週末駅弁
新宿駅「旬彩幕の内 春はればれ」
2025年6月13日 12:00
小田原へ向かう小田急線の車内で食事を済ますべく、新宿駅で購入したのは東華軒の「旬彩幕の内 春はればれ」です。東華軒は明治時代から続く小田原の老舗お弁当屋さんで、小鯵押寿司など魚料理のラインアップが充実している印象があります。これから向かう目的地の駅弁を出発駅で購入するのはちょっぴり変な感じでした。
春らしいデザインのパッケージを開けると9つに分かれたグリッド状の幕の内弁当が現われます。下段は3種のご飯。たけのこご飯、茶飯、そして小梅の乗った白飯が並んでいます。どれも淡く優しい味付けが春らしさを感じます。
中央にあるのは柚子胡椒の乗った甘鯛の塩焼き。ちょっぴり塩味が強めの味付けと柚子胡椒の相性がよく、しかも厚みもあり食べ応えも上々。ほんの9分の1のスペースの一品ですが、主役級の存在感は東華軒らしさを感じます。甘鯛にの下に隠れている蕨煮はちょっぴり甘さを感じる優しい味で、そのコントラストもなかなかいい感じです。
筍の土佐煮はかつお節の味が強めでシャキシャキ感があります。椎茸や蓮根の煮物は素材の味と歯応えを残したあっさり味。切り干し大根にはしっかり味が染みていて、こちらもメリハリのある組み合わせ。筍や海老の天ぷらは調理から食べるまでの時間が比較的長い駅弁でありながら衣の食感がいいのもポイントです。また、ピンクの色が映える大根の漬物はかなりさっぱりとしています。
肉類に目を向けると唐揚げはちょっぴり濃いめの味付け。トロッとした餡がかかった筍鶏そぼろはかなり甘めの味付けでお弁当全体のなかでもかなり異彩を放っています。
甘かったり、塩味が強かったり、味が濃かったり、淡かったり、一つ一つの味がかなり個性的で味の幅が広いのに、それでいてバラバラ感がなくソツなくまとまっていて、全体でしっかりと春らしさを感じるという不思議なお弁当でした。
「旬彩幕の内 春はればれ」
価格: 1300円
販売駅: 小田急線 新宿駅
購入場所: 小田急線新宿駅構内オアシスステーション
購入日: 2025年3月28日



























