2000円)、「コンフォートダブル」(21.9m2、ソファとライティングデスクのある部屋、7室、正規料金は税別で2万9000円)が用意されている。

モデレートダブル寝室。幅160cmのクイーンサイズベッド
窓際にソファとテーブル
ビバレッジの収納棚。コーヒーメーカーは省かれている
モデレートダブルのバスと洗面台、トイレは一体型
モデレート寝室。最も部屋数の多いタイプ
大きめのライティングデスクが窓向きに配置されている
小型冷蔵庫はデスクサイドに斜めに配置
ズボンプレッサーと空気清浄機も用意
ベッドサイドの照明コントローラとAC100Vコンセント
モデレートのバスと洗面台、トイレは一体型
トイレはLIXIL製のタンクレス温水洗浄機能付き便座。タンクレス部をうまく重ねて配置している
アメニティの配置
浴室アメニティのシャンプー、コンディショナー、ソープは備え付けのポンプ式。これはモデレートダブルも同様
客室につながる廊下。シックで落ち着いた雰囲気。青く光っているルームナンバー表示が特徴的
ロビーのある18階のエレベーターホール。点鋲を使ったアートオブジェ「Galaxy/銀河」。奥行き感がある

 ロビーのある18階には、レストラン・バー「The Living Room with SKY BAR」がある。朝食ビュッフェは、宿泊客は2200円、一般は2400円で、6時30分~10時まで提供される。そのほか、ランチ(11時30分~15時)、カフェ(15時~17時30分)、ディナー&バー(17時30分~23時30分)と1日をとおして営業する。

 内覧会では、そのうち朝食ビュッフェの試食が行なわれた。愛知県産の旬の野菜を使ったサラダ、バーニャカウダや、名古屋コーチンを使った卵料理、牛すじの土手煮、きしめん、ういろうなど名古屋郷土料理がふんだんにあしらわれていた。

レストラン・バー「The Living Room with SKY BAR」入口。オープンな作り
座席からは名古屋の景色が一望できる
奥に進むと少しインテリアが変化する
奥には囲まれた形状の座席がある
さらに奥が厨房。オープンキッチンの作りで作る様子をうかがうことができる
ビュッフェが配置されたカウンター
カウンター奥側は、夜になるとバーになる
サラダは愛知県産の旬の野菜を使っている。バリエーション豊富
バーニャカウダで食べる蒸し野菜
ソーセージ類、名古屋コーチンを使ったスクランブルエッグ
だし巻き卵もある
牛すじの土手煮ときしめん
スープや味噌汁、中華粥
パン類。クロワッサンやシリアルローフ、ゴマのパンなど
フレンチトーストも暖まった状態で提供
ジャムやクリームも豊富。あんこもある
ヨーグルトとフレッシュフルーツ、シリアルもある
デザート類は、洋のマンゴープリンと和の白玉ぜんざいを用意
ロールケーキとシュークリーム、名古屋名物ういろう
フレッシュジュースなどソフトドリンク。もちろんホットコーヒーもある
ビネガードリンクや牛乳も。ミネラルウォーターはこだわって産地を随時変えていくとのこと
朝食ビュッフェを洋食スタイルで盛り付けてみた
名古屋の名物、牛すじの土手煮も試食
名古屋の名物、ういろうは一口サイズで分包されていて食べやすい
アフタヌーンティーセットで提供されるお菓子の例。もちろんセットにはドリンクも付く
ランチやディナーで提供予定の料理一例。「渥美 うまみ豚のアルボンディアス風」
ランチやディナーで提供予定の料理一例。「名古屋コーチンのモロッケンスパイシーチキン」
三井不動産株式会社 ホテル・リゾート本部 ホテル事業部長 鴉田隆司氏

 同日、開業の発表会も行なわれた。冒頭、三井不動産 ホテル・リゾート本部 ホテル事業部長 鴉田隆司氏が事業者代表として、「9月1日には三井ガーデンホテル京橋がオープンしました。9月16日に三井ガーデンホテル名古屋プレミアが開業します。少し先には2018年秋には日本橋プレミア(仮称)を開業する予定です。今後さらなるインバウンドや富裕層の需要拡大を見すえ、ガーデンホテルブランドの1ランク上の高級グレードホテルを立ち上げ、来年、銀座8丁目と京都に新しいカテゴリのホテルを開業する計画となっています。

 また、都心の再開発において、ラグジュアリーホテルの誘致も積極的に取り組んでいきたいと考えています。現状ある5400室程度の規模を、約倍の1万室規模に成長させたいと考えていて、新規案件も順調でおおむね9000室程度はめどがついています。名古屋については2027年にリニアモーターカーの開業、再開発による街の発展、インバウンド観光では昇竜道プロジェクトなどがあり、宿泊需要は今後も伸びていくと考えています。当ホテルが街の発展に寄与できるよう運営していきます」と、今後の事業戦略も交えて挨拶した。

株式会社三井不動産ホテルマネジメント 代表取締役社長 足立充氏

 続けて運営者として挨拶に立った、三井不動産ホテルマネジメント 代表取締役社長 足立充氏は「当社が三井ガーデンホテルを東海地方に開業するのは初めてとなります。当ホテルは20番目のホテルになります。また“プレミア”を冠したホテルとして3つめのホテルです。名古屋駅前はリニア中央新幹線の2027年の開通もあり、駅前再開発が進んでいます。

 今般、東和不動産との縁でグループとしての悲願でもあった名古屋エリアへの開業は、たいへんうれしく思います。今回入居させていただくシンフォニー豊田ビルは、オフィスと商業施設を集約させた複合ビルです。これまで三井ガーデンホテルで培ってきたホスピタリティマインドとオペレーション力で貢献していきたいと思っています。駅からのロケーションのよさに加え、地上80mの18階にフロントロビーを設け、さらに上層階に客室を配置しています。すばらしい名古屋の眺望をご覧いただけます。理念でもある“記憶に残るホテル”になるをモットーに、心のこもったおもてなしをさせていただきます」と述べた。

三井ガーデンホテル名古屋プレミア 総支配人 川上千昭氏

 さらに、三井ガーデンホテル名古屋プレミア 総支配人 川上千昭氏が「この歴史ある名古屋の地に開業できることは、たいへん光栄です。三井ガーデンホテル名古屋プレミアの役割は地域に根ざし、文化を継承し、情報を発信することと考えています。親しまれ愛されるホテルになれるよう努力していきます」と挨拶した。

三井不動産株式会社 中部支店 支店長 河津弘幸氏

 最後に、三井不動産 中部支店 支店長 河津弘幸氏が、「名古屋におけるホテル事業は中部支店にとって長年の悲願であり待望のプロジェクトでした。中部圏において三井不動産グループでは、オフィスビルや住宅分譲事業、鳥羽合歓の郷でのリゾート事業、長島の三井アウトレットパークや港区でのららぽーと名古屋などの商業施設事業、小牧稲沢でのロジスティクスパークの物流施設事業などに取り組んでいます。三井ガーデンホテル名古屋プレミアという新たなホテル事業も加わり、今後も幅広い事業メニューをもって、地域の活性化に貢献していきます。中部圏ではますますインバウンドの増加が期待され、ビジネスや観光利用で名古屋滞在時のよい思い出になれるよう、また地域の方々にもご愛顧いただけるよう、全力で取り組んでいきます」と地区事業者として挨拶をした。