週末駅弁

沼津駅「復刻弁当」

「復刻弁当」

 今回紹介する駅弁は昭和時代のデザインを復刻させた掛け紙が楽しい「復刻弁当」です。こちらのお弁当は名古屋めしの駅弁を数多く手掛ける松浦商店のもので名古屋駅を中心に販売されているものですが、今回は沼津駅で購入しました。

オーソドックスな幕の内弁当です

 掛け紙は個性的ですが、お弁当の中身はいたってオーソドックスな幕の内弁当です。真ん中に梅干しがのった白いご飯、煮物(ごぼう、竹の子、椎茸、鶏肉)、焼き鯖、白身魚のフライ、玉子巻き、牛肉の炒め煮、かまぼこ、ひじき煮、くり豆、桜漬けと地味目なラインアップながらとても充実した内容です。

肉、魚、野菜が揃ったおかずはとても充実しています

 焼き鯖や煮物は濃すぎず素材の味を1つ1つ楽しめる味付け。牛肉はすき焼き風、玉子巻きはほんのり甘く、くり豆はかなり甘いデザート的な存在です。全体的には和風なので味のバランスを考えると白身魚のフライは醤油が似合います(実際添付されているのは醤油のみ)。

 定番のおかずのオンパレードといった内容で派手さはないけど、どれをとっても美味しく小鉢のおかずがたくさん並んだ定食を食べているような感じです。

牛肉の炒め煮、竹の子や椎茸の煮物、桜漬け
焼き鯖、白身魚のフライ
玉子巻き、かまぼこ、くり豆、ひじき煮

 筆者が駅弁を選ぶときにはなるべく、その土地土地の風情を感じるものを選ぶようにしているので、今までは幕の内弁当を選ぶことはあまりありませんでした。

 今回も漁港のある沼津らしい海鮮系の駅弁を期待したものの購入が夕方だったせいか、そのようなお弁当はすべて売り切れでした。まあ、大きなターミナルでもない在来線の駅ではよくある話ではあります。しかしながら今回の「復刻弁当」は結果オーライ、きちんとした食事にありつけた感じがして満足できました。

昭和43年から47年ごろまで使われていた掛け紙の復刻版。当時の価格は150円

 今回購入した駅弁の掛け紙のデザインは昭和43年から47年ごろまで使われていたものの復刻だそうで、C11形蒸気機関車が描かれています。

 C11形は昭和7年デビューながら長期にわたり製造されたモデルで現存している個体も多く、まだ運用されていたり、全国各地の公園に保存されていたり、きかんしゃトーマスに変身したりと、今でもさまざまな場所で出会うことの多い蒸気機関車です。

 ちなみにTVの街頭インタビューなどで関東圏の人にはおなじみの、JR新橋駅前に展示されている機関車もこのC11形です。

 掛け紙には「汽車100年シリーズ(13)」とも記されています。つまり、これまでも12種類の汽車が登場したようで、これからも続々と登場するのかもしれません。ちょっと楽しみです。

「復刻弁当」

価格: 790円
販売駅: 沼津駅
購入場所: 南口改札外 ベルマート沼津
購入日: 2023年2月12日