ボーカリスト琴音の音楽旅

古代エジプトへタイムスリップ!? ピラミッドからアブシンベル神殿まで女子旅エジプト編

今回は幼なじみとエジプト~ギリシャの旅。まずはエジプト編をお届けします

 一緒にパリに行ったり、雪見風呂に入に山形に行ったりしている幼馴染の友人と、久しぶりの海外旅行に行ってきました! 場所はなんとエジプト! 私にとって初めてのアフリカ大陸です。

 きっかけは、その友人がピラミッドに行く夢を連続で6回も見たことでした。もともと、彼女のお父さんはギリシャ、エジプトをルーツに持つカナダ人。というわけで「これはご先祖さまに呼ばれているんじゃ!?」と2人で大急ぎでツアーを探し、エジプト、ギリシャを周遊するツアーを発見! 速攻で予約し、初めてのエジプト~ギリシャ旅行になりました。今回はエジプト旅行についてお届けします。

 成田空港を夜に出発するエミレーツ航空で、まずはドバイ国際空港に到着。空港の絢爛豪華さにビビりながら乗り換えて、無事にカイロへ。今回の旅は、ガイドさんが一緒の旅ですが、まずは現地のアシスタントさんと合流しました。

 合流したムスタファさんはいきなり冗談で私たちを和ませてくれるとても陽気な人で、エジプト入国の際のビザの購入も、手伝ってもらいました。ビザをパスポートに貼り付けて、入国します。そして、カイロ観光のガイドのハニさんとドライバーと合流しました。

 エジプト旅行の1日目がスタート! まずは、モハメド・アリモスクを見に行って記念撮影。訪れたのは3月中旬でしたが、日本のゴールデンウィーク時期のような爽やかな気候で、すごく気持ちよかったです。

 ここから、エジプト考古学博物館を目指します。車内から見える景色が、すごく面白かったです。色んな国を旅行している私ですが、アフリカ大陸は初めてです。市場や、人々の様子などかなり新鮮でした。

エジプトへの入国ビザ
左はガイドのハニちゃん、右はアシスタントのムーちゃん(ムスタファさん)
モハメドアリムスク
基本的に横断歩道はなく、歩行者は車道をガンガン横断してます

 交通渋滞も、カイロの深刻な都市問題だそうです。そんな風景を見ながら、エジプト考古学博物館に到着! 一歩足を踏み入れるとそこはもう古代エジプトの世界! 圧巻のファラオ像のお出迎えです。ガイドさんの説明を聞きながら、進んで行きます。私たちは、追加料金のかかるミイラ室には入りませんでした。そしてツタンカーメン王の黄金のマスク!! 謎多き少年王のマスクは、本当に美しかったです!

エジプト考古学博物館
入口すぐの像。館内で撮影するには有料のカメラチケットが必要。入場料とは別に50エジプトポンド(約300円、1エジプトポンド=6円換算)支払います
庶民の暮らしを表現したものだそうで、これはパンが焼けるのを待つ人
ラヘテプと妻ネフェルトの像
ネフェルティティ王妃の像
古代のアクセサリー
ツタンカーメン王の黄金のマスク

 考古学博物館をあとにして、お次は「エジプトといえば!」のギザの三大ピラミッドを目指します。1番大きいクフ王のピラミッドで記念撮影をし、1番小さいメンカウラー王のピラミッドの中に入りました。玄室は厳かで、ここに王が死後眠っていたかと思うと厳粛な気持ちになりました。

 そして、ラクダに乗りました! 意外とアップダウンが激しくて、普段運動していない人にはキツイかも!? 砂漠での旅をちょっとだけ体験できました。そして、最後はトドメのスフィンクスです! 観光名所(?)という「KFCスフィンクス店」もしっかり見てきました。

 友人が、名前を入れた「カルトゥーシュ」というペンダントヘッドを作りたいということで、オーダーメイドできるお土産屋さんへ。私はエジプトの民族衣装「ガラベーヤ」を2着購入しました。ここから、やっとホテルに向かいます。

 今回は立地のよさとリッチに「InterContinental Cairo Citystars(インターコンチネンタル カイロ シティスターズ)」という、ショッピングモール隣接のホテルに宿泊。その豪華さにビックリ! よい香りがホテル全体に漂っています。

 しかし、ここでもまた珍事件。友人の携帯電話はホテルのWi-Fiがつながるのに、私のだけつながらず。翌日はアブシンベル神殿近くのホテルに泊まるので、取り敢えず気にせずにお部屋へ向かいました。

 部屋に荷物を置いて、この日は隣接のシティスターズ・ショッピングモールで夕食。たくさんあるお店から、インド料理店に入りました。カレーを注文しても、なかなか出てこない! 友人が店員さんに聞いたところ、やはり注文が通っていなかったようで、かなり待ってやっとカレーが到着! でもこれが激ウマ!! 日本で食べるカレーよりも濃厚、具沢山でチーズナンもカッテージチーズのようなチーズで爽やかなお味でした。そして、料理を出すのが遅かった分、ココナッツアイスクリームのサービスが。そして、なぜか「あーん」と食べさせてくれるサービスまで!?

 最初はどうなることかと思いましたが、最終的には美味しく楽しく食事できました。翌日は朝早くからアブシンベル神殿観光のために移動するので、食事のあとはホテルに戻り休みました。

ギザの1番巨大なクフ王のピラミッド
1つ1つの石がすごく大きくてビックリ!
友人と記念に1枚
1番小さなメンカウラー王のピラミッド
メンカウラー王のピラミッド入口
ラクダに乗りました!
スフィンクス
1日ガイドしてくれたハニちゃんと記念撮影
有名なKFCスフィンクス店
お土産屋さん。象嵌細工の小物など
お土産屋さんのおじさん
ホテル「InterContinental Cairo Citystars」のロビー
巨大なシティスターズ・ショッピングモール
インド料理店
チキンカレー
料理が遅れた分、ココナッツアイスをサービスしてくれました

 2日目は朝4時起床! 4時半にホテルロビーに集合して、クルマでカイロ空港に向かいます。カイロ空港7時発の国内線で、アスワン空港まで約1時間半で到着。こちらのガイドさんと合流して、まずはイシス神殿観光に向かいます。イシス神殿は、ナイル川の上にあるフィラエ島に存在しています。アスワン・ハイ・ダムを臨みながら、モーターボートに乗ってイシス神殿に到着。

 プトレマイオス朝に建てられたというイシス神殿は、古代エジプト文明に対するリスペクトを込めた神殿でした。イシス女神と、ハトフル女神、王の権力を示すレリーフが印象的です。愛の女神として音楽や芸術を司るハトフル女神を祀った小さな神殿もあります。緑豊かな島と、太陽と、まるで天国のようでした。

 イシス神殿からまずは香水瓶屋さんに向かいました。ガラス細工で作られた香水瓶は、女子ならときめかない人はいないのでは? 香り付きオイルの販売もしていて、エジプトならではのめずらしい蓮の香りのオイルとお土産用の香水瓶を購入しました。

アスワンからアブシンベル神殿をガイドしてくれたムハマードさん。シャツに注目!「瞳キラキラ 胸はって」
モーターボート
お土産のアクセサリー屋さん
島にそびえ立つイシス神殿
神殿の柱は蓮の花がモチーフ
イシス女神のレリーフ
ナイル川から見たハトフル神殿
香水瓶、香り付きオイル屋さん。日本語対応スタッフもいます。
美しい香水瓶たち

 香水瓶屋さんから、念願のアブシンベル神殿を目指します。途中スーパーマーケットで、ランチ代わりのお菓子を調達し、約3時間ほど砂漠のドライブです。道中、人生で見ることができるか分からないと思っていた蜃気楼もたっぷり見られました! 途中、休憩を挟みつつ、またクルマに乗り、ガイドさんオススメのアラビックミュージックをYouTubeで聞いたり、お菓子を食べたりしながら楽しく移動できました。

 日差しがキツイと覚悟していたアブシンベル神殿でしたが、この日は16時ごろの到着で、心地よい太陽の光で神殿を見学できました。ただ、前日のピラミッドもですが、それでも日本よりかなり日差しはキツイので、薄手の長袖とつばの広い帽子はあった方がよいと思います。サングラスは必須ですね!

 エジプト王朝で、もっとも権力を誇ったとされるラムセス2世が建設したアブシンベル神殿。その巨大さ、荘厳さ、圧倒的な存在感は筆舌に尽くしがたく、何を言っても薄っぺらくなるほどの素晴らしさでした。外観もですが、神殿内のレリーフが素晴らしかったです。一流の職人による、現代に残された最上級の芸術を堪能できます。

 隣にある、ラムセス2世の愛妃ネフェルタリ王妃とハトフル神を祀った小神殿も、アブシンベル神殿が男性的な強さ、権力を象徴しているとすると、こちらの小神殿は女性的な優しさ。音楽と愛の女神ハトフル神の芸術を愛でる、たおらかさを感じられます。個人的には、この小神殿に流れる温かな空気がとても気に入りました。

アブシンベルへ向かう砂漠!奥に蜃気楼も写っています
途中立ち寄った休憩所。このスフィンクスのイラストはエジプト人的にも変らしい
巨大さに圧倒されてしまうアブシンベル神殿
至聖所までのオシリス神の柱
ラムセス2世のカデシュの戦いの様子
至聖所。神と並んで右から2番目にラムセス2世が鎮座。1番左の闇の神プタハ神にだけは光が当たらない
古代エジプト人が太陽を神と崇めるのも頷けます。アブシンベル神殿と太陽
ラムセス2性の愛妃ネフェルタリとハトフル女神に捧げられた小神殿
ハトフル女神の柱
ネフェルタリ王妃と女神たち
入り口の鍵と古代のレリーフっぽく(?)記念撮影。しかし、門番にチップをねだられます

 日が暮れる前にアブシンベル神殿を出て、ホテルへ向かいます。アブシンベル神殿周辺にそれほどホテルはなく、今回は「Seti Abu Simbel Hotel」に宿泊しました。

 このホテルがとても素晴らしいホテル! 部屋はコテージタイプで、バルコニーに絶句! 美しい夕焼けと湖が眼前に広がっていました! 友人とテンションMAX、絶叫しながら写真を撮り、イスに座りのんびり夕焼けを眺めます。遠いエジプトに来て、こんなに素晴らしい景色、シチュエーション、鳥の声、鮮やかな花々。長年の付き合いの信頼できる友人と過ごす、かけがえのない時間に感謝しました。

 絶景を堪能して心のエネルギーは満タンでも、胃袋はガス欠寸前! 「花を愛でるけど、団子も大事!」な2人はホテルのレストランで夕食。ビュッフェスタイルで、色とりどりの野菜、エジプト料理から、パスタなどの食べ慣れた料理までさまざまな料理が並びます。お腹いっぱいビュッフェを堪能したあとは、ホテル近くの喫茶店で水タバコを楽しみました。りんご味を友人とシェアして、夜のエジプトでのんびり「chill time」でした。

ホテルから見えた夕日
ホテルのお部屋
ホテルレストランのビュッフェ
久しぶりの野菜
ホテル近くの喫茶店
エジプトでは、喫茶店で水タバコを楽しむのがポピュラーだそうです

 3日目は5時20分にホテルを出発して、夜明けのアブシンベル神殿へ。太陽を神と崇めていた古代エジプト人は、太陽が昇るのをどのような気持ちで眺めていたのでしょうか? 想像しただけで胸が高鳴ります。何千年のときを経ても、変わらないものがあるのかと思うと歴史のロマンを感じずにいられません。

 もう一度アブシンベル神殿内部を見学してから、太陽が昇るのを待ちます。少しずつ、朝靄に包まれた山々が白んでいるところと、陽の光とが混ざり合っていきます。神々の存在を疑う余地もないような、幻想的な光景が広がります。少しずつ、山から太陽が顔を出して、圧倒的な光で我々とアブシンベル神殿を包んでいきます。

 何かに許されるような、包まれるような、魂が喜びに満ちている素晴らしい体験ができました。魂が蘇るのだとしたら、前世の私はこのエジプトの地を踏んだことがあったのでしょうか。感動に包まれたまま、私は小神殿、友人はアブシンベル神殿を見学して、いったんホテルに戻りました。

 カイロに戻るため、アスワン空港へクルマで移動。休憩を入れつつ約4時間のドライブです。日本人には非日常的な砂漠の景色を見ながら、あっという間でした。お世話になったガイドさんと別れを惜しみつつ、チェックインをしたらなんと飛行機が整備不良で約2時間の遅れ! ほかの便に変えられないかトライするも満席で、おとなしくアスワン空港で待ちました。なんとか無事に出発して、カイロに到着。

 1日目に夕食をとったシティスターズ・ショッピングモールへ。ここはとにかく「でかい!」「広い!」「巨大!」、日本にはないブランドのお店などで女子らしく爆買いしました。

 フードコートもあり、お夜食にサラダをいただきましたが、エジプトの人は夜行性なのか、夜の23時でもフードコートでたむろして盛り上がっています。イスラム教でお酒を禁じられているからか、食事の場や喫茶店で友人と過ごすのが一般的なようです。お買い物してクタクタになり、部屋に到着してあっという間に寝てしまいました。

 エジプト最終日の朝は、ホテルの豪華な朝食をとってから出発。お世話になったアシスタントのムーちゃんと別れを惜しみ、アテネに向けて出発です。親友と素晴らしい遺跡を回り、彼女がエジプトの人にエジプトの血が入っていると言うと、みんなうれしそうに大歓迎してくれました。

 小さなころから憧れていた古代エジプト文明の遺跡は、実際に見てみないと分からないくらい偉大過ぎて、本当に来てよかったです。そして、友人のルーツ、死後の世界、魂は蘇るという古代エジプトの信仰から「人間はどこから来てどこに行くのだろうか?」と改めて考えてしまいました。古代エジプトの人々は、答えを知っていたのかも知れません。

 壮大なピラミッド、アブシンベル神殿など願いを込めて作られた何千年も前の遺跡にただただ感動するばかりでした。次回は、引き続き周遊のギリシャ・アテネの旅です。アラサー女子旅は続く!

夜明け前のアブシンベル神殿
朝日が登ってきました!
朝日と共に記念撮影
朝のSeti Abu Simbel Hotel。かわいすぎるホテルでした
ホテルの部屋のバルコニーからの景色。天国があるとしたらこんな感じ?

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/