地元誌編集長の「ハワイ現地発」

【ハワイ現地発】ビッグアイランドの休日 Vol.1 マウナ ケア ビーチ ホテルで過ごした2日間

「旅をするならどこへ行きたい?」と聞かれたら、私は相変わらず「ハワイ島」と答える。1年半ぶりのバケーションの行き先は、ハワイ島だった。なぜなら、昨年久しぶりに訪れたときに、人も街もあまりに優しくて、すっかり大好きになってしまったから……!

上空から望むラナイ島とその先にはマウイ島のハレアカラの山頂
ハワイの島々が赤土や緑に覆われているのを見ることができる

 オアフ島を飛び立ち、窓から見下ろせばモロカイ島、ラナイ島、マウイ島が次々と現われ、40分足らずでハワイ島のコナ空港(エリソン・オニヅカ・コナ国際空港)に到着。

 この空港は10年近く前から段階的に改装が進んでいるが、屋外に建物が点在するスタイルは変わらず。タラップを降りて地上に立つと、「ビッグアイランドに来た!」と実感させてくれる。新しくなったのは、エアコンの効いた11・12番ゲートの待合エリア。ここを抜けると開放的な中庭があり、すぐに空港の出口へ。この動線も以前のままだった。

タラップから地上へ。12・13番ゲートはひんやりとエアコンが効いた室内になっている
改装後も屋外に建物が点在するのがコナ空港(エリソン・オニヅカ・コナ国際空港)らしい

ロックフェラーが描いた「芸術と自然」のリゾート

 前半の滞在先は、コハラコーストにたたずむ名門「マウナ ケア ビーチ ホテル」。1965年にアメリカの実業家で環境保護にも熱心だったローレンス・S・ロックフェラー氏が、「芸術と自然」をテーマに開発した、ハワイ島初の総合リゾート。

 空港からクルマで約30分の溶岩台地に広がる敷地は約1800エーカー。ピンとこないので東京ドームに置き換えてみると約155個分。このなかに2つのホテルと2つのゴルフコースがあるのだから、壮大なスケールということが分かる。

空港から約30分、北へとクルマを走らせると巨大リゾート「マウナ ケア ビーチ ホテル」が登場する
低層の落ち着いた建物で、シンプルな入り口の向こうには海が見え、風が通る造りになっている

変わったもの、変わらないもの

 今回の目的の一つは、改装後のホテルを体験すること。2024年から2年をかけてこの春に大規模リニューアルを終えたばかり。コンセプトを保ちながら、どう変わったのか。

 結論から言うと、期待以上に素晴らしかった。きらびやかなラグジュアリーではなく、各所に文化遺産を携え、自然を邪魔しない改装で、木の温もり、風が抜ける建築、鳥のさえずり、緑や花々、目の前のビーチ、背後にそびえるマウナケア。この景色はきっと、開業当時から変わらない美しさなのだろうと感じることができた。

ホテルのすぐ前にはカウナオア湾の白砂のビーチが広がる
緑と風に包まれた廊下。その先には大きな大仏が置かれていた
穏やかな波のビーチでスタンダップパドルなどを楽しめる
サンセットを望むことができる特等席となるデッキも

 新設されたのは、海を見渡すフィットネスセンターと、大人専用のインフィニティラッププール。横には広々としたジャグジーも。プールから海と山を望むこの場所が心地よすぎて、フィットネスで汗を流してからプールとジャグジーへ、を1日2回も繰り返した。このほかに、11の屋内外のトリートメントルームを備えたスパも改装の目玉の一つという。

右手にフィットネスセンター、まっすぐ進むとインフィニティラッププール
新設された大人専用のインフィニティラッププール。奥にはジャグジーもある
自然美を感じながら頑張ると、きついトレーニングも耐えられる……?
ハワイの思想に基づいたトリートメントを受けられるスパ アット マウナケア

 客室は全252室で、私が宿泊したのはゴルフコースビューの部屋。重厚な木製インテリアで落ち着く空間で、広いラナイの正面にはゴルフコースのグリーン、横にはカウナオア湾の眺望が広がり、バスルームには深い浴槽も。室内に給水ステーションとウォーターボトルが用意されていたので、いつでも安心して水を飲むことができた。プルメリアデザインのロゴ入りのウォーターボトルはもちろん持ち帰って使用できる。

ゴルフコースビューの部屋の室内。ラナイも広く、デッキチェアも設置されていた
ロータリーの向こうに世界のゴルファーを魅了するゴルフコースが見える
プルメリアを模したロゴがデザインされたウォーターボトル
エスプレッソマシンのほか、ハーブティーやポットも揃っていた

 館内のあちこちには、太平洋、日本を含むアジア、ポリネシアの美術品が飾られていた。ビーチ沿いの散歩道や敷地内のガーデンを歩きながらアート巡りもできる。毎週土曜には館内の無料アートツアーがあるらしい。

館内のいたるところに、ハワイやポリネシア、太平洋、アジアのアートが置かれている
メインタワーのほか、海が目の前のビーチフロントウイングという建物も
館内の廊下はどこにいても風が通る。散策の途中で一休みしてみるのもよさそう
左の建物がビーチフロントウイング。ここから海へ抜ける道が続く

 なお、このホテルのシグネチャーといえば、マンタ。夜になると、その名も「マンタ」というレストランの近くで野生のマンタを観察できるのだとか。私も行ってみたけれど、その時間帯には会えず、残念……!

敷地内の散歩道。この道を進むとマンタスポットがある
大きなオウムが日中は放し飼いにされていた
マンタスポット。ここにマンタが集まるらしい
大切に保護されているサンゴ礁があり、魚を見られる

マジックアワーは海辺のレストランの特等席で

 ホテルの目の前に広がるビーチは、一部にサンゴがあり、カラフルな魚に出会える。ビーチベッドにタオルをセットしてもらい、スノーケル用のゴーグルとフィンを借りて(無料)海へ。泳ぎが不安な場合はライフジャケットも貸してくれる。そしてビーチベッドで昼寝をしたり、本を読んだり、また海に入ったりして1日のんびりするという最高に贅沢な過ごし方ができる。

透明度の高い海のなかで、黄色や縞模様のカラフルな魚をスノーケリングで見ることができる
ビーチで何もせずに、のんびり過ごすのが最高の贅沢。デジタルデトックスにも最適な場所

 ディナーは予約が必須と聞いていたにも関わらず、日中にのんびりし過ぎて当日に「コッパー バー」へ予約を入れようとしたら、空いていたのは遅い時間だけだった。カウンター席やテイクアウトにして絶景ポイントで食べることもできると勧めてくれたのだけど、ビーチにあるカジュアルなレストランバー「ハウツリー カンティナ」に行ってみると、これが大正解だった。

絶景を見下ろしながら食事ができるレストラン「コッパー バー」
オンザビーチのカジュアルレストラン「ハウツリー カンティナ」

 オンザビーチで、夕陽が海に沈む様子を眺めながら食事を楽しんだ。高級リゾートのなかにありながら、値段も手頃。夕日がまぶしくて奥の席を選んだが、お勧めは一番海側の席。日が沈んだあと、空がオレンジ、ピンク、紫へと変わっていく様子を特等席で見ることができるから!

サラダやメキシカンフードがメニューに並ぶ
太陽が正面の海に沈む瞬間
オリジナルマルガリータ(24ドル)
ビーチバーで1杯だけ楽しむのもいい!

旅の記念は、ロゴグッズ

 旅の楽しみといえば買い物。私は訪れた先の記念に、ロゴ入りのグッズを買うことにしている。今回は、始めたばかりのゴルフとテニスのショップをのぞいてみた。

レストランで使用する野菜を育てているウルガーデン。この先にテニスコートがある
海の目の前に位置するシーサイドラケットクラブの入り口がショップになっていた

 9面のオーシャンテニスコートと8面のピックルボールコートの隣にあるテニスショップでは、一部の商品が半額セール中! 背中にマンタがデザインされた長袖を25ドル、Tシャツが16ドルでホテルのショップとは思えないお得感だった。サンバイザーもゲットした。

 ゴルフショップでは、ハワイアンキルトのような柄でマウナケアリゾートのロゴが入ったゴルフシャツに、ひと目惚れ。125ドルという値段に少しためらいつつ、ワイキキのアラワイゴルフコース横の打ちっぱなしで、奮闘している自分に「いつかこのシャツを着てコースを回る!」という目標として購入した(まさか、このシャツを着る日が数日後に来るとは……! その話は次回に)。

テニスとピックルボールコート全17面を有するハワイ最大級の規模を誇るラケットクラブ
「海越え3番ホール」が有名なマウナケアゴルフコースのショップに行ってみた
テニスのショップで50%オフだった長袖Tシャツとサンバイザー
このゴルフシャツが素敵で、超初心者でも勇気を出して購入!

2泊で確信したこと

 たっぷり満喫した2泊3日。このホテルは、継承すべきものを残し、ハワイ島へのリスペクトを大切にしながら、快適で清潔なリゾートに生まれ変わっていた。

 ゴルフをする人だけでなく、レイ作りやクラフト、ビーチアクティビティなどが毎日スケジュールされ、キッズプログラムもあるので、家族連れでも大人だけの旅でも、それぞれのペースで過ごせる。

 そして何より印象的だったのは、ここで働く人たちの温かさ。パーキングスタッフ、チェックインの瞬間、掃除や庭の手入れをしている人たち、もちろんレストランでも、誰もが笑顔で「ハイ!」と声をかけてくれる。私にとって、これが旅で一番大切なこと。このアロハのホスピタリティがハワイ島には静かに根ざしているのかもしれない。

高級リゾートは数あれど、ハワイ島の魅力に浸るならこのホテルはとてもいいと思った
大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。