【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016
フランス観光開発機構、「テーマで巡る魅惑のフランス」セミナーを開催
2016年9月26日 13:58
- 2016年9月22日~25日 開催
2016年9月23日、フランス観光開発機構は「ツーリズムEXPOジャパン」において「テーマで巡る魅惑のフランス」と題したセミナーを開催した。
冒頭で挨拶したフランス観光開発機構 ジェネラル・マネージャーのクリスチャン・マンティ氏は「フランス経済にとって、観光業はGDPの7%を占めており、非常に重要な産業となっています。その観光業には、政府レベルだけでなく地方自治体もコミットメントしています。ここには、日本の観光客の方々が自分たちの地方に来てもらいたいと、強い意志を持っている人々が登壇し、その地方の魅力を語ります」と、セミナーの趣旨を説明した。
また、テロの発生により日本からの団体観光客が減少しているという認識を示しつつも、「2017年は間違いなく回復の年になる」と自信を見せた。
続けてアルザス地方観光局 総裁のマリー・レーヌ・フィッシャー氏が登壇した。ストラスブールを首府とするアルザスは、ヴォージュ山脈とライン川に挟まれたドイツに隣接した地方であり、ワイン造りが盛んなほか、ストラスブールのグラン・ディル地域はユネスコ世界遺産にも選定されている。
フィッシャー氏はこのストラスブール以外にも魅力的な街がたくさんあると話し、コルマールやミュールーズを紹介した。「コルマールは生活の芸術の中心地と言われている都市で、ワインの都と言われているほか、アルザス地方の魅力を集約した観光地になっています。ミュルーズは芸術と歴史の街で、多くの美術館や博物館があります。とりわけ有名なのがミュルーズのフランス国立自動車博物館で、ここにあるブガッティコレクションは世界中の人たちに知られています」と話し、さらにフィッシャー氏は、アルザスにおける食の魅力やヴォージュ山脈沿いにあるアルザスワイン街道などについて語った。
多くの王族が城を築いたことで有名なロワール地方について語ったのは、サントル・ヴァル・ド・ロワール地方観光局の総裁であるピエール・アラン・ロワロン氏だ。今回、ロワール地方にある4つの城の代表とともに来日したと語るロワロン氏は、アンボワーズ城やシャンボル城、クロ・リュセ城、ショーモン・シュール・ロワール城など、数多くの古城がロワール地方にあることを紹介し「それぞれの城に特徴や強みがあります。教養のある日本の皆さまに、ぜひフランスの城の魅力を知ってもらいたい」と語った。
また、ロワール川の河岸に整備された自転車専用道路である「ラ・ロワール・ア・ヴェロ」に触れ、「多くの自然に触れられるロワール川の河岸を自転車で安全に楽しめます」と述べた。最後に「ロワール地方は文化的な体験ができますし、自然を楽しむこともできます。その昔、貴族が暮らしていたシャトーホテルに宿泊することも可能です。ぜひ、サントル・ド・ロワールにお越しください」とアピールした。
ミディ・ピレネー地方観光局のプロモーション・コミュニケーション ディレクターであるジャック・ダウラス氏は、ラングドック=ルシヨン=ミディ=ピレネー地域圏について説明した。まず「私たちの地方観光局では、日本を戦略的な市場と捉えており、インターネット上でキャンペーンを展開するなど、多くの投資を行なっています」と述べた。同地域圏には「バラ色の都市」と呼ばれる歴史ある街のトゥールーズや、同じく美しい町並みで人気の高いモンペリエといった都市が有名なほか、歴史的城塞都市であるカルカッソンヌや司教都市のアルビなど、数多くのユネスコ世界遺産もある。ダウラス氏はこうした観光資源をアピールするだけでなく「スペインとの国境にあるピレネー山脈を有効に使った、自然を活かした観光も開発していきたいと考えています。また私たちの地方には美しい村がいくつも存在し、これから観光地として前面に押し出していきたい」と語った。