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西鉄、庭園で月見もできる京都の宿「ソラリア西鉄ホテル京都プレミア 三条鴨川」の内部を公開

4月29日にオープンしたばかりの「シンプル和モダン」。ここにしかないオリジナルアメニティも

4月29日に開業する「ソラリア西鉄ホテル京都プレミア 三条鴨川」

 西鉄(西日本鉄道)は、4月29日に「ソラリア西鉄ホテル京都プレミア 三条鴨川」(以下、ソラリア京都プレミア)を開業した。地下鉄東西線 京都市役所前駅から徒歩1分、または京阪電鉄 三条駅から徒歩4分という好立地に、地上5階・地下1階、延床面積約9577m2を誇る全200室のホテルとして誕生。

 それに先立つ26日に、このソラリア京都プレミアの内覧会が開催されたので、気になる中身をお届けしたい。

鴨川のほとりに建ち、先斗町にも近い

唐紙や京友禅、西陣織がふんだんに盛り込まれた“プレミアム”なホテル

 同社は福岡を本拠とする鉄道会社だが、ホテル事業も手がけており、国内では福岡、東京、大阪、名古屋、四国、沖縄に計17店舗、海外では韓国とタイに計3店舗、合わせて20の宿泊施設を展開している。今回のソラリア京都プレミアは国内18番目となるホテル。季節にかかわらず年間をとおして国内外の観光客が多く、「西鉄」のホテル事業におけるブランド価値・認知向上も見込めることから、京都への進出は同社にとっての悲願でもあったとのこと。

エントランス前の車寄せ
エントランスの自動扉は木製。赤い箔をまぶした独特の風合いで、重厚さを感じさせる

 その熱意は、同社における「宿泊主体型アッパーグレードホテル」ブランドである「ソラリア」のなかでも、最も品質の高い「プレミア」を冠する唯一のホテルであることからもうかがえる。内装には自然色をふんだんに用い、唐紙や京友禅、西陣織といった「京都のエッセンス」を取り入れたアートやあしらいを各所に設け、ガーデンデザイナーの石原和幸氏による植栽も随所に配置した。

茶屋の雰囲気を感じられる広々としたロビーの空間
ガラスを隔てた向こう側は、壁一面がこけむした「モスウォール」になっている
ラウンジ。備え付けのiPadで自由にネットにアクセスできる
付近の地図を西陣織をモチーフにして表現したアートが壁に掛かっている
近寄って見ると、たしかに西陣織

 建設中に「広がり感やハイグレード感」が不足していたことから、一度は完成していた内装を根本的にやり直したところもあるのだとか。そのほかにも、ソラリア京都プレミアでしか扱っていないオリジナルのアメニティを用意し、ソラリアブランドには従来なかった大浴場を整備するなど、プレミアの名を体現する上質な「シンプル和モダン」のコンセプトに沿う、高い完成度に徹底的にこだわった。

レセプション。なお、直下には地下鉄東西線が走っているが、防音、防振対策を施しており、列車の走行音が聞こえたりすることは一切ない
バックパネルは京友禅がモチーフ
エレベーターホールと客室階の廊下

 ゴールデンウィークが含まれる5月の予約は好調とのことで、インバウンド需要も高く、現在のところ3割以上を台湾、中国、米国、欧州といった国外からの宿泊客が占めるようだ。レストランとして1階に和フレンチの店「きょうと竹若」もあるが、料亭が建ち並ぶ先斗町にも徒歩数分という距離で、「夕食を先斗町で」という場合でも行き来に苦労しない。

和フレンチの店「きょうと竹若」
内覧会のタイミングでは開店準備が急ピッチで進んでいた

 本能寺が目と鼻の先にあるなど、さまざまな歴史的建造物へのアクセスがよく、京都の町を散策するのにも最適。宿泊主体型ということでトレーニングジムなどの設備はないが、遊歩道が整備された鴨川べりにすぐ降りられるので、散歩、ジョギングするのにももってこいだろう。

鴨川べりはフラットダートが整備され、気持ちよく散歩、ジョギングできる
トレーニングジムはないが、「ソラリア」では初の大浴場を設置した。こちらは大浴場の入り口と休憩所
男性用更衣室
浴室入ってすぐのところに竹の植栽
洗い場
内湯と外湯がある。湯船自体は巨大というほどではないが、ひのきの無垢材が使われ、竹の植栽を眺めることができ、体だけでなく目も、鼻も癒やされる
こちらは女性用大浴場の更衣室。くつろげるソファがあり、パウダールームとして使えるカウンターもある
備え付けの化粧水なども男性用とは異なる
浴室のレイアウト、植栽の雰囲気も違っている
同じように内湯、外湯がある。湯船の大きさ自体も男性用とほとんど変わらないようだ

 繁忙期の料金目安は1泊あたり4万8000円~13万円。客室タイプは全11種類で、ここからはそのうち10種類の部屋を写真とともに紹介する。

月見台のある庭園付きで、優雅に過ごせる「鴨川ガーデンスイート」

ソラリア京都プレミアにただ一室のみの最上級「鴨川ガーデンスイート」。51.5m2、1泊目安は13万円
たっぷりの植栽と、ソファや畳敷きの月見台がある庭園に出られる
振り返ると、室内の浴室が見える
浴室。スイートルームに限らず、身障者対応の部屋を除いて、全室トイレは独立している
アメニティ類。スイートルームでは信頼性の高い既製品を多く用意
スイートルームの冷蔵庫などに収納されているドリンク類は無料
カーテンは電動。リモコンで操作する

鴨川を臨むパノラマが楽しめる「鴨川スイート」

「鴨川スイート」。47.6~57.6m2、1泊目安12万円。入り口からリビング・寝室へとつながる長い廊下
鴨川と周辺交通を一度に見渡せるパノラマが広がる
背後にダブルベッド。大きめの唐紙が壁にあしらわれている
柱部分には大型テレビが背中合わせに2台
女性にうれしい化粧台
京都の老舗菓子屋「京菓子處 鼓月」の茶菓子と玉露
バスルーム。アメニティが入っているケースにも和のデザイン
全室、館内履き(左)と室内履き(右)の2種類の履き物を用意

静かな川の流れを眺められる“鴨川ビュー”の「鴨川ツイン」

「鴨川ツイン」。29.4m2、1泊目安8万円
鴨川の眺め。取材当日はあいにくの雨だったが、開けた視界が気持ちよい
バスルームは壁で仕切られているのではなく、L字の戸を開閉する形。当初は壁になっていたが、広がり感を出すために作り直したという
ボディソープ、シャンプー、コンディショナーはソラリア京都プレミアオリジナル。メーカーと共同で成分にこだわって作り上げたという
備え付けのコーヒー、煎茶、水は無料

モスウォールがある静謐な空間の「ガーデンスイート」と「ガーデンツイン」

「ガーデンスイート」。51m2、1泊目安10万円
畳敷きのスペースで庭園を眺めつつ、のんびりお茶を飲める
バスルームの背景も庭園
化粧台も用意
「ガーデンツイン」。31.5m2、1泊目安6万3000円
専用庭付き。見上げると、果てしなく続くモスウォール
もちろんバスルームからも美しい庭園を堪能できる
ちなみに枕元の壁面スイッチには全室充電用のUSBポートが設けられている

巨大水槽を思わせる庭園の「エグゼクティブツイン」と、テレビがどんでん返しする「スーペリアツイン」

まるで巨大な水槽があるかのように、視界一面の庭園に癒やされる「エグゼクティブツイン」。42m2、1泊目安8万4000円
天井は斜めになっており、最高で3.5mほどある抜け感のある空間を演出
撮影者がどうしても入り込まざるを得ない、L字の大きなミラーのあるバスルーム
リビングと寝室が間仕切りで分けられた「スーペリアツイン」。39.2~42m2、1泊目安6万5000円
リビングと寝室
この間仕切りに備え付けられたテレビは……
回転させることができ
寝室側からも、リビング側からも見ることができる
入り口からの間取りはやや複雑に見える
バスルームとトイレ

スタンダードながらモスウォールやゆったりしたベッドがある「ビューバスツイン」と「ダブル」

「ビューバスツイン」。27m2、1泊目安4万8000円
バスルームから見えるのは、一面のモスウォール
180cm幅のゆったりしたベッドがある「ダブル」。25.5m2、1泊目安4万8000円
バスルーム