地元誌編集長の「ハワイ現地発」

【ハワイ現地発】ビッグアイランドの休日 Vol.2 ハワイ島を走る。ローカルな町で美味しい寄り道とゴルフデビュー

 これまでのハワイ島は、天候が安定している西側のコナサイドに滞在し、東側まで毎回ドライブがお決まりだった。ヒロまではクルマで約1時間40分、キラウエアまでは片道2.5~3時間ほどの道のり。今回は、ハリケーンが近づいていたこともあり、島の西と北にしぼって過ごしたところ、食事からゴルフまでのんびり出会いを楽しめた。

コナから眺めるサンセット。コナウィンドが吹いていた日は一段と美しかった

ワイメアで、グラスフェッドビーフを味わう

 ハワイ島といえば、火山や星空も素晴らしいが、マウナケアの麓にあるワイメア(カムエラ)も欠かせない。カイルア・コナからクルマで約55分。街の大部分を占めるパーカー牧場は、全米でも最大級の広さを誇っている。そんな環境での名物といえば、牧草で育てられた「グラスフェッドビーフ」。ステーキやハンバーガーとして味わえる。

上質なローカルビール飲み比べとグラスフェッドビーフバーガー&フィッシュタコス

 ハンバーガーが絶品だったのが、意外に知られていないビアブリュワリー「ビッグアイランド・ブリュハウス」。

2011年にオープンした「ビッグアイランド・ブリュハウス」
大き過ぎず小さ過ぎないちょうどよい広さで、居心地抜群だった

 オーナーはハワイのクラフトビールブームを支えた1人。数々の賞を受賞したラガー、IPA、ポーターと、魅力的なオリジナルビールがそろい、迷った末に10ドルのサンプラー(好きな5種類、1杯約100mL)を注文した。自分好みの一杯を探しながら、思う存分楽しめた。

好みのビールを5種類選べるサンプラー(10ドル)

 食事の主役は「ブラック&ブルーバーガー」。グラスフェッドビーフ(ホルモンフリー)の約140gのパティは、軽くスパイスが香ってジューシー。カリカリのベーコン、ゴルゴンゾーラチーズ、キャラメリゼしたオニオン、地元産のレタスとトマトを重ね、自家製のピリ辛アイオリソースで味を引き締めた、完璧なバーガー。バンズはブリオッシュのバンズというこだわりだった。

 もう一つは、フィッシュタコス。ハワイ島は新鮮な魚が手に入ることでも知られている。その日に水揚げされた魚をハーブとスパイスでマリネし、キャベツ、自家製のピコ・デ・ガヨ、手作りパクチーアイオリソースと一緒にトルティーヤで包んだ逸品。

しつこくない旨みが詰まってジューシーなグラスフェッドビーフのハンバーガー
大きなフィッシュタコスも丁寧に作られていた(1ドルでアボカドを追加できる)

 小さなブリュワリーながら、こだわりの料理とビールを一緒に楽しめ、しかも店の人やお客さんがフレンドリーで優しく、滞在中毎日通いたいと本気で思った。

パーカー・スクエアを散策

 お腹がいっぱいになったら、街歩きへ。地元の人でにぎわう「ワイメア・コーヒー・カンパニー」が入るパーカー・スクエアを歩いていると、昨年は見かけなかったアート・ファッション・ハットのギャラリー「オプティモ」を見つけ、なかへ。今年オープンしたばかりの店だといい、シカゴ発の高級パナマ帽や、ヴィンテージアロハシャツ「SunSurf」、ハワイ島在住の日本人アーティスト、マユミ・オダさんの作品が並んでいた。シカゴ×ハワイ島というユニークなコンセプトもこの場所ならでは。

シカゴからやってきてハワイ島とコラボした「オプティモ」
ポルトガルからの生地を使っていると説明してくれた

 ここまでが、ハワイ島に到着した当日のこと。空港からそのままワイメアへ向かい、ランチと散策を楽しみ、16時過ぎにホテルへチェックイン。これぞ、ハワイ島らしいゆったりした1日となった。

「オプティモ」の店内。ちょっと高級だけどめちゃくちゃカッコいいパナマ帽だった

カワイハエ港の町で、フィッシュタコスと昔ながらのバーガー

 翌日は、コハラコーストの北側にあるカワイハエへ。ハワイ島最大級の港があるこの街で、ランチは、カワイハエ・ショッピングセンターで一番にぎわっていた「コハラバーガー&タコ」に引き寄せられた。港町に来たから、やはり今日もフィッシュタコス。

 古きよきアメリカの港町の雰囲気が漂う店で、私が選んだのは「バハ・タコス」(10.79ドル)。バハ・ビールの衣で揚げたコナ産のナイラギ(マカジキの仲間)に、メキシカンなサワークリームソース「クレマ・ランチェラ」が絶妙に合う。「自家製のホットソースをたっぷりつけてね」と言われてかけてみると、辛いだけでなく甘みと深みがあり、持ち帰りたくなるほどだった。

 もう一品は、ワイメアが近距離なので、この際もう一度グラスフェッドビーフの「ビーチバーガー」(8.79ドル)。肉とパンという素材を、純粋に味わえた。

島の西側は陽気なアメリカンな文化が根付いている印象。アメリカンダイナーの雰囲気の店内
「バハ・タコス」(10.79ドル)と「ビーチバーガー」(8.79ドル)、自慢の自家製ホットソース

パワースポット「オーラの洞窟」で光を浴びる

 マウナラニ・リゾート内の「カラフイプアア歴史公園」にある溶岩洞窟が、通称「オーラの洞窟」。天井の小さな穴から差し込む光の下に立って写真を撮ると、その人のまわりにオーラが写るというのだ。

 ポイントは、スマホで撮ること。以前、雑誌の撮影で訪れたとき、敏腕カメラマンが一眼レフで撮ったら「あれ? ない」という写真になり、スマホで撮ったら「あったあった!」と安心した経験がある。光が真上から差し込む、昼前後がきれいなオーラが出やすいそう。

オーラが見えるとされる洞窟。このなかに入ると上から光が差し込んでいる
13時前というオーラな時間に行ってみたけれど……腕と手になにやら?

毎回会いたくなる店、「ロコラップ」

 旅先では、新しい店を発見することにしているのだが、この店だけは再訪した。13年前、少ない予算で小さな店からスタートし、口コミで広がり、今ではショッピングセンター「ラニ・ハウ・センター」に店を構えるほどに。

「お腹すいてる?」と聞かれて「もちろん」と答えると、「じゃあ、これを食べて!」とオススメされたのが「ロコラップ・ミール・ディール」。ショート&ロングライスなど数種類をブレンドして炊いたココナツライスと、パイナップルコールスロー、レタス、自家製のリリコイドレッシング、ロコソースを巨大なトルティーヤにのせ、たっぷりのチーズを足し、鉄板でカリッと焼いてぎゅっと巻いて完成。容器に入りきらないほどの大きさでずっしり。チップスとサルサ、レモネードも付いて20.50ドル。オアフ島なら1.5倍はするであろう質と量。メキシカンとハワイアンが融合した、ここでしか食べられない味を堪能した。

「ラニ・ハウ・センター」内にある「ロコラップ」。店内飲食もできる
「カリッカリの食感の絶品を作るから待ってて!」と作ってくれた
トルティーヤにたっぷりの具材、数種類の自家製ソースが絶妙に合っていた
「TOKYO」と書かれたTシャツを着て、サービス精神旺盛の対応だった

定番も、ひと口だけ

 ハワイ島といえば、やはり「コナブリュワリー」。安定の味に出会える。

コナブリュワリーのグリーンサラダ(16ドル)とコハラピザ(34ドル)。ビール(7.25ドル)

 行列ができていた「ウィリーズ・ホットチキン」。そもそもナッシュビル名物なのでチェーン店だと思っていたら、このコナの店だけらしい。

辛さを7レベルから選べるが、迷っていたら「スイートハワイアンぐらいがいいかもね」と勧めてくれた
3本入りでフライドポテトとソース付き(22ドル)。完全無添加のチキンで、サイドメニューもソースも手作りという

ゴルフデビューは、貸切状態のパブリックコースで

 ハワイ島でゴルフコースデビューをしようと決めていた。なぜなら、混み合うオアフ島と違い、平日にパブリックコースへ行けば、空いていてリーズナブルにゆっくり回れると思ったから。

 オンラインでほかの予約が入っていないことを確認し、コナにある「マカレイ・ゴルフクラブ」の午後遅いスタートを予約した。14時以降は1人59ドル(ハワイ在住者は35ドル)。レンタルクラブは1セット35ドル。

「ハワイなんだからTシャツでいいよね」と思っていたのに、Webサイトを読むと「襟付きシャツ着用」とのこと。「着るものがない!」「いや、あのゴルフシャツがあるではないか」。家に持ち帰って飾るはずだったマウナケアリゾートのシャツに、腕を通すことになった。

プレハブの受付(オフィス)でチェックインしていざコースへ

 いざ行ってみると、雰囲気はやっぱりカジュアルだった。気のいいスタッフのおじさまが1人、カート貸出所にもおじいさんが1人。「名門コースのロゴ入りシャツを着て空振りなんて恥ずかし過ぎる」と思ったが、ほかに誰もいないのだから、そんな自意識はどうでもいいとすぐに気づいた。

 この日は雨が降ったり止んだり。フアラライ山の中腹にあるコースなので、晴れていれば、海やマウイ島ハレアカラ山まで望めるという。フェアウェイのあちこちに孔雀やキジが歩いていて(ボールがどこへ飛ぶか分からないから危ない!)、イタチが走り抜けていく。そんな大自然のなかで、伸び伸びと珍プレーを楽しんだ。

孔雀が目の前を歩き回っているフェアウェイ
自然に囲まれ、カートを走らせて次のホールへ

「17時半にはカートを返してくださいね」と言われていたのに、気づけば17時。まだ8ホールという超スローペースで、結局10ホールで終了した。ネイバーアイランドでゴルフ。おもしろかった! 手軽なので、10年ぶり、20年ぶりという人も、プレイしてみてはどうだろうか。

名門ゴルフコースからパブリックコースまで選択肢が多いのがハワイのゴルフ場の魅力だと思った
大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。