週末駅弁

豊橋駅「三色稲荷」

「三色稲荷」

 今回紹介するのは豊橋駅の「三色稲荷」です。稲荷寿司は豊橋駅の名物駅弁だけあって駅構内で販売を手がける壺屋でもさまざまな種類の稲荷寿司が販売されています。そのなかで定番の稲荷寿司、わさび稲荷、ちりめん山椒の稲荷の3種類がセットになったものが「三色稲荷」です。

稲荷寿司、わさび稲荷、ちりめん山椒の稲荷の3種類

 豊橋駅が開業した翌年、明治22年から駅構内で営業を開始した壺屋が明治末期から販売を始めたという稲荷寿司はまさに豊橋駅の歴史とともに歩んできた駅弁といえるでしょう。ちなみに掛け紙の基本デザインも半世紀以上変わっていないようです。

 中身は7つの稲荷寿司が入っていて、特に付け合わせのようなものはありません。甘めに味付けされたお揚げのなかに酢飯を俵形に包んだ稲荷寿司は東日本の人にはなじみのあるものだと思います。お揚げの味はちょっぴり濃いめで酢飯の酢はちょっぴり薄めという印象です。この普通の稲荷寿司が3個。

壺屋の伝統の味 稲荷寿司

 ちりめん山椒入りが2個、わさび菜入りが2個と紅生姜が小袋で添付されているもののとてもシンプルな構成です。ちりめん山椒は山椒の味が強く主張していているタイプ。わさび菜入りは刺激こそ少なめながらわさびらしい味はしっかりと感じるもので、それぞれの味の違いを楽しめます。

わさび稲荷
ちりめん山椒の稲荷

 男性なら一口でも食べられそうですが、2口で食べるのがちょうどよいくらいのサイズ。今回は訳あって豊橋から浜松までの1区間だけを新幹線移動するという筆者にとって非常にレアな環境でいただきましたが、わずか12分の乗車時間でもあまり慌ただしさを感じなかったのは、こういうスタイルの食べやすいお弁当ならではです。

「三色稲荷」は、味のバリエーションも楽しみながらサクッと短時間で食事をすませられる、満足度の高いお弁当でした。

「三色稲荷」

価格: 680円
販売駅: 豊橋駅
購入場所: JR豊橋駅 新幹線待合室売店
購入日: 2023年1月21日