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JALとGE、ボーイング 777-300ER型機のエンジンにオリンピックパートナーロゴを付けて運航開始

リオデジャネイロオリンピックからの帰国チャーター便にも使用

2016年8月24日 就航

 JAL(日本航空)とGE(ゼネラル・エレクトリック)は、JALが運航するボーイング 777-300ER型機の1機(登録記号:JA735J)のエンジンを「オリンピックシンボル特別仕様」として“オリンピックパートナーデカール”を貼付して運航する。8月21日に閉幕したリオデジャネイロオリンピックの選手らを乗せて8月24日に帰国するチャーター便でも同機が用いられる。

 GEは2005年以降、航空機エンジンや発電/給電システム、鉄道輸送、照明器具、ヘルスケアなどの分野で、IOC(国際オリンピック委員会)が管理する「ワールドワイドオリンピックパートナー」となっている。一方のJALも東京2020オリンピックオフィシャルパートナーとなっている。

 今回デカールが貼られるボーイング 777-300ER型機(JA735J)は、エンジンに「GE90-115B」を搭載。国内ではJAL、ANA(全日本空輸)ともにボーイング 777-300ER型機を運航しており、JALと同じく東京2020オリンピックオフィシャルパートナーであるANAのボーイング 777-300ER型機の1機にも、同様にデカールを貼付して運航される。

エンジンへのデカール貼り付け作業を控えるJALのボーイング 777-300ER型機(JA735J)

 今回デカールが貼られるGE90-115Bは、その出力がギネス世界記録にも登録されている大出力のエンジンで、GEの航空機エンジンのなかでも象徴的存在の一つ。ボーイング 777-300ER型機は同エンジンのみを採用しており、ほかのサプライヤーからのエンジンは搭載していない。東京オリンピックオフィシャルパートナーの航空会社2社がともに採用しているGE90-115B(=ボーイング 777-300ER型機)にパートナーロゴを貼り付けることで、同大会に向けた機運を盛り上げていくのが狙いだ。

 同機は8月24日の帰国チャーター便のあと、8月26日の羽田~ロンドン線(JL43便)から運航される予定となっている。

 今回、JALのボーイング 777-300ER型機へのデカール貼り付け作業を見学したので、その模様をお伝えする。なお、準備から貼り付け途中までの4時間ほど見学したが、両エンジンへの貼り付けまで、完成までには約8時間を要したとのことだ。

デカール貼り付けの準備作業

デカール貼りに必要な道具を高所作業車へ集約
デカールを貼り付ける部分の、油膜などの汚れを拭き取る
稼働部や通風口など、デカール貼り付け後に切り抜く部分にマスキングテープを貼る
位置合わせのために緑色のテープでマーキング。正確な位置への貼り付けに影響するため、何度も位置を確認して合わせていく

貼り付けるデカールの位置合わせ

貼り付けるデカールを確認
マーキングした緑色のテープを基準に位置を合わせ、マスキングテープで固定していく
ここでも遠目に見てバランスを整えていく
GEロゴ、オリンピックマークに続いて、下部のコピーも位置合わせ
反対側のエンジンも同様の作業が進められる

デカールの貼り付け

貼り付けは下部のコピー部分から行なわれた。デカールは接着面/デカール/保護シートの3層になっており、接着面を貼り付けたあと、保護シートを剥がしていく
続いてGEロゴやオリンピックマークを貼り付けていく

完成

デカール貼りが完成した機体。8月24日に運航されるリオデジャネイロオリンピックからの帰国チャーター便が事実上のデビューとなる(写真提供:JAL)