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旅先で手軽にボート遊びのできる、ヤマハマリンクラブ「Sea-Style(シースタイル)」
ボート免許取得サポートも用意
(2015/4/27 11:19)
- 2015年4月17日 説明会開催
ヤマハ発動機は4月17日、都内のクリスタルヨットクラブにおいてヤマハマリンクラブ「Sea-Style(シースタイル)」説明会を開催した。シースタイルは、ヤマハが運営するボートのレンタルシステム。北海道から沖縄・ハワイ・タイまで全国140カ所のボートハウスと提携し、シースタイル会員向けにヤマハ製ボートのレンタルを行なっている。
ヤマハ発動機 マリン事業本部 マリンソフトグループ 南成記氏は、シースタイルのサービス概要を説明した。ヤマハ発動機では、自社でボートの販売も行なっているが、より多くのユーザーにボートの魅力を知ってもらうため、シースタイル事業を行なっている。
シースタイルの会員数は8年連続で増加しており、2014年は1万7600人。年間約5万人がボートで楽しんでいるという。シースタイルの魅力は3つあり、「選べる“遊び”」「選べる“スポット”」「選べる“ボート”」とのこと。選べる“遊び”は、あらかじめボート遊びの楽しいコースを用意。「お花見海遊びプラン」など、満足度の高いものを用意する。ドライブガイドやトラベルプランと同様の仕組みだ。
選べる“スポット”は、前述のように北海道から沖縄・ハワイ・タイまで全国140カ所のレンタル場所があることだ。南氏によるとボートの価格は200万円台からあり、ちょっとした高級車を買う予算があれば、十分購入できるという。しかしながら、やはり維持費がかかり、遠くに旅行に行った際などは、そのボートを使うことは実質的に不可能。1カ所の海域でしか遊べない。
ところがシースタイル会員になると、全国の海域でボート遊びが可能になるほか、ハワイやタイでもボート遊びを楽しむことができるという。
ボートの種類も全20モデルあり、場所によってレンタル可能なボートは異なるものの、すべて3年入れ替えの経年劣化の小さいもので、全艇GPSナビゲーションが装備されているほか、ボート保険もついてくる。
価格についても、3時間または6時間のコースがあり、小さなもの(といっても定員は6名)で3時間8200円から。やや大きな1万円のものを借りても、5名で使えば燃料代を含めて一人あたり3000円程度で楽しめる遊びであるとした。
ジェットスキー用のレンタルサービス「Sea-Style Jet(シースタイル ジェット)」
ヤマハはボートだけでなく、アクティブに遊べるジェットスキー(水上オートバイや水上バイクともいう)のレンタルシステムも展開している。それが「Sea-Style Jet(シースタイル ジェット)」で、琵琶湖や沖縄など全国24カ所のマリーナに展開。利用料は3時間1万1300円からで借りられる機種は2種類。今後、機種は増やしていくという。
この事業を担当するヤマハ発動機 マリン事業本部 東日本ソフト 北岸由依氏は、事業背景として水上オートバイの免許取得者数が順調に増えており、水上オートバイの登録数も増えていることがあるという。また、マリンスポーツとしても、釣り、シュノーケリング、スキューバの次に経験者が多く(楽天調べ、N=8000)、示された資料ではサーフィンを凌いでいた。
遊びの前提となる免許取得をサポート
ボート遊びやジェットスキーを楽しむには、どちらも免許が必要になる。そこでヤマハは免許取得をサポートするサービスも用意する。それが「ヤマハボート免許教室」だ。
そもそもボート免許には、大きく分けると1種と2種があり、いずれも20トン未満の船を運転できる。運転できる船の種類に違いはなく、違いは航行できる区域になる。1種は外洋も可能で、2種は平水区域および陸岸より5海里(約9km)以内のみ。2種でも東京湾は自由に航行できるので、遊びであるなら2種があれば問題ない。
ヤマハボート免許教室の標準コースは、この2種免許取得を、学科講習1日、実技講習1日、国家試験1日というステップでサポートしている。つまり3日あればボート免許を取得できるわけだ。さらにヤマハは、オンライン教室「スマ免」を用意。名称からなんとなく想像されるとおり、スマートフォンやタブレット端末のeラーニングでボート免許の学科講習を行なうもので、免許取得に必要な日数が2日に短縮される。そのほか、午前に実技、午後に国家試験を行なうことで1日で取得できるコースも用意されている。
このスマ免については、第4代目 アングラーズアイドル 晴山由梨さんが紹介。晴山さんはアングラーズアイドル、つまり釣り業界のアイドルなのだが、2種ボート免許を取得したことで海釣りをする際に便利になったという。シースタイルでは釣りを楽しみやすいよう設計されたフィッシングボートも用意しており、2種免許があれば、友人達と思う存分海釣りを楽しめる。もちろん、釣りだけがボートの楽しみではないが、釣り人口は多く、ボート免許取得が大きなメリットにつながるのは間違いない。
非日常的感覚を楽しめるボート遊び
シースタイル説明会では、試乗会も行なわれた。といっても、スタッフの操縦するボートに同乗して、クリスタルヨットクラブから京浜運河を少しだけ南下するというもの。本来は異なるコースが予定されていたが、風が強く、天候の急変が予想されたため、風の影響を受けにくい単純なコースになってしまっていた。
ただ、そんな単純なコースの同乗航行でも、ボートの楽しさは感じられた。最大でおよそ40km/h程度の速度で航行していたが、スピード感は十分で、東京にいながら普段とはまったく異なった景色が流れ去るのは、非日常的感覚にあふれている。シースタイルに入会すると、その非日常的感覚を全国的に味わえ、例えば小樽の運河を楽しめたり、沖縄の海を楽しめたりなど、旅の楽しさがさらに広がるのは容易に想像できるものだ。
個人的にはまったく釣りをしないため、釣りにおけるメリットは実感できなかったものの、東京の水辺の風景はとてもインパクトがあった。なんとか時間を捻出して、ボート免許を取ってみたいと強く思うようになった試乗会だった。