ボーカリスト琴音の音楽旅
冬の滋賀県長浜、ひとり旅! レトロ建築と美味しいお酒を満喫しました
2021年12月25日 00:00
クリスマスの飾り付けからお正月の準備と、年末感が強まってきましたね。感染者数も落ち着き、まだまだ油断はできない状況ですが、今年は帰省する方も少なくないのでは?
私は東京都出身ですが母の実家は福井県にあります。子供のころから長いお休みのたびに福井の祖父母に会いに行っていたので、私にとっては故郷といえる場所です。
その福井県からほど近い、滋賀県長浜に子供の頃連れて行ってもらった記憶があります。
おそらく6~7歳ごろだと思いますが、レトロな建築物、明治・大正時代にタイムスリップしたかのようなオルゴール館、ニッキ味のジュース……。
うろ覚えですが、ものすごく心惹かれたのを覚えています。大人になってからずっと長浜に行ってみたかったのですが、東京からだと少し遠い……ので今回は福井に帰るついでに、ぶらり途中下車の旅をしてみました。
醸造所もあり、美味しいお酒がたくさん飲める「長浜浪漫ビール」
昼過ぎにJR長浜駅に到着し、特に地図を見るわけでもなく、まずは気が向いたままに散策してみました。すると、だんだんおもしろい建物が見えてきます。歩いていると、「長浜浪漫ビール」の看板を発見。
昼から飲むと眠くなっちゃうかな~、と思いつつ建物を見たらとっても素敵!ということで、ランチはこの長浜浪漫ビールのレストランに決定。こちらは醸造所も兼ねているそうで、クラフトビールやクラフトウイスキーも飲めちゃうんです。
まずは期間限定の栗を使ったビール「マロンエール」と、おつまみに「3種の伊吹ソーセージ(粗挽き、ペッパー、チリ)」を注文しました。テイスティンググラス(150mL)からピッチャー(1600mL)までサイズがあるので、色んな種類を少しずつ飲みたい人方も、大勢でたくさん飲みたい方にも対応しています。ソーセージもパリッとしていて美味しかったです。
続いては長浜発ブレンデットモルトウイスキー「AMAHAGAN」の「Edition No.1」を炭酸割りでいただきました。
ほんのりとダークラムを感じさせるような甘い香りのウイスキー。炭酸で割ることでキリッとした飲み口に。こりゃ美味い!
そしておつまみは「サルサソースのナチョス」を注文。うーん、ランチというか完全に昼飲みになっているような。
ほろ酔いでトイレに行くと、樽ウイスキーを手詰めで持ち帰れるという黒板を見つけてしまいました。レストランで飲んだウイスキーが美味しかったので、記念に購入することに。
シェリー樽とスウェーデン樽が選べて、スウェーデン樽をチョイス。スタッフさんが丁寧に説明、アテンドしてくださいました。クラフトビールも福井へのお土産に(自分用に?)たくさん買ってしまいました。
まるい食パン? 「つるやパン まるい食パン専門店」からの、レトロ好きにはたまらない「旧開知学校」
長浜浪漫ビールを出て、近くにかわいいパン屋さん「つるやパン まるい食パン専門店」があったので入ってみました。「まるい食パン」……? オシャレな店内には、細長いバームクーヘンのようなパンが。
そう、これがまるい食パン。確かに、食パンが四角くなくてはいけない決まりはありませんよね。まるい食パンのハーフサイズと、フレンチトーストを購入。ちょっぴりカスタードの入ったフレンチトーストは、もっちりしつつ甘さ控えめで絶妙なバランス。
プレーンのまるい食パンは翌日トーストにしました。さっくりとした食感で、四角い食パンより食べるときに出るパンくずが少ない気が。このつるやパンは、たくあんを刻んでマヨネーズと和えてパンに挟んだ「サラダパン」でも有名です。その発想力に脱帽。
続いては旧開知学校に行きました。こちらは水曜は内部も見れるそうですが、訪問日はあいにく木曜でNGでした。明治7年に建てられたという洋風の木造校舎は、今でも雰囲気抜群。
国の登録有形文化財になっているのもうなずけます。現地に行ってみたら、現在はどうやら1階にバーがあるような様子。夜に再訪することにして、念願の黒壁オルゴール館へ向かいます。
子供のころの思い出の場所「黒壁オルゴール館」「黒壁ガラス館」
子供のころに行ってからずっと忘れられない、「黒壁オルゴール館」に到着しました。私が子供のころに行ったオルゴール館から場所は移動したそうですが、雰囲気は当時のそのまま。
当時働いていたスタッフさんにそのことをお話して、昔話に花が咲きました。どのオルゴールも素敵でしたが、記念にジュエリーボックス型のオルゴールを購入。オルゴールの音色って、本当に心が癒されるんですよね。
デコレーションオルゴールの体験教室もあるので、いつかそちらもチャレンジしてみたいなぁ。
続いて、「黒壁ガラス館」に行きました。こちらはオルゴール館よりも少し大きい建物で、2階では世界各国のガラス文化を堪能することができます。もちろん、購入も可能です。母の誕生日が近かったので、ガラスのブローチを購入しました。
黒壁銀行の愛称で親しまれていた明治時代の建物がレトロであり、壮麗。それに美しいガラス、ランプ、食器……。ちょっと素敵過ぎて鼻血が出そうでした。そして、子供のころに長浜に連れてきてもらったから、私はレトロなものやヨーロッパのデザインが好きなのかしら、と物思いに耽ったり。
子供のころの自分が素敵、と思ったものが今でも大好きなので、人間ってそう簡単に変わらないんだと実感しました。
和の気分の「分福茶屋」、絶品鶏そばの「號tetu」でお腹いっぱいの休憩に
少し散策して歩いたので、ここらでお茶でもして一息、ということで「分福茶屋」に入りました。
コーヒーとこのお店の商品の「ぶんぷく餅」のセットがあったので、そちらを注文。和風の雰囲気だけど、コーヒーも選べるのがうれしい。そして、このぶんぷく餅がどんなものか分からずに頼んだのですが、とっても美味しい!
モチモチの生地が少し焼いてあって、粒あんと黒胡麻風味の2種類のお味でした。あんまり美味しかったので、家族へのお土産に追加注文しました。
そして、お昼はビールを飲みおつまみしか食べていなかったので、お腹にたまるものが食べたくてラーメン店「號tetu」へ。
お店の方にお勧めを聞いて、数々の賞を受賞している「濃厚鶏SOBA」を食すことにしました。
おおおおお、このスープ、只者ではない! マジで濃厚。これだけでご飯3杯は食べられそうな勢いです。踊り出したい衝動に駆られながら、1人黙々と食す。無の境地に達するほど、鶏の旨味しか感じられません。
太めの麺だからこそ、この濃厚鶏スープに立ち向かえてる感あり。うーん、長浜は素敵な建物ばかりだし、こんなにクオリティの高いラーメンまであって、ちょっとすごすぎやしませんかね。
まるで海外にいるみたいな気分になれるバー「2nd BOOZE」
美味し過ぎるラーメンをいただいたあとは、開店を待っていた旧開知学校1階にあるバー「2nd BOOZE」へ。樽出しのお酒もあるということで、まずはめずらしい樽出しのミード(ハチミツ酒)をオーダー。
ミードは人類1番最初にできたお酒、と言われていてハチミツからできたお酒です。ほんのりとハチミツの風味がしつつ、甘さはそこまでガッツリこなくてスルスルと飲めます。
そして、オススメメニューにあったアイラウイスキー「BIG PEET X'mas2021」を水割りで注文。アイラ系というのと、ラベルのイラストからなんとなく強烈なお味だろうな、と思ったら、本当に強烈なピートの香りとアルコール度数の強さ。うーん、でも飲兵衛としてはこの香りが堪らないんですよね。
続いて、カウンターの目の前に置いてあって気になっていた、長浜浪漫ビールの長濱蒸留所が歌舞伎座とコラボした「AMAHAGANワールドモルト歌舞伎座エディション」というウイスキーを最初はストレートで、そのあと少し氷とお水を足してもらってハーフロックでいただきました。
こちらはシェリー樽ということで甘い芳醇な香りに鼻口をくすぐられる~。舌だけでなく、口から鼻に抜ける香りが最高に気持ちよいです。
美味しいウイスキーとバーテンダーさんとのおしゃべりと……。まるで日本にいないような感覚に陥りながら、楽しい時間を過ごせました。
この2nd BOOZEは築150年は経つ旧開知学校の1階なので、木の柱にペンキを塗っても木が生きているのでペンキが剥がれたり、木から蜜が出ている部分もあるそうです。
古い建物が好きな私としては、こんなお店で美味しいお酒が飲めるなんて夢のようでした。子供のころに行ってから、ずっと行ってみたかった長浜に再訪して、思った以上に素敵な街でとてもうれしかったです。
お酒を飲んでばかりでしたが、今回は大人ならではの楽しみ方ができたかと思います。