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ランバームービングシステムで肩への負荷を軽減した「ace.GENE EVL-3.5LP(62018)」

ace.GENE EVL-3.5LP(62018、15.6inchPC対応):2万9000円(税別)

エース MD本部 デザインセンターR&D課の若生然太氏

 世の中にあふれる旅行グッズだが、価格やデザインだけで選んでしまってはもったいない。メーカーの担当者に企画コンセプトを聞いてみると、新たな魅力が発見できるかもしれない。

 エースは、ランバームービングシステムで肩への負荷を軽減したビジネスリュック「ace.GENE EVL-3.5LP(62018)」を発売した。同社 MD本部 デザインセンターR&D課の若生然太氏に開発の狙いを伺った。

――開発の経緯を教えてください。

若生氏:肩の負荷を軽減するリュック開発に取り組む中で、リュックを左右に大きく揺らしながら歩く歩行者に目が留まり、原因を掘り下げていったことがきっかけです。

 腰への負荷の分散は、肩の負荷を軽減する上でやはり無視することのできない効果的な解決策だと思います。

 中でもウエストベルトは腰への負荷分散の最も代表的な方法ですが、拘束される不快感が強くビジネスシーンにはマッチしないと考えたため、体に余計な拘束を加えずに腰で荷重を支えられる新たな方法を模索しました。

――どんな機能があるのでしょうか。

若生氏:リュックユーザーの悩み「肩の負荷」「服の摩耗」「背中の蒸れ」を一挙解決する新構造「ランバームービングシステム」を搭載したビジネスリュックです。ランバームービングシステムの使用によって、以下のような検証結果が得られました。

肩の負荷を軽減(※1):歩行サイクルを通じた両肩の荷重は、背面がフラットなリュックに比べて可動式ランバーパッドでは平均で13.7%軽減。荷重のピークで15.5%軽減します。
服の摩耗を軽減(※1):腰とパッドの接触面がずれないよう骨盤の動きに合わせてランバーパッドが可動するため、往復摩擦を抑えられ、生地の摩耗量を94.4%軽減します。
背中の蒸れを軽減(※2):背中と腰のパッドによって、リュックと背中の間に空気の通り道が確保され蒸れを軽減。背部の放熱性が20.5%向上しました。

※1.リュック重量:6kgの検証結果。数値には個人差があります。
※2.サーマルマネキンを用いた熱量計測結果。

――こだわりのポイントは?

若生氏:肩こりや腰痛の要因となる肩の負荷軽減のための構造として、荷重を腰に分散するランバーパッド(腰パッド)があります。歩行時の骨盤は周期的な回旋・傾斜運動を行っており、動きに合わせて胸郭と骨盤の相対位置が変化するため、これまでの固定式のランバーパッドでは荷重を常に適切な位置で支えることが非常に困難でした。そこで骨盤の動きに合わせてランバーパッドが3軸方向に可動して荷重を動的に支える新構造にこだわりました。

ace.GENE EVL-3.5LP
ランバームービングシステム

――どんな人に使ってもらいたいですか?

若生氏:日常的に重いリュックを持ち歩く方や、テレワークでパソコンの持ち運びが増えた方には試していただきたいです。説明だけでは十分にお伝えできない部分も多いので、ぜひ一度背負って効果を実感いただければと思います。今までにない背負い心地や感触をお届けします。

――ありがとうございました。