週末駅弁

鹿児島中央駅「かごんま黒黒黒」

鹿児島の3大“黒”ブランド肉を使った、鹿児島らしさ満載の駅弁

平澤寿康

2019年8月23日 11:00

「かごんま黒黒黒」

　鹿児島県の有名なお肉といって、多くの人が思い浮かべるのは、なんと言っても「黒豚」でしょう。また、牛肉には「鹿児島黒牛」、鶏肉には「黒さつま鶏」と、鹿児島には牛や鶏にも黒の付くブランド肉があります。今回紹介する駅弁「かごんま黒黒黒（ますみつ）」は、その鹿児島が誇る3大“黒”ブランド肉すべてを使った、鹿児島らしさ満載の駅弁です。鹿児島中央駅の売店「みやげ横丁」で購入しました。

　中は3つに仕切られていて、左に鹿児島黒牛のしぐれ煮をのせたご飯、右に黒豚の味噌焼きを乗せたご飯、中央におかずが盛り付けられています。

　黒牛のしぐれ煮は、すき焼き風の甘辛い味付けで、優しく日本人なら誰もが好きな美味しさです。鹿児島黒牛は柔らかくて、肉の旨味もしっかりと残っていて、ご飯によく合います。

中は3つに仕切られていて、それぞれにご飯とおかずが盛り付けられている

鹿児島黒牛のしぐれ煮を盛り付けたご飯ゾーン。すき焼き風の味付けで、鹿児島黒牛の旨味が強く感じられる

　黒豚の味噌焼きは、やや歯応えのある肉の食感と、甘みの強い脂のコントラストが楽しい印象です。鹿児島で黒豚というと、とんかつやしゃぶしゃぶがまっ先に思い浮かびますが、この味噌焼きもなかなかの美味しさです。

こちらは黒豚の味噌焼きが乗せられたご飯ゾーン

しっかりとした歯応えのお肉と、甘みの強い脂身の対比が楽しい

　黒さつま鶏は、中央のおかずゾーンに唐揚げとして盛り付けられています。地鶏らしい歯応えの強い肉質と、噛むごとに口に広がる旨味は、鶏肉好きにはたまらない味わいとでしょう。このほかにも、鹿児島といえば外せないさつま揚げや、みんな大好きな卵焼き、鹿児島で広く親しまれている煮物などが盛り付けられています。さつま揚げはもちろん、個人的にはとても優しい味付けの煮物が特に好印象でした。

鹿児島で親しまれているおかずを中心に盛り付けられたおかずゾーン

黒さつま鶏の唐揚げは、しっかりとした歯応えで、噛むごとに旨味が広がる

もちろん、さつま揚げも盛り付けられていて、鹿児島の美味しさを満喫できる

　ボリュームはまずまずで十分にお腹が満たせますが、もう少しお肉の量が多いと、もっと満足できたと思います。それでも、鹿児島が誇る3大黒ブランド肉を使っていながら1080円という価格を考えると、十分に満足できる内容と言えます。鹿児島が誇るお肉を満喫できる駅弁としてお勧めです。