【イベントレポート】パリ航空ショー2015

ピーチ初となるエアバス320型機“購入契約”の調印式を実施

2015年6月15日(現地時間)発表

エアバス320型機の購入契約を行なったあとに記念撮影に応じる、左から、エアバス社長兼CEO Fabrice Bregier氏、Peach Aviation 代表取締役CEO 井上慎一氏、エアバス顧客担当COO John Leahy氏

 ピーチ(Peach Aviation)は6月16日、航空宇宙産業の展示会「パリ航空ショー(International Paris Air Show)2015」において、フランスに拠点を置く航空機メーカーであるエアバスより3機のエアバス320-200型機を購入する契約を締結したことを発表し、会場で調印式を行なった。

 ピーチは現在、エアバス320型機を14機運用し、加えて2015年度中に3機を受領する計画となっているが、これまでの機材はすべてリースによるものだったのに対し、今回発表された3機は同社初の購入機材となる。

エアバス社長兼CEO Fabrice Bregier氏による挨拶

 調印式には、エアバス社長兼CEOのFabrice Bregier氏、エアバス顧客担当COOのJohn Leahy氏、Peach Aviation 代表取締役CEOの井上慎一氏が列席。Bregier CEO「50カ月前(2012年3月)に最初の商用フライトを実施したあと、日本でナンバーワン……“イチバン”(笑)のLCCに駆け上ったPeach Aviatonと購入契約を締結できることをうれしく思う」とコメント。

 調印式のあとにコメントした井上CEOは、「ピーチは利益を生み出せる日本で唯一のLCC。高信頼性、高コスト効率、キャビンの柔軟性にも優れるエアバス320は、ビジネスを助けてくれた。エアバスのサポートなしには実現できなかった」とこれまでのエアバスの協力に感謝の意を表明。

 今回の購入機材については、「3機は2016年に1機が納入され、2017年からは(リース機を含めた)20機で運航を行なう」とし、既存のリース機材の入れ替えではなく、あくまで機材を追加して路線計画が立てられる見込みだ。また、調印式に合わせて発表されたニュースリリースでは21機目以降についても「さらなる事業の拡大を念頭に、新機材の導入を検討いたします。」としている。

 なお、ピーチが購入するエアバス320-200型機は、エアバスで開発が進められている「エアバス320neo」ではなく、従来と同じエアバス320で、座席仕様も導入済み機材と同じ180席仕様。しかも、シャークレットと呼ばれるウイングレットを装備しないタイプとなり、現在ピーチが運航しているものと同等の機材を購入する格好になる。

列席の3氏が契約書へサインし、3機のエアバス320型機の購入契約が成立した
事業立ち上げから4年、運航開始から2年のサクセスストーリーを交えつつ挨拶したピーチの井上CEO
調印式を終え、なごやかなムードで握手や乾杯を行なう3氏
(編集部:多和田新也)