【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016

ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2016のグランプリが決定

2016年9月22日~25日 開催

 ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー実行委員会は、9月23日、東京ビッグサイトで開催されていた「ツーリズムEXPOジャパン2016」で、8名の選考委員に選ばれた4名を表彰した。

 このツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーは「日頃は黒子として裏方に徹しているプロフェッショナル集団に光を当て、モチベーションアップを図ることを目的としてスタートした表彰制度」で、今年で11回目の開催となる。選考委員長は早稲田大学名誉教授で東日本国際大学学長の吉村作治氏が務めた。

観光庁 観光地域振興部長 加藤庸之氏

 来賓として挨拶した観光庁 観光地域振興部長の加藤庸之氏は「ツアーコンダクターのお仕事は、テロや自然災害など危険もあるなかで旅行者を案内し、快適な旅を提供する。大変なお仕事だと思いますが、それによって旅行者の満足度が高まって日本の観光、世界の観光が盛んになっていくことを祈念しています。観光庁としても、ツアーコンダクターをできるだけ支援していきたいと考えています」と述べた。

 表彰されたのは、グランプリ(国土交通大臣賞)を獲得した清水大徳氏(J&Jヒューマンソリューションズ所属)、準グランプリ(観光庁長官賞)の久野明美氏(ANAセールス所属)、委員長賞の吉見梓氏(TEI所属)、会長賞の山本慎氏(読売旅行所属)の4名。

グランプリの清水大徳氏

 グランプリを受賞した清水氏は、大学の観光部および高校での講演を3年間続けており、若い学生に対してツアーコンダクターという職業の魅力を伝えることに貢献したことが評価された。スピーチでは「私は旅が大好きです。そして旅を通して人を幸せにする、この添乗員という仕事も愛しています。この仕事のすばらしさ、やりがいを高校生や大学生にお話しする機会に恵まれています。今回、この活動が評価されたことを大変うれしく思っています」と話した。

 準グランプリの久野氏は「このような素晴らしい賞をいただけたのも、同僚と今までご参加いただいたお客さま、すべての皆さまのおかげだと思っています。あっという間に20年という長い月日が経ちましたが、私のやっていることが正しいのかどうか、いまだに自問自答しながら仕事を続けています。ただ、私もANAグループの一員として、これからも『あんしん、あったか、あかるく元気!』をモットーに、旅行業界、そしてANAグループが発展していくように頑張っていきます」と挨拶した。

準グランプリの久野明美氏
会長賞を受賞した山本慎氏

 会長賞を受賞した山本氏は「このたびは栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思っています。ありがとうございます。お客さまとのつながりを一番に考えながら、今だ悩んだり迷ったりすることもございますが、その思いを会社の諸先輩方や同業の仲間たちに支え励ましていただき、そして何よりもこれまでお会いしたお客さますべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。

 委員長賞の吉見氏は毎年担当しているクルーズ船の添乗業務中とのことで、代理で吉見氏が所属するTEIの髙氏がスピーチを行ない「この受賞を励みに精進し、またこのような機会をいただけるように頑張って参りたいと思います。同時に旅行業界も盛り上げていければと思っています」と語った。

 最後に選考委員会委員長である吉村氏が挨拶した。「今回は地道に、毎回、毎日の仕事を評価して選定しました」と話し、「積み重ねる努力に報えたことがすごくうれしい。事故のときに乗員を助けたなど、すごいことをやった人が際立つんです。そうではなく、普通の、当たり前のことをやった人たちが評価された」と受賞者の日々の努力を讃えた。

審査委員長を務めた吉村作治氏