週末駅弁
新宿駅「湘南新宿ライン20周年記念SS弁当」
2022年1月14日 11:00
群馬県や栃木県と神奈川の小田原まで間を、複数の路線を使って乗り換えなしに一気に移動できる便利な湘南新宿ラインが、2021年12月1日で運転開始から20周年を迎えました。
それを記念して販売された駅弁が今回ご紹介する「湘南新宿ライン20周年記念SS弁当」です。このお弁当は11月25日~1月10日にJR東日本が開催していた「~湘南新宿ライン20周年~ スマホでめぐるスタンプラリー」との連動企画商品で、開催期間中の販売とありますのですでに販売は終了しているようですが、期間限定弁当の記録としてお届けします。
新宿駅構内のお弁当売り場でたまたま見つけたお弁当でしたが、このお弁当の名前とパッケージにある「~Since December 1.2001~」の文字で湘南新宿ラインが20年前に生まれたことを知りました。湘南エリアを走った車輌のかわいいアイコン風のイラストが新旧織り交ぜて描かれています。なお、製造は神奈川県鎌倉市の大船軒ですが、その名前のとおり新宿にも縁のあるお弁当ということで今回は購入しました。
名前からはまったく中身が想像できないお弁当ですが、ご飯は酢飯、トッピングもおかずも全体的に甘さを抑えてあり、さっぱりとした味付けのお弁当でした。錦糸玉子と酢でしめた鯵が乗っているご飯はちょっぴり酸味が強めです。
一方鮭フレーク、しらす、ほうれん草とちくわの炒め物がのった方の酸味はそれほど強くない印象。オレンジと緑の配色と2つ並べられたちくわは湘南色と車輪のイメージでしょうか。こういう遊び心に記念弁当らしさを感じます。しっかりと酢でしめた鯵や素材の味をたっぷりと感じられるしらすなど、味のコントラストもあってとても美味しくいただけました。
おかずは、肉団子甘酢あん、きんぴらごぼうも、煮物も甘さ抑えめのさっぱりとした印象が強く、鮪角煮も薄味だから鮪の味もしっかり感じられます。駅弁は冷めても美味しくというが大切だからか、ちょっと濃いめの味付けのものも少なくないと筆者は感じているのですが、これは実によい感じ。一方、ポテトサラダは明太子味、唯一甘めの味付けの玉子焼き、そしてデザートの抹茶きなこわらび餠と味のアクセントもあって、全体としてとても美味しいお弁当でした。
何回食べても飽きのこなそうな味で、できればまた食べたいと思いました。期間限定なので、このような味にまた出会えるかどうかは分かりません。
いずれにしても、北関東から小田原までの約200kmをわずかな料金を追加するだけでグリーン車の2階席でゆったりと移動できる湘南新宿ラインが運転開始から20年経ったことを、たまたま見つけたこの駅弁で知ることができました。とても美味しかったし、これからも一期一会かもしれない記念弁当は出会ったら食べてみようと思わせてくれました。
「湘南新宿ライン20周年記念SS弁当」
価格: 1200円
販売駅: 新宿駅
購入場所: JR新宿駅内南口コンコース 駅弁屋 頂
購入日: 2022年1月6日