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都心を経由せずに6つの高速道路を往来できる圏央道 境古河IC~つくば中央IC開通セレモニー

関東各地の観光周遊促進に期待

2017年2月26日15時 開通

6つの高速道路を横断する圏央道 境古河IC~つくば中央IC開通セレモニー

 国土交通省とNEXCO東日本は26日、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の境古河IC(インターチェンジ)~つくば中央IC区間開通を記念した開通式を開催した。

 同区間は圏央道の茨城県区間において未完であった最後の区間であり、開通区間の延長は28.5km。この完成によって、東名高速道路、中央自動車道、関越自動車道、東北自動車道、常磐自動車道、東関東自動車道の6つの道路が1本の道路で結ばれた。物流や観光用途として期待される区間だが、当面は暫定2車線での開通となる。

 また、高速道路では初の試みとして「高速道路ナンバリング標識」も導入。増え続ける外国人旅行者への対応として、道路の識別を容易にできるよう、アルファベットと数字を組み合わせた簡単な表記を看板に併記するもの。

 ナンバリングの命名ルールは、

・数字は原則2桁以内
・同一起終点など、機能が似ている路線はグループ(ファミリー)化
・道路種別や機能をアルファベットで表現

 となっており、例えば路線番号の頭には高速道路(Expressway)を意味する「E」を付与し、グループ(ファミリー)化する路線は、路線番号の最後に「A」を付与、環状道路は、路線番号の頭に「C」を付与する、などというルールがある。

 具体的には、東名高速はExpresswayのEと、国道1号と並行することから数字をとり「E1」、東名高速、名神高速道路の並行路線である新東名高速道路、新名神高速道路、伊勢湾岸自動車道はグループ化という意味のAを付けて「E1A」などとなっている。このほか環状道路は既存の都市高速道路の環状道路との整合性に配慮されていおり、首都高のC1、C2の外側に位置する東京外環自動車道がC3、さらにその外側の圏央道はC4となっている。

セレモニー会場に展示されたナンバリング入りの標識

圏央道の茨城区間全通で経済や観光に大きな影響

会場は豊田城に併設されている常総市地域交流センター
開通式典の様子
国土交通大臣 石井啓一氏

 26日の10時から開催された式典では、まず国土交通大臣 石井啓一氏が挨拶した。石井大臣は今回の開通について「首都圏三環状道路の一部を担う圏央道は首都圏の渋滞解消、経済活性化、観光振興、防災機能強化に寄与するもの。今回の開通で圏央道茨城県区間全通、圏央道の9割が完成した。これにより成田空港から湘南まで都心を経由せず直行できるようになった」などとその意義を語った。

 具体的には「筑波山、日光、那須、富岡製糸場、川越、湘南海岸など関東各地の観光地の連結性が向上し、観光周遊促進が期待できるほか、東名高速から東関東道にわたる圏央道沿線にある約1600の大型物流施設では、輸送時間の短縮によって生産性向上が期待できる」などと語った。茨城県は工場立地件数が3年連続で全国1位となっており、今回の区間の完成によって、さらなる企業誘致が期待されているという。

 最後に「圏央道をはじめとした首都圏三環状道路は地元の経済活動を支えるうえで非常に大きな役割を担うようになってきており、国土交通省としても早期の全線開通を目指したい」として挨拶を終えた。

茨城県知事 橋本昌氏

 続いて、茨城県知事である橋本昌氏が登壇。橋本知事は、まず開通区間がある県西地は、従来、県央地と離れており不便であったが、今回の開通によってより利便性が向上することをアピールした。

 また工場誘致については「遠く九州まで荷物を運ぶ企業もあるが、都心を通らず荷物を輸送できるのは大きなメリットになる」と既存の企業からも好評であるとし、「地元では製造業、物流業、漁業関係など、さまざまな産業があるが、これまでは放射状の交通網が中心であった。これからは環状型の時代。昨今の輸送トラックドライバー不足を考えると、交通網の効率化は急務。観光においても、高速道路で結ばれることで時間が読みやすくなる」などと述べ、経済・観光ともに活性化するという期待を述べた。

 橋本知事は最後に「さまざまな面で大きな効果が期待できるが、必ずすぐに混雑することが予想される。一言だけ最後にお願いしたいのは、一日も早く4車線化を実現することだ」として挨拶を終えた。

 開通記念セレモニー後に行なわれた囲み取材で石井大臣は、境古河IC~つくば中央IC区間4車線化の時期について尋ねられたが「まずは利用状況を見てから考えたい」とのみ答え、具体的な時期の言及は避けた。開通区間は予定どおり15時に開通したが、開通当日ということもあり、開通区間は数時間にわたって渋滞が発生していた。これが日常的な傾向になれば、早期の4車線化を望む声はさらに強くなるとみられる。

 開通式典はその後、同区間開通と併せて開通した常総ICに会場を移し、開通記念セレモニーが行なわれた。セレモニーには地元の見学者も多数参加。テープカットとくす玉開披ののち、走り初めとしてパレードを実施。白バイを先頭に陸上自衛隊の96式装輪装甲車や地元企業の車両が参加して会場を盛り上げた。